【コラム】在外邦人保護に反対してる人は鬼畜
- 2015/02/21
- 17:16
もう随分と昔になるが、イラン・イラク戦争でイラクに取り残され陸路クウェートに脱出した人と机を並べて仕事をしていた時期がある。
また、イラン側にいてテヘラン脱出に苛々した別の方と話したこともある。
今、これを書いているのはミャンマー国ヤンゴン市であるのだが、海外で仕事する日本人はけして少なくない。当方自身もそうだし、当方の父も仕事人生中通算で15年は海外赴任していた。
イラン・イラク戦争勃発時のテヘラン空港でのトルコ航空機がギリギリ到着し脱出した話を聞いた方は多々いるだろうが、あの時から約35年が過ぎ何故トルコ航空だったのかの背景を知らない方もいるだろう。
そんな訳で、あの時の情けない話をちょっと書いておこうと考えた。
イラン・イラク戦争自体の背景等はネットで検索すれば出てくるだろうから、その部分は概略でご勘弁願いたい。
事の発端はイラン・イラク戦争が勃発し、イラクのフセインが開始日時を明示した上でイラン上空を飛行する航空機を無差別に撃墜するとの宣言したことによる。
イランにいた外国人は、その開始日時前にイラン国外に出ないと戦災被害を受ける可能性が高く、急遽の大量脱出劇となったのである。
イラン脱出組から聞いた話をそのまま紹介するのは憚られるので、要点だけを書いていく。
各国が自国民保護の為に民間・軍用問わず旅客機・人員輸送機を送り自国民をイラン国外に連れ出す中、我が国だけは憲法9条の問題があり自衛隊の輸送機飛ばせない、自衛隊には長距離飛行できる輸送機がないとの状態だった。
日本航空他に民間機チャーターを政府は打診するが、既に「違憲との指摘で自衛隊は海外に出さない方針」なる言説が報道され、日航側は自衛隊が行かない様な地域に民間が行けとは理不尽だとかなんとかで拒否。
結局、当時の我が国日本には自国民救出策が自力では出来ない状態だったことが暴露されたのである。
在外大使館は、そんな状態で友好各国に脱出機への同乗依頼をするも、各国は自国民優先の基本姿勢を崩さなかった。
当たり前である。国家にとって最も大事なのは自国民なのだから、他国の人間を優先するなど無理。派遣航空機の限られた座席数で自国民乗れない事態の可能性考えれば他国民の同乗を断るのは当然の措置である。
そんな窮地でトルコ航空が要請を受けてくれ2機がテヘランに飛び、放置されていた日本人がテヘランから脱出できた、との顛末である。
トルコへの感謝の念はたっぷりあるが、本稿の主題ではないので申し訳ないが割愛する。
この時の話で今もネット等で得られる情報の多くはトルコ航空の勇敢なる行動にスポットライトが当てられたものである。
が、注目すべきは「あの時点で日本は自国民救う法的整備も航続距離が長い自衛隊輸送機等の救出実施可能な装備さえもなかった」ということである。
まさに平和ボケが招いた事態なのである。
在外邦人救出の法定整備を怠り「航続距離長い自衛隊輸送機」は「他国に脅威を与える侵略兵器」なる野党の難癖が横行しており「国内事なかれ主義」の安易に逃げてきた自民党政権には在外邦人救出の準備も心構えもなかったのである。
そんな虚構の安寧をあざ笑うが如き現実世界での在外邦人への危機が起こったのである。
事態が起こった時にはもう遅く、なんらの救出策も自力では出来ないとの情けない状態を放置し続けてきたことが、露呈したのだった。
海外にいかなきゃ良いとの暴論言う平和ボケもいるが、石油をどうやって調達するのか考えれば、海外で仕事をせざるを得ないことはわかるだろう。
今でも石油の多くは中東地域から輸入しているのである。
在外邦人を救出する何らの手段も法的根拠もないとの失態演じた我が国なのだが、あれから約35年、未だに「集団的自衛権がぁー」とか言ってる奴等がいる。
自国民の命など二の次、三の次とする日本人に冷たい鬼畜言説はやめていただき度い。
在外邦人救出時に「集団的自衛権の問題でここまでしかできません」とかはイラン・イラク戦争の無策の時代から何も変わっていないではないか。
在外邦人救出の法的整備をしようとしてる安倍政権の動きに反対してる人は、当方自身や当方同僚の安全を脅かす鬼畜と同じ存在だと感じている。

