共同通信の悪意ある記事・保守層を落胆させる手法での政権揺さぶり
- 2023/02/04
- 20:44
共同通信の悪意ある記事・保守層を落胆させる手法での政権揺さぶり
副題:自民党政権を弱体化させることを目的に虚偽を「報道」する共同通信。そういうやり口は今回が初めてではない。共同通信の悪質なる「報道」のやり口は、虚報で保守層を怒らせ、自民党への投票行動を躊躇・拒否させ、以て我が国の政治的安定を揺さぶることにある。
今回の題材は、共同通信の毎度の悪意ある虚偽記事(*1)である。
同記事は2023年1月28日付であり、既に約1週間が経過しおり、多くの方々が虚報である旨を指摘しているものだ。
同記事の見出しは「◆政府「おわび」継承説明へ 韓国肩代わり案後押し」であるが、見出しだけで虚偽だと分かるものである。
「肩代わり」という字句を用いているのだが、これは韓国側の主張であり、我が国の原則とは異なるものだ。
日韓間の請求権問題は1965年の日韓基本条約・日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しているものだ。
1948年に「建国」された「大韓民国」と我が国の国交樹立条約が日韓基本条約であり、その締結の際に一体不可分の協定として締結されたのが請求権協定である。(*2)
「完全かつ最終的に解決」しているのであるから、「肩代わり」との語句が持つ「本来の債務者になり代わり・・」との意味の「本来の債務者」に我が国は該当しないのは明白である。
我が国は締結当時、無償・有償合わせ5億ドルを韓国政府に提供した。それは当時の韓国政府が個別ではなくまとめて韓国政府が受け取ると主張したからである。
自称「徴用工」に資金が手渡されなかったのは、もっぱら韓国政府の問題であり、我が国は関係がない。韓国国民の併合時に関わる請求に対しての履行・保障責任は韓国政府にあり日本国にはない事は日韓基本条約・日韓請求権協定で確定済の話なのである。
そうであるにも関わらず、「肩代わり」との語句を用いているのだから、共同通信の記事は韓国側に軸足を置いて書かれた記事であることがわかる。
そもそも1965年の条約で解決済みだった問題を、あたかも未解決であるが如き蒸し返しをしたのは、文在寅政権下の韓国最高裁(大法院)が国際法(国際慣例・慣習法)である「司法自制の原則・統治行為論」(*3)を無視した「判決」をしたからである。
統治行為論・司法自制の原則とは「国家統治の基本に関する高度な政治性」を有する国家の行為については、法律上の争訟として裁判所による法律判断が可能であっても高度の政治性ある事柄に関しては司法審査の対象から除外するというもの。三権分立の民主主義国家の国際法・国家間合意に関する外交問題など国家の行く末に関わるような重大な事柄に関しては、いくら三権分立の民主主義原則があったからと言って外交を担当していない司法が行政が実行した外交での他国との条約・約束事をくつがえすことは国際法違反に該当するというものだ、その様な問題に対しては司法判断の対象としないとするものである。
国内法を理由に国際法・国家間合意上の義務違反を正当化出来ないのが国際法の原則となっているのである。
そうであるにも関わらず、韓国司法はこの国際法の原則を無視した「判決」をしてしまったのである。多分に当時の大統領である文在寅の意向に韓国司法が阿ったところがあると推察している。
判決後の文在寅は「三権分立だから行政府の立場からは云々」と大統領という国家元首の立場を忘れ国際法違反を司法の所為にするとの都合のよい言い訳をしていたものである。(*4)
要するに、自称「徴用工」に関する韓国最高裁の「判決」自体が国家の条約に反するものであり、我が国が韓国司法の判決に従う必要など一切ないもので、逆に言えば、韓国側の言い分を我が国が受け入れた場合、我が国は韓国と一緒になって国際法違反の片棒の担ぐことになり、その様な選択肢はあり得ないものなのである。
そうであるにも関わらず、共同通信の記事は、あたかも我が国が韓国の主張に従うが如き虚偽を述べているものであることが分かるであろう。
この様な真逆の虚偽を記事にすることを共同通信は何度か繰り返している。
目に余るほどの酷い虚偽記事を共同通信が発信した際には、それを題材に論考をしているが、それらの一部を紹介して、共同通信はこの手の真逆の虚偽を記事にする常習犯であることをご確認いただきたい。
過去事例のその1は2017年12月18日の「◆安倍首相、「一帯一路」と連携へ-対中けん制から転換」との虚偽記事(*5)である。
今や自由民主主義諸国の共通指針となっている「インド太平洋戦略」の基本理念である「ルールに基づく国際秩序」「自由貿易・航行の自由・法の支配」が、確立する前の2017年の時点では、安倍首相は「法による支配・法治主義」「武力による現状変更の否定」「価値観を共有する諸国との連携」などの語句を用いていた。
その目的は、ご存知の様に対等互恵・自由・平等という現在の世界秩序とは異なる専制主義・華夷秩序ベースの中華新世界秩序を推進している中国への警戒・阻止(*6)である。
その一方、中国の「一帯一路」とは、中華新世界秩序を推進する方策のうちの1つであり、
中国の権益拡大・影響力増大を目的にした陸路戦略である。東南アジア諸国を経由してアフリカ諸国につなぐものである。中国は海路戦略である「真珠の首飾り」の実効性が薄れたので新たに陸路戦略である「一帯一路」戦略を構想したものである。
