【コラム】「専守防衛」は生贄欲する悪魔教の呪文
- 2015/04/05
- 11:42
【コラム】「専守防衛」は生贄欲する悪魔教の呪文
自民党「日本国憲法改正草案」の「第2章:安全保障」の論評に入る前に現行憲法9条に関する様々な問題点を確認の意味を含めて少々論述しておきたい。
【コラム】との形式で幾つか論評するのでお付き合いいただき度い。
今回は「専守防衛」との「呪文」についてである。
武力攻撃事態法により随分と改善されたと思うが、今も我が国で流布されている「専守防衛」の話は、実は酷い内容なのである。
今もWikiにはこんな定義が載っている。
「防衛上の必要があっても相手国に先制攻撃を行わず、侵攻してきた敵を自国の領域において軍事力(防衛力)を以って撃退する方針のことを意味する。」
自衛権を行使できるのは、我が国が武力攻撃されたとの明確な事態が発生した以降であるとの解釈が一人歩きしているのである。
この解釈は、先ず空襲やミサイル攻撃や敵兵の上陸等の具体的武力攻撃があり、それに対抗する形で初めて自衛権が発動されるとの話であるが、よくよく噛み砕くと、先ず日本人の何人かが死ぬことが前提になっている。
Wikiには地域についても記載されており「侵攻してきた敵を自国の領域において」とご丁寧に「自国の領域」という「日本人が住む療育や日本人がいる可能性が高い領域」にまで敵軍事力が侵攻してきて、初めて「自衛」出来るとの暴論が記載されているのである。
この様な暴論が流布される一方で、国会答弁では以下の様な真っ当な答弁が行われている。
一般的には当時の「鳩山一郎総理大臣の発言」と言われているが、以下の議事録の通り、実際は当時の船田中防衛庁長官が鳩山一郎総理大臣が代読したものである。
何れであっても正式答弁であり、答弁内容は特段改変されて記載されてはいないので問題はない。
昭和31年2月29日・第24回国会内閣委員会・鳩山一郎総理大臣答弁(代読)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/024/0388/02402290388015a.html
<引用開始>
わが国に対して急迫不正の侵害が行われ、その侵害の手段としてわが国土に対し、誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられないと思うのです。そういう場合には、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、たとえば誘導弾等による攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、<誘導弾等の基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべきものと思います。【策源地への防衛攻撃可能】>昨年私が答弁したのは、普通の場合、つまり他に防御の手段があるにもかかわらず、侵略国の領域内の基地をたたくことが防御上便宜であるというだけの場合を予想し、そういう場合に安易にその基地を攻撃するのは、自衛の範囲には入らないだろうという趣旨で申したのであります。(後略)
<引用終わり><>の表示及び【】の付記は引用者
核ミサイルの発射準備がされている場合、何もせず「座して自滅を待つ」なんてのあり得ない。その様な明らかな攻撃意図がある場合は、ミサイルの着弾を待つのではなく、対応する防衛攻撃は可能だという、当たり前の答弁である。
この答弁があるにも関わらず、前述の様な解釈の「専守防衛」が流布されているのである。
「先ず日本人が何人か死ななければ自衛権を行使できない」などの誤った認識が一人歩きしてる恐ろしさに日本人は気付くべきだ。
「何を大袈裟な事を言ってるのよ」「誰も日本人が死ぬまで自衛権行使しない訳ないよ」とお思いなら、つい最近の国会答弁で民主党・枝野が「日本人が餓死するまで何もするな」と間違った「専守防衛」の解釈を基に、更に拡大解釈した暴論を堂々と述べていることを知ってほしい。枝野の餓死発言については以下のコラムで論評しているので、まだお読みでない方はご一読いただき度い。
↓
【コラム】民主党・枝野の国会発言「日本人が餓死するまで何もするな」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
「日本人が餓死するまで日本は自衛権を行使できないのが現行憲法だ!」「憲法を守れ!」と枝野は言っているのだ。恐ろしい感覚だ。
枝野の国会答弁は日本人を救う自衛権行使する為には日本人の生贄が必要だとする考え方である。
「専守防衛」も同じ考え方だ。
「侵攻してきた敵を自国の領域において」などと「日本人が住む領域または日本人がいる可能性が高い領域」にまで敵軍事力が侵攻してきて、初めて「自衛」出来るとする「専守防衛」も「先ずは日本人の誰かが生贄となれ」と言っているのである。
こんな理不尽なことになっているのは、現行憲法前文と憲法9条に、こんな理不尽が書いてあるからだ。
「専守防衛」との言葉の本当の意味を知らされず、平和的考え方だと誤解している方がいるのなら、是非とも、この瞬間からでも考え直していただき度い。
日本は、日本人が安心して暮らしていく為の国家であるべきなのに、現行憲法での日本は「平和を愛する諸国民」の為に、先ず何人かの日本人が生贄となり、死なないと自衛出来ないとの「憲法の制約下」にあるのが悲しい現実だ。
