自民党改憲草案・石破大臣の発言
- 2017/05/12
- 18:23
自民党改憲草案・石破大臣の発言

副題:憲法議論の活発化が必要。中身・理念を語らぬ「空中戦」は空虚。石破大臣は目線をもっと高くして。
産経ニュースの5月11日の記事の見出しは「自民・石破茂氏、安倍晋三首相を批判「勢いで憲法改正していいはずがない」(*1)であるが、見出しとして適切ではないと考える。
記事の中身を読むと、石破地方創成担当大臣が不満を持っているのは、自身が策定に関わった2012年「自民党改憲草案」を取り下げられたからである。
しかしながら、取り下げに至る経緯としては、昨年2016年度の予算委員会、本会議、憲法審査会他で民進党、共産党、社民党他の所謂「護憲派」勢力は、盛んに自民党改憲草案の取り下げを要求したからである。(*2)
所謂「護憲派」が、やっていることは、難癖・屁理屈での寝転がりであり、憲法議論をしない、憲法議論を避ける、改憲審議を妨害することで、現行憲法を残置させるとの戦略である。
現行憲法の中身を、大人になってから真面目に読むと、日本人は、自身の生殺与奪の権利を他国に委ね、自分では自身を守る手段も権利ももっちゃダメ、との内容であることがわかるだろう。(*3)
学校で習う「平和憲法」の実態が、「(侵略者)日本から世界の「平和」を守る(為に日本から「交戦権」と「陸海空その他の戦力」を奪い禁止する)」であることもわかるだろう。
そんな捻じ曲がった「平和憲法」ではなく、日本人自身による平和主義の宣言をすべき時代になっているのであるから、どの様な理念・条文案で我々の平和主義を宣言する憲法へと改憲するのかを議論するのは当然なのだが、民進党や共産党や社民党は、その様な議論を寝転がりで妨害しているのである。
これら所謂「護憲派」(実態は、日本悪玉論・日本侵略者論残置派)の、議論をしない、議論を避ける、審議を妨害する態度こそ反民主主義的態度であり、論外の存在である。
彼等は、けして憲法の理念・中身に言及しない。
そういう「反民主主義的議論否定派」が国会には「野党」として存在しているのが現在の現実である。
安倍首相は、自民党総裁の立場にて、約3年後の2020年には改正憲法を施行させたいとの希望を述べている。(*4)
その際、憲法9条に関しては、公明党が以前から提唱している所謂「加憲方式」による事例を上げて「国民的議論」をしていくとの方向性を示している。公明党の「加憲」は、その内容の自家撞着ぶりから、論理的にはあり得ないものなので、安倍首相に真意は、「議論しましょう」にある。
本当に改憲するならば「国会で議論を避けて寝転がる野党」という反民主主義勢力をどうにかしないと改憲など不可能だとの読みが安倍首相にはあるのだと推定される。
そういう大局観に対して、石破大臣が言っていることは、「(オレが策定に関与した)自民党改憲草案を取り下げるのはけしからん」であり、「(自民党)党内で扱いを議論しろ」である。
安倍首相がやってることは、「国会で議論を避けて寝転がる野党」を相手に、改憲を実現化する「手段」として、昨年2016年度の国会での野党のおバカな言い分である「議論する前に自民党改憲草案を取り下げろ」をマルっと飲み込み、論理矛盾した公明党の「加憲」をシレっと事例に入れて「議論しましょう」と言い、「議論せざるを得ない状況」を作っているのである。
そして、一方の石破大臣の言っていることは、自身のことである。
改憲実現性とか改憲発議に至るロードマップを想定しているとは思えないことを言っている。石破大臣は、前回の自民党総裁選で安倍首相と競い、かなりの善戦をし、特に、地方票については安倍首相を上回る支持を得ており、有力な政治家である。
しかし、そうであるのだから、昨年2016年度の国会での、民進党等野党の自民党改憲草案取り下げ要求は目に前で見ているであろうし、野党の寝転がり戦法も知っているであろう。
それなのに、憲法議論を、国民議論を喚起する安倍自民党総裁の発言に対し、それに反対するが如き発言を自分の派閥の会合で述べるとは、いったいどういうことであろう。
石破大臣がやっていることは、自民党総裁選挙との内部の話を優先させ、国民・国家の重大事である改憲議論の増進を阻害する様なこと言っているのである。石破大臣の態度は、公よりも私を優先するものである。
そういう私事を優先する人物を総理にすることは国民の不幸につながると国民は知っており、かえって総理の椅子を遠ざけることになると石破大臣は考えないのであろうか?