そんな方策である一帯一路と我が国・安倍首相が「連携」などする訳がないのに、共同通信は真逆の虚偽を「記事」にしていたものである。
中国の「真珠の首飾り」にしろ「一帯一路」にしろ、インド太平洋戦略・日米印豪クアッドでインドを引き入れた安倍首相の手腕で、これら中国の海路・陸路戦略は停滞中である。
過去事例のその2は、つい最近の2022年12月1日の「◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相」との虚偽記事(*7)である。
とても短い記事なので、以下にその全文を引用して紹介する。
↓
Yahooニュース(共同通信) 12/1(木) 10:29配信
見出し:◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f111adf73e194d9a24ff38707a0a8b87e5c0f7c
記事:○浜田防衛相は参院予算委で反撃能力を巡り「憲法9条との関係において、相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる攻撃兵器の保有は、自衛のための必要最小限度の範囲を超える」と述べた。
<引用終わり>
お読みいただければ分かると思うが、これは我が国が武力事態に巻き込まれることを抑止する「反撃能力」の保有を規定する防衛3文書(2022年12月16日付で改定)の発表前に「報道」された記事であり、あたかも防衛大臣が反撃能力保有にネガティブであるかの様な誤解を与えるものである。
官僚さん達が用いる霞が関構文を知っているれば「相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる攻撃兵器」が「核兵器」だということが分かるのだが、記事の読者である一般国民の多くは、それを知っているとは限らないので、誤解誘導されてしまうのである。
浜田は、「反撃能力は保有するが、それは核兵器ではありません」とだけ言っているに過ぎない。
そうであるにも関わらず、発言の一部を切り取り、あたかも防衛大臣が反対しているかの様な誤解を誘導しているものである。
共同通信は以前から、この手の虚偽を記事にする常習犯なのである。例示したのは2件だけだが、これ以外に事例について幾つかを論考の題材にしているので、興味ある方は文末脚注の「(*8)」に過去記事のリンクを貼っておく。適宜、ご参照いただきたい。
事実報道が本来的使命である報道機関がこの様な真逆の虚偽や誤解誘導記事を「報道」してしまうのが、我が国の悲しむべき現状だ。
その目的は、現政権を弱体化させることである。
「期待とは異なる行動を政権がやっている」という誤解・イメージを植え付け、選挙の時に政権与党への投票を躊躇させ、以て国会での安定多数を切り崩し、我が国の政治的安定性を揺さぶることにある。
「彼等が望む体制」は日本人を幸福にしないことが既に明らかなので、正論や常識に基づいた論を説いていても国民の共感を得ることは出来ないので現政権への不信感を醸成させる戦法となっているものである。
共同通信のこの手の記事を読み「自民党の現政権はダメ~」と考えてしまうのは「彼等の思う壺」なのである。
確かに安倍晋三政権という傑出した政権が続いたことから見劣りはするが、「何をしているのか」をちゃんと見ると、安倍政治を継承しようと努力をしていることは見て取れるので、共同通信他の「保守層を煽り怒らせる記事」に軽々に乗ってしまうことには注意が必要だと考えている。
勿論、共同通信他のメディアが「報道」していることを岸田が実行してしまったら、その時には、おおいに批判すればよい。やってもいないことを以て現政権にネガティブイメージを持つことは、それこそ「彼等の思う壺」なのである。
今回は以上である。
1日1回ポチっとな ↓
FC2 Blog Ranking 
【文末脚注】
(*1):共同通信の毎度の悪意ある虚偽記事
↓
Yahooニュース(共同通信) 1/28(土) 21:04配信
見出し:◆政府「おわび」継承説明へ 韓国肩代わり案後押し
https://news.yahoo.co.jp/articles/940ec4a3809551e5803ebd7b2d43388d85143eec
記事:○政府は元徴用工訴訟問題で韓国の原告らが求める日本側の謝罪を巡り、日本企業の賠償を韓国財団に肩代わりさせる解決案を韓国政府が正式決定すれば、過去の政府談話を継承する立場を改めて説明して「痛切な反省」と「おわびの気持ち」を示す方向で検討に入った。日本との関係改善に意欲的な尹錫悦政権を後押しする狙い。政府関係者が28日、明らかにした。
○岸田文雄首相は27日の参院代表質問で、日韓関係について「健全な関係に戻し、さらに発展させるため、韓国政府と緊密に意思疎通していく」と表明。両政府は30日、ソウルで外務省局長協議を開催し、双方の取り組み状況について話し合う予定だ。
<引用終わり>
(*2):日韓間の請求権問題は1965年の日韓基本条約・日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しているものだ。1948年に「建国」された「大韓民国」と我が国の国交樹立条約が日韓基本条約であり、その締結の際に一体不可分の協定として締結されたのが請求権協定である。
