憲法記念日2022年・各党談話に対する雑感
- 2022/05/04
- 21:17
憲法記念日2022年・各党談話に対する雑感
副題:憲法記念日だから談話を出しているだけの特定野党。「国民の命をどうやって守るのか」との政治としての最重要課題の1つである安全保障について何も具体的なことは言っていないの無用な政党達。
5月3日は憲法記念日なのだが、この日に特に意味はない。
「11月3日の半年後」との意味があるだけである。
現行憲法は、占領時主権喪失期の1946年(昭和21年)11月3日に公布され、その6か月後の翌1947年(昭和22年)5月3日に施行されたのであるが、ポイントはむしろ公布日の11月3日にある。
ご存じの様に、現在の11月3日は憲法公布日の「文化の日」となっているのだが、その日が公布日となったのは、先人達の努力の結果であり、明治天皇誕生日・明治節の日だからである。これについては、以前の11月3日に投稿したコラムに書いてあるので、それを御再読いただければ幸である。(*1)
従前、5月3日の憲法記念日になると特定野党や反日偏向メディアは「憲法9条賛美特集」などを流布し「「護憲」アピール」をするのが「風物詩」になっており、毎年繰り返されてきた。
一方、今年は「自民党」vs「他の「護憲」野党」との昔ながらの構図が崩れ、改憲必要性または改憲議論の必要性を訴える野党が出てきており、やっとの事で憲法の中身の議論が出来そうな雰囲気がある。
とは言え、特定野党は相変わらず中身に入らない「改憲阻止」との従前のスローガンを掲げており、ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにしながら「9条が日本を守る」が如きの空想話を続けていることは、誠に情けないことである。
各党は各々談話を発表しているが、それらのポイントをまとめた記事(*2)があったので、それをベースに論を進める。
同記事は国会に議席を持つ9つの政党の談話のポイントを掲載しているが、国政をお遊びの場としている立花のNHK党は論外なので除外する。
一方、政党要件喪失間際の社民党(*3)は前身の社会党以来ずっと我が国政治を無自覚に壊してきた無用政党だが、その最後の時を見るのも一興だと考え、除外しないでいる。
以下に各党の談話のうちのエッセンスを抜粋引用する。
↓
○自民党:
「国際環境や国民意識は大きく変化し、緊急事態に対する切迫感が急速に高まっている。国会での議論と国民の理解を車の両輪とし、広く議論を喚起していくことは国会議員の責務だ。与野党の枠を超えて、これまで以上に活発な議論を進め、早期の憲法改正の実現に向け全力で取り組んでいく」
○立憲民主党:
「安易に強権的で中央集権的な政治体制を求めるのではなく、国民の自由と権利を守らなければならない。わが国の平和と繁栄に貢献してきた日本国憲法を大切に活用し、憲法を進化・発展させていくための『論憲』を今後も行う」
○公明党:
「憲法の原理を守り抜き、憲法の価値をさらに高めていく。大災害で国政選挙ができなくなった場合の国会議員の任期延長や(中略)時代の課題に向き合った憲法論議に、真摯に取り組んでいく」
○日本維新の会:
「現行憲法は、施行から75年を経て、時代や国際情勢の変化に対応できなくなっている。このままでは、わが国の平和・安全と国民の生命・財産を守れないのは自明の理であり、遅滞なく改正論議を進めるべきだ」
○国民民主党:
「新型コロナの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの新たな事態や変化に対応するためにも、憲法に関する不断の議論と見直しが必要だ。緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」
○共産党:
「ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本を『戦争する国』につくりかえる動きが露骨になっている。9条の平和主義を守り、幸福追求権など、憲法が国民に保障した豊かな権利の全面的な実現に力を尽くす」
○れいわ新選組:
「いま最も優先すべき政治課題は憲法改正ではない。(後略)」
○社民党:
「非武装・非戦の日本国憲法の先見性は明らかだ。夏の参議院選挙で改憲勢力の議席を3分の2以下に抑え、平和憲法の擁護を実現する」
<抜粋引用終わり>
改憲方向での議論を明示しているのは、自民党・維新の会だけである。
その一方、改憲反対を明示しているのは共産党・れいわ新撰組:社民党との御馴染の反日勢力である。
それ以外の政党は曖昧な物言いをしている。
先ず、立憲民主党であるが、同党は「論憲」なるインチキスローガン(*4)を掲げているものの、その実、国会の憲法審査会の開催に異議を唱えるなど枝野時代の「憲法議論しないことでの改憲阻止」との寝転がり戦法(*5)を継続している改憲反対派である。
同様、公明党も曖昧な物言いをしている。
公明党は連立与党となって以降は改憲反対とは表立っては言わない様になっているが、それ以前は「改憲に慎重」なる曖昧な態度を取ってきている。また、改憲に関しては、現行憲法はそのままに条項を書き加える「加憲」なる矛盾スローガンを掲げ続けている。(*6)
国民民主党も「改憲する」とは明示していない。