石破大臣には猛省を促したい。少なくとも石破大臣は、民進党他の野党議員よりは優秀だから、そういう私心を優先する態度は改めていただきたい。
安倍政権のスポークスマンである菅官房長官は、石破発言に対して、自民党党内でも議論するし、国会での議論をする旨を述べている。(*5)
現状、もっとも重要なことは、憲法の理念・中身を語り議論することであり、従来の様な中身に入らない印象レベルでのレッテル貼りなど無意味だと認知することである。
国民側も、憲法の中身・理念について広く議論を起こし、より良い憲法へとすることが必要だと思っている。
尚、石破大臣が拘った自民党改憲草案だが、以下にその概要を記すので、興味あれば、お読みいただきたい。
◆自民党改憲草案
「自民党改憲草案」とは、自民党(憲法改正推進本部)が平成24年(2012年)4月27日付で策定した改憲草案である。他の政党は、具体的な条文案をまったく提示していないが、自民党は全条文案を提示している。現行憲法の条文のうち改正が必要ない条文も多く、それらは、現行条文のまま、または、文体のみ現代語へする案となっている。
それら条文は、帝国憲法の時からの継続条文等の、特に問題とならない部分の特徴である。
一方、現行憲法の問題部分である条文に関しては、改訂案が提示されている。
また、現行憲法にない幾つかの条文が追加されている。
自民党改憲草案に対して、所謂「護憲派」は不穏当なレッテルを貼り、あたかも「危険な内容」であるかの様な言い方をしているが、それはウソ・デマ・インチキである。
所謂「護憲派」は、憲法条文に自衛隊の存在を書くことさえ「戦争になるぅ~」と言ってしまうのであるから、彼等が貼る偽レッテルに騙されてはいけない。
一方、自民党改憲層には、ダメダメな所も多々存在する。
自民党改憲草案に関しては、その総てを読み、逐条的に分析・検証してある。
その概要については以前に論評済(*6)であり、逐条的分析・検証はタグ「憲法研究」(*7)での論考の通りである。興味あれば参照いただきたい。
また、自民党改憲草案のダメダメなところを改善した、【改憲私案α版】も以下の通り公表しているので参照願いたい。
【日本国憲法改正私案α版】2015年08月13日投稿:
*(1/5)前文、第1章・天皇、第2章・安全保障
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-183.html
*(2/5)第3章・国民の権利及び義務
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-184.html
*(3/5)第4章・国会、第5章・内閣
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-185.html
*(4/5)第6章・司法、第7章・財政、第8章・地方自治、第9章・緊急事態
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-186.html
*(5/5)第10章・改正、第11章最高法規、附則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-187.html
石破大臣が拘る、自民党改憲草案は、あのままじゃダメである。
とは言え、良い所も多々ある。
今後の国会での改憲議論で、改訂案の例示として、幾度も議論の俎上に上がるはずである。その際には、指摘してある幾つか致命傷を排除していただきたい。また、改訂案の例示として議論に登場した際には、石破大臣はちゃんと草案制定者として、その理念を語っていただきたい。それが出来ないなら、石破大臣には総理大臣の目はない。
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【文末脚注】
(*1):石破地方創成担当相・自派閥での憲法改正に関する発言(産経)
産経ニュース 2017.5.11 14:44更新
見出し◆:自民・石破茂氏、安倍晋三首相を批判「勢いで憲法改正していいはずがない」
http://www.sankei.com/politics/news/170511/plt1705110018-n1.html
記事本文:○自民党石破派(水月会)会長の石破茂前地方創生担当相は11日、安倍晋三首相(自民党総裁)が意欲を表明した憲法9条改正と2020(平成32)年施行を改めて批判した。野党時代の24年に発表し、9条で「国防軍の保持」を明記した党憲法改正草案に触れ「直していかなければならないところもあるだろうが、一つの形がある。あれをどう取り扱うかが一番大事だ」と述べた。