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また、イラン側にいてテヘラン脱出に苛々した別の方と話したこともある。
今、これを書いているのはミャンマー国ヤンゴン市であるのだが、海外で仕事する日本人はけして少なくない。当方自身もそうだし、当方の父も仕事人生中通算で15年は海外赴任していた。
イラン・イラク戦争勃発時のテヘラン空港でのトルコ航空機がギリギリ到着し脱出した話を聞いた方は多々いるだろうが、あの時から約35年が過ぎ何故トルコ航空だったのかの背景を知らない方もいるだろう。
そんな訳で、あの時の情けない話をちょっと書いておこうと考えた。
イラン・イラク戦争自体の背景等はネットで検索すれば出てくるだろうから、その部分は概略でご勘弁願いたい。
事の発端はイラン・イラク戦争が勃発し、イラクのフセインが開始日時を明示した上でイラン上空を飛行する航空機を無差別に撃墜するとの宣言したことによる。
イランにいた外国人は、その開始日時前にイラン国外に出ないと戦災被害を受ける可能性が高く、急遽の大量脱出劇となったのである。
イラン脱出組から聞いた話をそのまま紹介するのは憚られるので、要点だけを書いていく。
各国が自国民保護の為に民間・軍用問わず旅客機・人員輸送機を送り自国民をイラン国外に連れ出す中、我が国だけは憲法9条の問題があり自衛隊の輸送機飛ばせない、自衛隊には長距離飛行できる輸送機がないとの状態だった。
日本航空他に民間機チャーターを政府は打診するが、既に「違憲との指摘で自衛隊は海外に出さない方針」なる言説が報道され、日航側は自衛隊が行かない様な地域に民間が行けとは理不尽だとかなんとかで拒否。
結局、当時の我が国日本には自国民救出策が自力では出来ない状態だったことが暴露されたのである。
在外大使館は、そんな状態で友好各国に脱出機への同乗依頼をするも、各国は自国民優先の基本姿勢を崩さなかった。
当たり前である。国家にとって最も大事なのは自国民なのだから、他国の人間を優先するなど無理。派遣航空機の限られた座席数で自国民乗れない事態の可能性考えれば他国民の同乗を断るのは当然の措置である。
そんな窮地でトルコ航空が要請を受けてくれ2機がテヘランに飛び、放置されていた日本人がテヘランから脱出できた、との顛末である。
トルコへの感謝の念はたっぷりあるが、本稿の主題ではないので申し訳ないが割愛する。
この時の話で今もネット等で得られる情報の多くはトルコ航空の勇敢なる行動にスポットライトが当てられたものである。
が、注目すべきは「あの時点で日本は自国民救う法的整備も航続距離が長い自衛隊輸送機等の救出実施可能な装備さえもなかった」ということである。
まさに平和ボケが招いた事態なのである。
在外邦人救出の法定整備を怠り「航続距離長い自衛隊輸送機」は「他国に脅威を与える侵略兵器」なる野党の難癖が横行しており「国内事なかれ主義」の安易に逃げてきた自民党政権には在外邦人救出の準備も心構えもなかったのである。
そんな虚構の安寧をあざ笑うが如き現実世界での在外邦人への危機が起こったのである。
事態が起こった時にはもう遅く、なんらの救出策も自力では出来ないとの情けない状態を放置し続けてきたことが、露呈したのだった。
海外にいかなきゃ良いとの暴論言う平和ボケもいるが、石油をどうやって調達するのか考えれば、海外で仕事をせざるを得ないことはわかるだろう。
今でも石油の多くは中東地域から輸入しているのである。
在外邦人を救出する何らの手段も法的根拠もないとの失態演じた我が国なのだが、あれから約35年、未だに「集団的自衛権がぁー」とか言ってる奴等がいる。
自国民の命など二の次、三の次とする日本人に冷たい鬼畜言説はやめていただき度い。
在外邦人救出時に「集団的自衛権の問題でここまでしかできません」とかはイラン・イラク戦争の無策の時代から何も変わっていないではないか。
在外邦人救出の法的整備をしようとしてる安倍政権の動きに反対してる人は、当方自身や当方同僚の安全を脅かす鬼畜と同じ存在だと感じている。


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