↓
2018/11/03投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1046.html
※<日韓請求権・経済協力協定>
財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-S40-293_1.pdf
※大きなPDFファイル・スマホの方は要注意
<第2条第1項引用開始>
両締約国は,両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産,権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が,千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて,完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。
<引用終わり>
【ご参考】
2019/06/18投稿:
【速報】日韓基本条約・請求権協定第3条に違反した韓国
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1201.html
(*3):司法自制の原則・統治行為論
↓
2022/08/24投稿:
統治行為論を無視した文在寅政権下韓国最高裁の自縄自縛
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1680.html
(*4):文在寅は「三権分立だから行政府の立場からは云々」と大統領という国家元首の立場を忘れ国際法違反を司法の所為にするとの都合のよい言い訳をしていたものである。
↓
2019/02/12投稿:
文在寅の都合のよい「三権分立」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1110.html
(*5):2017年12月18日の「◆安倍首相、「一帯一路」と連携へ-対中けん制から転換」との虚偽記事
↓
2017/12/20投稿:
共同通信の「観測記事」、実は「願望記事」とのフェイク
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-828.html
(*6):対等互恵・自由・平等という現在の世界秩序とは異なる専制主義・華夷秩序ベースの中華新世界秩序を推進している中国への警戒・阻止
↓
2020/07/28投稿:
「パクス・シニカ」との暗黒未来を阻止する
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1401.html
【ご参考】
2018/10/11投稿:
ヘゲモニーチャレンジャー中国・事大主義小中華韓国
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1032.html
2019/05/29投稿:
先の大戦後の現在の世界情勢は第三段階にある
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1190.html
(*7):2022年12月1日の「◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相」との虚偽記事
↓
2022/12/04投稿:
共同通信の誤解誘導記事・一部だけを取り出した見出し詐欺
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1713.html
(*8):共同通信は以前から、この手の虚偽を記事にする常習犯なのである。例示したのは2件だけだが、これ以外に事例について幾つかを論考の題材にしている。
↓
2018/06/15投稿:
会談結果を歪ませようと必死の印象操作2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-958.html
2018/08/30投稿:
フェイクニュースを拡大再生産
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1006.html
2018/09/05投稿:
トランプ「真珠湾発言」報道に見るマスコミの劣化
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1009.html
2020/01/25投稿:
新聞記事の軸足の置き方・日本の高効率石炭火力発電技術
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1314.html
2020/08/06投稿:
東京新聞・共同通信記者の異常な質問・河野防衛大臣記者会見
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1405.html
2021/04/19投稿:
人権委員会の個人がIAEAの領域で真逆の事を言っているとの呆れた話の辻褄
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1493.html
1日1回ポチっとな ↓