○同時に「わが党の議員が自信を持って国民に対し、わが党はこう考えると説明できなくて、勢いで憲法を改正していいはずは全くない」と強調し、党内で憲法改正に関する見解を集約すべきだとの認識を示した。
○都内で開いた派閥会合で語った。
<引用終わり>
(*2):野党発言「自民党改憲草案を取り下げろ」の紹介
2016/10/13投稿:
「議論する前に議題を取り下げろ」(民進党の憲法観3)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-519.html
また、以下で紹介している憲法審査会の審議を記録している動画での民進党・白眞勲発言には、自民党改憲草案に対して盛んに偽レッテルを貼り、取り上げを要求している様子が見られる。
2016/12/12投稿:
憲法審査会1・参議院2016/11/16その1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-560.html
(*3):現行憲法前文+9条=「「世界平和」を日本から守る」
2016/08/13投稿:
「改憲しない」という選択の意味3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-482.html
2016/08/15投稿:
「改憲しない」という選択の意味4
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-483.html
2016/08/17投稿:
「改憲しない」という選択の意味5
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-485.html
(*4):2020年改正憲法施行希望の件
2017/05/04投稿:
憲法改正2020年・安倍首相
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-663.html
(*5):石破発言に対する菅官房長官発言(NHKニュース後段)
NHK NEWS WEB 5月11日 17時29分
見出し:◆自民 石破氏「憲法改正で拙速対応は慎むべき」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170511/k10010977711000.html
記事:○自民党の石破・前地方創生担当大臣は派閥の会合で、安倍総理大臣が憲法を改正して2020年の施行を目指す意向を明らかにしたことに関連して、野党時代にまとめた憲法改正草案の取り扱いなどを十分議論し、拙速な対応は慎むべきだという考えを示しました。
○この中で石破・前地方創生担当大臣は、「自民党のスタンスは一体どうなのかということで、改憲草案をどう取り扱うのかがいちばん大事だ。党の議論を粗略にして憲法改正ができるなどと全く思っていないし、勢いで憲法を改正していいはずがない。憲法におそれを持ち、熱意を持って、真摯(しんし)に対応していかなければならない」と述べました。
○一方、岸田外務大臣は派閥の会合で、「平和安全法制を成立させた際には憲法9条との関係でどこまで許されるかを議論して結論を出した。当時、その基準となる9条を今すぐ改正することは考えず、まずは、平和安全法制がどのような成果をもたらすのかをしっかり見極めようと発言したが、きょう現在までその考えは変わっていない」と述べました。
小見出し:◆官房長官「党内議論が活発化されていく」
○菅官房長官は、午後の記者会見で、「自民党としては、立党以来、憲法改正を主張し、今後、党内でさまざまな議論がなされるものだと思っている。国会の憲法審査会という静かな環境の中で、各党がそれぞれの考え方を示したうえで、真剣に建設的な議論を行っていき、国民的な議論につなげていただきたい」と述べました。
○また菅官房長官は、記者団が「自民党や公明党で改正に否定的ともとれる意見が出ている状況についてどう受け止めるか」と質問したのに対し、「全く逆な人もたくさんいるのではないか。それぞれの政党の中で議論をして煮詰めていくことが民主主義で、わが党においては党内議論が活発化されていくのだろうし、公明党も当然そうだろう」と述べました。
<引用終わり>
(*7):自民党改憲草案の概要紹介
2016/08/03投稿:
自民党改憲草案の紹介1【コラム】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-472.html
※紹介は1から7迄の7回シリーズである。7回に分けたのは、憲法の章立てに合わせたからである。
紹介1:前文、第1章・天皇、第2章・安全保障、
紹介2:第3章・国民の権利及び義務
紹介3:第4章・国会、第5章・内閣
紹介4:第6章・司法
紹介5:第7章・財政、第8章・地方自治