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自民党「日本国憲法改正草案」の「第2章:安全保障」の論評に入る前に現行憲法9条に関する様々な問題点を確認の意味を含めて少々論述しておきたい。
【コラム】との形式で幾つか論評するのでお付き合いいただき度い。
今回は「専守防衛」との「呪文」についてである。
武力攻撃事態法により随分と改善されたと思うが、今も我が国で流布されている「専守防衛」の話は、実は酷い内容なのである。
今もWikiにはこんな定義が載っている。
「防衛上の必要があっても相手国に先制攻撃を行わず、侵攻してきた敵を自国の領域において軍事力(防衛力)を以って撃退する方針のことを意味する。」
自衛権を行使できるのは、我が国が武力攻撃されたとの明確な事態が発生した以降であるとの解釈が一人歩きしているのである。
この解釈は、先ず空襲やミサイル攻撃や敵兵の上陸等の具体的武力攻撃があり、それに対抗する形で初めて自衛権が発動されるとの話であるが、よくよく噛み砕くと、先ず日本人の何人かが死ぬことが前提になっている。
Wikiには地域についても記載されており「侵攻してきた敵を自国の領域において」とご丁寧に「自国の領域」という「日本人が住む療育や日本人がいる可能性が高い領域」にまで敵軍事力が侵攻してきて、初めて「自衛」出来るとの暴論が記載されているのである。
この様な暴論が流布される一方で、国会答弁では以下の様な真っ当な答弁が行われている。
一般的には当時の「鳩山一郎総理大臣の発言」と言われているが、以下の議事録の通り、実際は当時の船田中防衛庁長官が鳩山一郎総理大臣が代読したものである。
何れであっても正式答弁であり、答弁内容は特段改変されて記載されてはいないので問題はない。
昭和31年2月29日・第24回国会内閣委員会・鳩山一郎総理大臣答弁(代読)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/024/0388/02402290388015a.html
<引用開始>
わが国に対して急迫不正の侵害が行われ、その侵害の手段としてわが国土に対し、誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられないと思うのです。そういう場合には、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、たとえば誘導弾等による攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、<誘導弾等の基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべきものと思います。【策源地への防衛攻撃可能】>昨年私が答弁したのは、普通の場合、つまり他に防御の手段があるにもかかわらず、侵略国の領域内の基地をたたくことが防御上便宜であるというだけの場合を予想し、そういう場合に安易にその基地を攻撃するのは、自衛の範囲には入らないだろうという趣旨で申したのであります。(後略)
<引用終わり><>の表示及び【】の付記は引用者
核ミサイルの発射準備がされている場合、何もせず「座して自滅を待つ」なんてのあり得ない。その様な明らかな攻撃意図がある場合は、ミサイルの着弾を待つのではなく、対応する防衛攻撃は可能だという、当たり前の答弁である。
この答弁があるにも関わらず、前述の様な解釈の「専守防衛」が流布されているのである。
「先ず日本人が何人か死ななければ自衛権を行使できない」などの誤った認識が一人歩きしてる恐ろしさに日本人は気付くべきだ。
「何を大袈裟な事を言ってるのよ」「誰も日本人が死ぬまで自衛権行使しない訳ないよ」とお思いなら、つい最近の国会答弁で民主党・枝野が「日本人が餓死するまで何もするな」と間違った「専守防衛」の解釈を基に、更に拡大解釈した暴論を堂々と述べていることを知ってほしい。枝野の餓死発言については以下のコラムで論評しているので、まだお読みでない方はご一読いただき度い。
↓
【コラム】民主党・枝野の国会発言「日本人が餓死するまで何もするな」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
「日本人が餓死するまで日本は自衛権を行使できないのが現行憲法だ!」「憲法を守れ!」と枝野は言っているのだ。恐ろしい感覚だ。
枝野の国会答弁は日本人を救う自衛権行使する為には日本人の生贄が必要だとする考え方である。
「専守防衛」も同じ考え方だ。
「侵攻してきた敵を自国の領域において」などと「日本人が住む領域または日本人がいる可能性が高い領域」にまで敵軍事力が侵攻してきて、初めて「自衛」出来るとする「専守防衛」も「先ずは日本人の誰かが生贄となれ」と言っているのである。
こんな理不尽なことになっているのは、現行憲法前文と憲法9条に、こんな理不尽が書いてあるからだ。
「専守防衛」との言葉の本当の意味を知らされず、平和的考え方だと誤解している方がいるのなら、是非とも、この瞬間からでも考え直していただき度い。
日本は、日本人が安心して暮らしていく為の国家であるべきなのに、現行憲法での日本は「平和を愛する諸国民」の為に、先ず何人かの日本人が生贄となり、死なないと自衛出来ないとの「憲法の制約下」にあるのが悲しい現実だ。



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