FC2 Blog Ranking


副題:自民党政権を弱体化させることを目的に虚偽を「報道」する共同通信。そういうやり口は今回が初めてではない。共同通信の悪質なる「報道」のやり口は、虚報で保守層を怒らせ、自民党への投票行動を躊躇・拒否させ、以て我が国の政治的安定を揺さぶることにある。
今回の題材は、共同通信の毎度の悪意ある虚偽記事(*1)である。
同記事は2023年1月28日付であり、既に約1週間が経過しおり、多くの方々が虚報である旨を指摘しているものだ。
同記事の見出しは「◆政府「おわび」継承説明へ 韓国肩代わり案後押し」であるが、見出しだけで虚偽だと分かるものである。
「肩代わり」という字句を用いているのだが、これは韓国側の主張であり、我が国の原則とは異なるものだ。
1965年の日韓基本条約で解決済み
日韓間の請求権問題は1965年の日韓基本条約・日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しているものだ。
1948年に「建国」された「大韓民国」と我が国の国交樹立条約が日韓基本条約であり、その締結の際に一体不可分の協定として締結されたのが請求権協定である。(*2)
「完全かつ最終的に解決」しているのであるから、「肩代わり」との語句が持つ「本来の債務者になり代わり・・」との意味の「本来の債務者」に我が国は該当しないのは明白である。
我が国は締結当時、無償・有償合わせ5億ドルを韓国政府に提供した。それは当時の韓国政府が個別ではなくまとめて韓国政府が受け取ると主張したからである。
自称「徴用工」に資金が手渡されなかったのは、もっぱら韓国政府の問題であり、我が国は関係がない。韓国国民の併合時に関わる請求に対しての履行・保障責任は韓国政府にあり日本国にはない事は日韓基本条約・日韓請求権協定で確定済の話なのである。
そうであるにも関わらず、「肩代わり」との語句を用いているのだから、共同通信の記事は韓国側に軸足を置いて書かれた記事であることがわかる。
文在寅政権下韓国司法の「徴用工」判決は国際法違反
そもそも1965年の条約で解決済みだった問題を、あたかも未解決であるが如き蒸し返しをしたのは、文在寅政権下の韓国最高裁(大法院)が国際法(国際慣例・慣習法)である「司法自制の原則・統治行為論」(*3)を無視した「判決」をしたからである。
統治行為論・司法自制の原則とは「国家統治の基本に関する高度な政治性」を有する国家の行為については、法律上の争訟として裁判所による法律判断が可能であっても高度の政治性ある事柄に関しては司法審査の対象から除外するというもの。三権分立の民主主義国家の国際法・国家間合意に関する外交問題など国家の行く末に関わるような重大な事柄に関しては、いくら三権分立の民主主義原則があったからと言って外交を担当していない司法が行政が実行した外交での他国との条約・約束事をくつがえすことは国際法違反に該当するというものだ、その様な問題に対しては司法判断の対象としないとするものである。
国内法を理由に国際法・国家間合意上の義務違反を正当化出来ないのが国際法の原則となっているのである。
そうであるにも関わらず、韓国司法はこの国際法の原則を無視した「判決」をしてしまったのである。多分に当時の大統領である文在寅の意向に韓国司法が阿ったところがあると推察している。
判決後の文在寅は「三権分立だから行政府の立場からは云々」と大統領という国家元首の立場を忘れ国際法違反を司法の所為にするとの都合のよい言い訳をしていたものである。(*4)
要するに、自称「徴用工」に関する韓国最高裁の「判決」自体が国家の条約に反するものであり、我が国が韓国司法の判決に従う必要など一切ないもので、逆に言えば、韓国側の言い分を我が国が受け入れた場合、我が国は韓国と一緒になって国際法違反の片棒の担ぐことになり、その様な選択肢はあり得ないものなのである。
そうであるにも関わらず、共同通信の記事は、あたかも我が国が韓国の主張に従うが如き虚偽を述べているものであることが分かるであろう。
共同通信はこの手の真逆の虚偽を記事にする常習犯
共同通信2017年12月の虚偽記事
この様な真逆の虚偽を記事にすることを共同通信は何度か繰り返している。
目に余るほどの酷い虚偽記事を共同通信が発信した際には、それを題材に論考をしているが、それらの一部を紹介して、共同通信はこの手の真逆の虚偽を記事にする常習犯であることをご確認いただきたい。
過去事例のその1は2017年12月18日の「◆安倍首相、「一帯一路」と連携へ-対中けん制から転換」との虚偽記事(*5)である。
今や自由民主主義諸国の共通指針となっている「インド太平洋戦略」の基本理念である「ルールに基づく国際秩序」「自由貿易・航行の自由・法の支配」が、確立する前の2017年の時点では、安倍首相は「法による支配・法治主義」「武力による現状変更の否定」「価値観を共有する諸国との連携」などの語句を用いていた。
その目的は、ご存知の様に対等互恵・自由・平等という現在の世界秩序とは異なる専制主義・華夷秩序ベースの中華新世界秩序を推進している中国への警戒・阻止(*6)である。
その一方、中国の「一帯一路」とは、中華新世界秩序を推進する方策のうちの1つであり、
中国の権益拡大・影響力増大を目的にした陸路戦略である。東南アジア諸国を経由してアフリカ諸国につなぐものである。中国は海路戦略である「真珠の首飾り」の実効性が薄れたので新たに陸路戦略である「一帯一路」戦略を構想したものである。