紹介6:第9章・緊急事態、
紹介7:第10章・改正、第12章・最高法規、附則
(*8):タグ「憲法研究」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-1.html
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副題:憲法議論の活発化が必要。中身・理念を語らぬ「空中戦」は空虚。石破大臣は目線をもっと高くして。
産経ニュースの5月11日の記事の見出しは「自民・石破茂氏、安倍晋三首相を批判「勢いで憲法改正していいはずがない」(*1)であるが、見出しとして適切ではないと考える。
記事の中身を読むと、石破地方創成担当大臣が不満を持っているのは、自身が策定に関わった2012年「自民党改憲草案」を取り下げられたからである。
しかしながら、取り下げに至る経緯としては、昨年2016年度の予算委員会、本会議、憲法審査会他で民進党、共産党、社民党他の所謂「護憲派」勢力は、盛んに自民党改憲草案の取り下げを要求したからである。(*2)
所謂「護憲派」が、やっていることは、難癖・屁理屈での寝転がりであり、憲法議論をしない、憲法議論を避ける、改憲審議を妨害することで、現行憲法を残置させるとの戦略である。
現行憲法の中身を、大人になってから真面目に読むと、日本人は、自身の生殺与奪の権利を他国に委ね、自分では自身を守る手段も権利ももっちゃダメ、との内容であることがわかるだろう。(*3)
学校で習う「平和憲法」の実態が、「(侵略者)日本から世界の「平和」を守る(為に日本から「交戦権」と「陸海空その他の戦力」を奪い禁止する)」であることもわかるだろう。
そんな捻じ曲がった「平和憲法」ではなく、日本人自身による平和主義の宣言をすべき時代になっているのであるから、どの様な理念・条文案で我々の平和主義を宣言する憲法へと改憲するのかを議論するのは当然なのだが、民進党や共産党や社民党は、その様な議論を寝転がりで妨害しているのである。
これら所謂「護憲派」(実態は、日本悪玉論・日本侵略者論残置派)の、議論をしない、議論を避ける、審議を妨害する態度こそ反民主主義的態度であり、論外の存在である。
彼等は、けして憲法の理念・中身に言及しない。
そういう「反民主主義的議論否定派」が国会には「野党」として存在しているのが現在の現実である。
安倍首相は、自民党総裁の立場にて、約3年後の2020年には改正憲法を施行させたいとの希望を述べている。(*4)
その際、憲法9条に関しては、公明党が以前から提唱している所謂「加憲方式」による事例を上げて「国民的議論」をしていくとの方向性を示している。公明党の「加憲」は、その内容の自家撞着ぶりから、論理的にはあり得ないものなので、安倍首相に真意は、「議論しましょう」にある。
本当に改憲するならば「国会で議論を避けて寝転がる野党」という反民主主義勢力をどうにかしないと改憲など不可能だとの読みが安倍首相にはあるのだと推定される。
そういう大局観に対して、石破大臣が言っていることは、「(オレが策定に関与した)自民党改憲草案を取り下げるのはけしからん」であり、「(自民党)党内で扱いを議論しろ」である。
安倍首相がやってることは、「国会で議論を避けて寝転がる野党」を相手に、改憲を実現化する「手段」として、昨年2016年度の国会での野党のおバカな言い分である「議論する前に自民党改憲草案を取り下げろ」をマルっと飲み込み、論理矛盾した公明党の「加憲」をシレっと事例に入れて「議論しましょう」と言い、「議論せざるを得ない状況」を作っているのである。
そして、一方の石破大臣の言っていることは、自身のことである。
改憲実現性とか改憲発議に至るロードマップを想定しているとは思えないことを言っている。石破大臣は、前回の自民党総裁選で安倍首相と競い、かなりの善戦をし、特に、地方票については安倍首相を上回る支持を得ており、有力な政治家である。
しかし、そうであるのだから、昨年2016年度の国会での、民進党等野党の自民党改憲草案取り下げ要求は目に前で見ているであろうし、野党の寝転がり戦法も知っているであろう。
それなのに、憲法議論を、国民議論を喚起する安倍自民党総裁の発言に対し、それに反対するが如き発言を自分の派閥の会合で述べるとは、いったいどういうことであろう。
石破大臣がやっていることは、自民党総裁選挙との内部の話を優先させ、国民・国家の重大事である改憲議論の増進を阻害する様なこと言っているのである。石破大臣の態度は、公よりも私を優先するものである。
そういう私事を優先する人物を総理にすることは国民の不幸につながると国民は知っており、かえって総理の椅子を遠ざけることになると石破大臣は考えないのであろうか?