「憲法に関する不断の議論と見直しが必要」「緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」と言っているので、あたかも改憲派の様に見えるのだが、国民民主党は憲法に対する知見がないので、今から言っておくが、そのうち「改憲ではなく下位法で対応可能なのでは?」との見識なき発言をするであろう。国民民主党を改憲勢力だと見るのは危険である。(*7)
国民民主党は「議論をする」とだけしか言っていない。
要するに立憲民主は改憲反対派ながら、ストレートにそれを表現していないだけである。
公明・国民民主は風見鶏である。何か確固たる考えがあるのではなく、自分達の党に有利な様に世論動向に乗っていくというものである。
公明・国民民主の談話の風見鶏ぶりは「憲法記念日だから談話を出しているだけに」である。
同様、立憲民主党を含めた改憲反対の特定野党の談話は、「国民の命をどうやって守るのか」(*8)との政治としての最重要課題の1つである安全保障について何も具体的なことは言っていない。従来の「平和憲法を守れ」とかの夢想的な話での改憲反対を述べているだけであり、日本人の命、平和・安寧の確保について論じることをしていない。
これら特定野党も「憲法記念日だから改憲反対の談話を出しているだけ」であり、国民に対して無責任な態度であることが分かると思う。
今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):現在の11月3日は憲法公布日の「文化の日」となっているのだが、その日が公布日となったのは、先人達の努力の結果であり、明治天皇誕生日・明治節の日だからである。これについては、以前の11月3日に投稿したコラムに書いてあるので、それを御再読いただければ幸である。
↓
2015/11/03投稿:
【コラム】文化の日は明治天皇誕生日
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-251.html
【ご参考】
2016/05/03投稿:
【コラム】5月3日は憲法記念日
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-402.html
(*2):各党は各々談話を発表しているが、それらのポイントをまとめた記事
↓
NHK NEWS WEB 2022年5月3日 6時49分
見出し:◆「憲法記念日」各党が声明などを発表
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220503/k10013609821000.html
記事:○「憲法記念日」にあたって、各党は声明などを発表しました。
○自民党は「国際環境や国民意識は大きく変化し、緊急事態に対する切迫感が急速に高まっている。国会での議論と国民の理解を車の両輪とし、広く議論を喚起していくことは国会議員の責務だ。与野党の枠を超えて、これまで以上に活発な議論を進め、早期の憲法改正の実現に向け全力で取り組んでいく」としています。
○立憲民主党は「新型コロナやウクライナ情勢を受けて、安易に強権的で中央集権的な政治体制を求めるのではなく、国民の自由と権利を守らなければならない。わが国の平和と繁栄に貢献してきた日本国憲法を大切に活用し、憲法を進化・発展させていくための『論憲』を今後も行う」としています。
○公明党は「憲法の原理を守り抜き、憲法の価値をさらに高めていく。大災害で国政選挙ができなくなった場合の国会議員の任期延長や、デジタル時代に対応したプライバシー権の確立など時代の課題に向き合った憲法論議に、真摯(しんし)に取り組んでいく」としています。
○日本維新の会は「現行憲法は、施行から75年を経て、時代や国際情勢の変化に対応できなくなっている。このままでは、わが国の平和・安全と国民の生命・財産を守れないのは自明の理であり、遅滞なく改正論議を進めるべきだ」としています。
○国民民主党は「新型コロナの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの新たな事態や変化に対応するためにも、憲法に関する不断の議論と見直しが必要だ。緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」としています。
○共産党は「ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本を『戦争する国』につくりかえる動きが露骨になっている。9条の平和主義を守り、幸福追求権など、憲法が国民に保障した豊かな権利の全面的な実現に力を尽くす」としています。
○れいわ新選組は「いま最も優先すべき政治課題は憲法改正ではない。徹底した積極財政で、人々の暮らしと事業者を守り、現行憲法の生存権を保障すべきだ」としています。
○社民党は「非武装・非戦の日本国憲法の先見性は明らかだ。夏の参議院選挙で改憲勢力の議席を3分の2以下に抑え、平和憲法の擁護を実現する」としています。
○NHK党は「NHK受信契約は、契約の自由を侵害している。国民の権利・自由を保障する憲法を重んじた活動を今後も行っていく」としています。
<引用終わり>
(*3):政党要件喪失間際の社民党
↓
2022/01/21投稿:
消えて無くなれ社民党・政党要件未達で万事休す
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1611.html
(*4):立憲民主党の「論憲」なるインチキスローガン
↓
2022/02/05投稿:
立憲民主党・泉が言う「論憲」とはいったい何だったのか?