そんな方策である一帯一路と我が国・安倍首相が「連携」などする訳がないのに、共同通信は真逆の虚偽を「記事」にしていたものである。
中国の「真珠の首飾り」にしろ「一帯一路」にしろ、インド太平洋戦略・日米印豪クアッドでインドを引き入れた安倍首相の手腕で、これら中国の海路・陸路戦略は停滞中である。
共同通信2017年12月の虚偽記事
過去事例のその2は、つい最近の2022年12月1日の「◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相」との虚偽記事(*7)である。
とても短い記事なので、以下にその全文を引用して紹介する。
↓
Yahooニュース(共同通信) 12/1(木) 10:29配信
見出し:◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f111adf73e194d9a24ff38707a0a8b87e5c0f7c
記事:○浜田防衛相は参院予算委で反撃能力を巡り「憲法9条との関係において、相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる攻撃兵器の保有は、自衛のための必要最小限度の範囲を超える」と述べた。
<引用終わり>
お読みいただければ分かると思うが、これは我が国が武力事態に巻き込まれることを抑止する「反撃能力」の保有を規定する防衛3文書(2022年12月16日付で改定)の発表前に「報道」された記事であり、あたかも防衛大臣が反撃能力保有にネガティブであるかの様な誤解を与えるものである。
官僚さん達が用いる霞が関構文を知っているれば「相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる攻撃兵器」が「核兵器」だということが分かるのだが、記事の読者である一般国民の多くは、それを知っているとは限らないので、誤解誘導されてしまうのである。
浜田は、「反撃能力は保有するが、それは核兵器ではありません」とだけ言っているに過ぎない。
そうであるにも関わらず、発言の一部を切り取り、あたかも防衛大臣が反対しているかの様な誤解を誘導しているものである。
共同通信は以前から、この手の虚偽を記事にする常習犯なのである。例示したのは2件だけだが、これ以外に事例について幾つかを論考の題材にしているので、興味ある方は文末脚注の「(*8)」に過去記事のリンクを貼っておく。適宜、ご参照いただきたい。
国民に軸足を置かない情けない通信社
事実報道が本来的使命である報道機関がこの様な真逆の虚偽や誤解誘導記事を「報道」してしまうのが、我が国の悲しむべき現状だ。
その目的は、現政権を弱体化させることである。
「期待とは異なる行動を政権がやっている」という誤解・イメージを植え付け、選挙の時に政権与党への投票を躊躇させ、以て国会での安定多数を切り崩し、我が国の政治的安定性を揺さぶることにある。
「彼等が望む体制」は日本人を幸福にしないことが既に明らかなので、正論や常識に基づいた論を説いていても国民の共感を得ることは出来ないので現政権への不信感を醸成させる戦法となっているものである。
共同通信のこの手の記事を読み「自民党の現政権はダメ~」と考えてしまうのは「彼等の思う壺」なのである。
確かに安倍晋三政権という傑出した政権が続いたことから見劣りはするが、「何をしているのか」をちゃんと見ると、安倍政治を継承しようと努力をしていることは見て取れるので、共同通信他の「保守層を煽り怒らせる記事」に軽々に乗ってしまうことには注意が必要だと考えている。
勿論、共同通信他のメディアが「報道」していることを岸田が実行してしまったら、その時には、おおいに批判すればよい。やってもいないことを以て現政権にネガティブイメージを持つことは、それこそ「彼等の思う壺」なのである。
今回は以上である。
1日1回ポチっとな ↓



【文末脚注】
(*1):共同通信の毎度の悪意ある虚偽記事
↓
Yahooニュース(共同通信) 1/28(土) 21:04配信
見出し:◆政府「おわび」継承説明へ 韓国肩代わり案後押し
https://news.yahoo.co.jp/articles/940ec4a3809551e5803ebd7b2d43388d85143eec
記事:○政府は元徴用工訴訟問題で韓国の原告らが求める日本側の謝罪を巡り、日本企業の賠償を韓国財団に肩代わりさせる解決案を韓国政府が正式決定すれば、過去の政府談話を継承する立場を改めて説明して「痛切な反省」と「おわびの気持ち」を示す方向で検討に入った。日本との関係改善に意欲的な尹錫悦政権を後押しする狙い。政府関係者が28日、明らかにした。
○岸田文雄首相は27日の参院代表質問で、日韓関係について「健全な関係に戻し、さらに発展させるため、韓国政府と緊密に意思疎通していく」と表明。両政府は30日、ソウルで外務省局長協議を開催し、双方の取り組み状況について話し合う予定だ。
<引用終わり>
(*2):日韓間の請求権問題は1965年の日韓基本条約・日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しているものだ。1948年に「建国」された「大韓民国」と我が国の国交樹立条約が日韓基本条約であり、その締結の際に一体不可分の協定として締結されたのが請求権協定である。