石破大臣には猛省を促したい。少なくとも石破大臣は、民進党他の野党議員よりは優秀だから、そういう私心を優先する態度は改めていただきたい。
安倍政権のスポークスマンである菅官房長官は、石破発言に対して、自民党党内でも議論するし、国会での議論をする旨を述べている。(*5)
現状、もっとも重要なことは、憲法の理念・中身を語り議論することであり、従来の様な中身に入らない印象レベルでのレッテル貼りなど無意味だと認知することである。
国民側も、憲法の中身・理念について広く議論を起こし、より良い憲法へとすることが必要だと思っている。
尚、石破大臣が拘った自民党改憲草案だが、以下にその概要を記すので、興味あれば、お読みいただきたい。
◆自民党改憲草案
「自民党改憲草案」とは、自民党(憲法改正推進本部)が平成24年(2012年)4月27日付で策定した改憲草案である。他の政党は、具体的な条文案をまったく提示していないが、自民党は全条文案を提示している。現行憲法の条文のうち改正が必要ない条文も多く、それらは、現行条文のまま、または、文体のみ現代語へする案となっている。
それら条文は、帝国憲法の時からの継続条文等の、特に問題とならない部分の特徴である。
一方、現行憲法の問題部分である条文に関しては、改訂案が提示されている。
また、現行憲法にない幾つかの条文が追加されている。
自民党改憲草案に対して、所謂「護憲派」は不穏当なレッテルを貼り、あたかも「危険な内容」であるかの様な言い方をしているが、それはウソ・デマ・インチキである。
所謂「護憲派」は、憲法条文に自衛隊の存在を書くことさえ「戦争になるぅ~」と言ってしまうのであるから、彼等が貼る偽レッテルに騙されてはいけない。
一方、自民党改憲層には、ダメダメな所も多々存在する。
自民党改憲草案に関しては、その総てを読み、逐条的に分析・検証してある。
その概要については以前に論評済(*6)であり、逐条的分析・検証はタグ「憲法研究」(*7)での論考の通りである。興味あれば参照いただきたい。
また、自民党改憲草案のダメダメなところを改善した、【改憲私案α版】も以下の通り公表しているので参照願いたい。
【日本国憲法改正私案α版】2015年08月13日投稿:
*(1/5)前文、第1章・天皇、第2章・安全保障
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-183.html
*(2/5)第3章・国民の権利及び義務
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-184.html
*(3/5)第4章・国会、第5章・内閣
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-185.html
*(4/5)第6章・司法、第7章・財政、第8章・地方自治、第9章・緊急事態
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-186.html
*(5/5)第10章・改正、第11章最高法規、附則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-187.html
石破大臣が拘る、自民党改憲草案は、あのままじゃダメである。
とは言え、良い所も多々ある。
今後の国会での改憲議論で、改訂案の例示として、幾度も議論の俎上に上がるはずである。その際には、指摘してある幾つか致命傷を排除していただきたい。また、改訂案の例示として議論に登場した際には、石破大臣はちゃんと草案制定者として、その理念を語っていただきたい。それが出来ないなら、石破大臣には総理大臣の目はない。
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【文末脚注】
(*1):石破地方創成担当相・自派閥での憲法改正に関する発言(産経)
産経ニュース 2017.5.11 14:44更新
見出し◆:自民・石破茂氏、安倍晋三首相を批判「勢いで憲法改正していいはずがない」
http://www.sankei.com/politics/news/170511/plt1705110018-n1.html
記事本文:○自民党石破派(水月会)会長の石破茂前地方創生担当相は11日、安倍晋三首相(自民党総裁)が意欲を表明した憲法9条改正と2020(平成32)年施行を改めて批判した。野党時代の24年に発表し、9条で「国防軍の保持」を明記した党憲法改正草案に触れ「直していかなければならないところもあるだろうが、一つの形がある。あれをどう取り扱うかが一番大事だ」と述べた。
○同時に「わが党の議員が自信を持って国民に対し、わが党はこう考えると説明できなくて、勢いで憲法を改正していいはずは全くない」と強調し、党内で憲法改正に関する見解を集約すべきだとの認識を示した。
○都内で開いた派閥会合で語った。
<引用終わり>
(*2):野党発言「自民党改憲草案を取り下げろ」の紹介
2016/10/13投稿:
「議論する前に議題を取り下げろ」(民進党の憲法観3)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-519.html
また、以下で紹介している憲法審査会の審議を記録している動画での民進党・白眞勲発言には、自民党改憲草案に対して盛んに偽レッテルを貼り、取り上げを要求している様子が見られる。
2016/12/12投稿:
憲法審査会1・参議院2016/11/16その1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-560.html
(*3):現行憲法前文+9条=「「世界平和」を日本から守る」
2016/08/13投稿:
「改憲しない」という選択の意味3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-482.html
2016/08/15投稿:
「改憲しない」という選択の意味4
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-483.html
2016/08/17投稿:
「改憲しない」という選択の意味5
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-485.html
(*4):2020年改正憲法施行希望の件
2017/05/04投稿:
憲法改正2020年・安倍首相
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-663.html
(*5):石破発言に対する菅官房長官発言(NHKニュース後段)
NHK NEWS WEB 5月11日 17時29分
見出し:◆自民 石破氏「憲法改正で拙速対応は慎むべき」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170511/k10010977711000.html
記事:○自民党の石破・前地方創生担当大臣は派閥の会合で、安倍総理大臣が憲法を改正して2020年の施行を目指す意向を明らかにしたことに関連して、野党時代にまとめた憲法改正草案の取り扱いなどを十分議論し、拙速な対応は慎むべきだという考えを示しました。
○この中で石破・前地方創生担当大臣は、「自民党のスタンスは一体どうなのかということで、改憲草案をどう取り扱うのかがいちばん大事だ。党の議論を粗略にして憲法改正ができるなどと全く思っていないし、勢いで憲法を改正していいはずがない。憲法におそれを持ち、熱意を持って、真摯(しんし)に対応していかなければならない」と述べました。
○一方、岸田外務大臣は派閥の会合で、「平和安全法制を成立させた際には憲法9条との関係でどこまで許されるかを議論して結論を出した。当時、その基準となる9条を今すぐ改正することは考えず、まずは、平和安全法制がどのような成果をもたらすのかをしっかり見極めようと発言したが、きょう現在までその考えは変わっていない」と述べました。
小見出し:◆官房長官「党内議論が活発化されていく」
○菅官房長官は、午後の記者会見で、「自民党としては、立党以来、憲法改正を主張し、今後、党内でさまざまな議論がなされるものだと思っている。国会の憲法審査会という静かな環境の中で、各党がそれぞれの考え方を示したうえで、真剣に建設的な議論を行っていき、国民的な議論につなげていただきたい」と述べました。
○また菅官房長官は、記者団が「自民党や公明党で改正に否定的ともとれる意見が出ている状況についてどう受け止めるか」と質問したのに対し、「全く逆な人もたくさんいるのではないか。それぞれの政党の中で議論をして煮詰めていくことが民主主義で、わが党においては党内議論が活発化されていくのだろうし、公明党も当然そうだろう」と述べました。
<引用終わり>
(*7):自民党改憲草案の概要紹介
2016/08/03投稿:
自民党改憲草案の紹介1【コラム】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-472.html
※紹介は1から7迄の7回シリーズである。7回に分けたのは、憲法の章立てに合わせたからである。
紹介1:前文、第1章・天皇、第2章・安全保障、
紹介2:第3章・国民の権利及び義務
紹介3:第4章・国会、第5章・内閣
紹介4:第6章・司法
紹介5:第7章・財政、第8章・地方自治
紹介6:第9章・緊急事態、
紹介7:第10章・改正、第12章・最高法規、附則
(*8):タグ「憲法研究」
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