↓
2018/11/03投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1046.html
※<日韓請求権・経済協力協定>
財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-S40-293_1.pdf
※大きなPDFファイル・スマホの方は要注意
<第2条第1項引用開始>
両締約国は,両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産,権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が,千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて,完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。
<引用終わり>
【ご参考】
2019/06/18投稿:
【速報】日韓基本条約・請求権協定第3条に違反した韓国
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1201.html
(*3):司法自制の原則・統治行為論
↓
2022/08/24投稿:
統治行為論を無視した文在寅政権下韓国最高裁の自縄自縛
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1680.html
(*4):文在寅は「三権分立だから行政府の立場からは云々」と大統領という国家元首の立場を忘れ国際法違反を司法の所為にするとの都合のよい言い訳をしていたものである。
↓
2019/02/12投稿:
文在寅の都合のよい「三権分立」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1110.html
(*5):2017年12月18日の「◆安倍首相、「一帯一路」と連携へ-対中けん制から転換」との虚偽記事
↓
2017/12/20投稿:
共同通信の「観測記事」、実は「願望記事」とのフェイク
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-828.html
(*6):対等互恵・自由・平等という現在の世界秩序とは異なる専制主義・華夷秩序ベースの中華新世界秩序を推進している中国への警戒・阻止
↓
2020/07/28投稿:
「パクス・シニカ」との暗黒未来を阻止する
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1401.html
【ご参考】
2018/10/11投稿:
ヘゲモニーチャレンジャー中国・事大主義小中華韓国
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1032.html
2019/05/29投稿:
先の大戦後の現在の世界情勢は第三段階にある
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1190.html
(*7):2022年12月1日の「◆攻撃兵器保有は必要最小限度超えると防衛相」との虚偽記事
↓
2022/12/04投稿:
共同通信の誤解誘導記事・一部だけを取り出した見出し詐欺
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1713.html
(*8):共同通信は以前から、この手の虚偽を記事にする常習犯なのである。例示したのは2件だけだが、これ以外に事例について幾つかを論考の題材にしている。
↓
2018/06/15投稿:
会談結果を歪ませようと必死の印象操作2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-958.html
2018/08/30投稿:
フェイクニュースを拡大再生産
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1006.html
2018/09/05投稿:
トランプ「真珠湾発言」報道に見るマスコミの劣化
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1009.html
2020/01/25投稿:
新聞記事の軸足の置き方・日本の高効率石炭火力発電技術
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1314.html
2020/08/06投稿:
東京新聞・共同通信記者の異常な質問・河野防衛大臣記者会見
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1405.html
2021/04/19投稿:
人権委員会の個人がIAEAの領域で真逆の事を言っているとの呆れた話の辻褄
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1493.html
1日1回ポチっとな ↓



スポンサーサイト