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1618.html
2022/04/05投稿:
立憲民主党・泉の底が浅い演説・「論憲」の正体
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1636.html
2022/04/19投稿:
中身を語れぬ立憲・泉のお門違いの批判:緊急事態条項
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1639.html
(*5):「憲法議論しないことでの改憲阻止」との寝転がり戦法
↓
2018/02/27投稿:
相変わらずの寝転がり戦法・野党5党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-871.html
2018/08/06投稿:
2018年通常国会・憲法議論から逃げ回った立憲民主党他野党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-993.html
2018/09/23投稿:
「国会で憲法議論などするものか」と相変わらずの野党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1020.html
2021/04/10投稿:
またもや「憲法議論をさせないことでの改憲阻止」との愚劣・2021年4月
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1489.html
etc.
(*6):公明党は現行憲法はそのままに条項を書き加える「加憲」なる矛盾スローガンを掲げ続けている。
↓
2021/10/30投稿:
各党政策比較(憲法編)日本人自身による平和憲法創成=改憲が必要
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1580.html
※「加憲」とは、我が国の法律改正の御作法とはまったく異なるもので、アメリカ憲法の修正条項を我が国の憲法に適用する形式のことである。
現行憲法をそのまま残し、新たな条項を追加するものである。
これを9条に適用すると、9条第2項の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」をそのまま残し、第3項に【国家防衛の為に自衛隊を設置し領土・領海への侵略に対処する】との趣旨の条文を追加する「加憲」は、第9条の条文上の矛盾をそのまま憲法に成文化するとの愚策でしかない。
公明党の言う「加憲」は、憲法神学論争を成文化するとの日本国民を愚弄するものだ。
そんな愚策を言って恥じないのは、日本国民がこんな詐欺話で騙せると考えているからであろう。実にけしからん。
【ご参考】
2017/06/03投稿:
憲法議論4・憲法議論を進めよう
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-685.html
(*7):国民民主党は、あたかも改憲派の様に見えるのだが、同党は憲法に対する知見がなく見識なき発言をする。国民民主党を改憲勢力だと見るのは危険である。
↓
2021/11/09投稿:
国民民主党を改憲勢力と看做すのは危険
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1585.html
<国民民主党は憲法に対する知見がなく見識なき発言をする>
2022/01/24投稿:
野党の改憲議論・いまだにこのレベル(国民民主・玉木シッタカ編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1613.html
2022/01/26投稿:
続・野党の改憲議論・いまだにこのレベル(人材不足の国民民主編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1614.html
【ご参考】
2019/07/29投稿:
国民民主党玉木の「憲法議論」に不信感
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1229.html
2019/05/07投稿:
憲法記念日2019
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1172.html
※2018年10月時点での国民民主党・玉木は「安倍総理大臣が言う9条改憲案は反対だ」と明言している。
↓
2018/10/29投稿:
続々・2018臨時国会・所信表明演説(各野党他の反応(中編))
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1043.html
(*8):「国民の命をどうやって守るのか」との政治としての最重要課題の1つである安全保障に軸足を置いた憲法議論が必要だ。
↓
<非武装・交戦権否定の9条>
2017/05/25投稿:
憲法議論2・憲法9条・議論の出発点
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-677.html
2017/06/30投稿:
憲法議論7・現行憲法9条Q&A
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-705.html
<自存自立を認めぬ前文>
2017/05/19投稿:
憲法議論1・前文の「平和主義」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-673.html
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副題:憲法記念日だから談話を出しているだけの特定野党。「国民の命をどうやって守るのか」との政治としての最重要課題の1つである安全保障について何も具体的なことは言っていないの無用な政党達。
5月3日は憲法記念日なのだが、この日に特に意味はない。
「11月3日の半年後」との意味があるだけである。
現行憲法は、占領時主権喪失期の1946年(昭和21年)11月3日に公布され、その6か月後の翌1947年(昭和22年)5月3日に施行されたのであるが、ポイントはむしろ公布日の11月3日にある。
ご存じの様に、現在の11月3日は憲法公布日の「文化の日」となっているのだが、その日が公布日となったのは、先人達の努力の結果であり、明治天皇誕生日・明治節の日だからである。これについては、以前の11月3日に投稿したコラムに書いてあるので、それを御再読いただければ幸である。(*1)
従前、5月3日の憲法記念日になると特定野党や反日偏向メディアは「憲法9条賛美特集」などを流布し「「護憲」アピール」をするのが「風物詩」になっており、毎年繰り返されてきた。
一方、今年は「自民党」vs「他の「護憲」野党」との昔ながらの構図が崩れ、改憲必要性または改憲議論の必要性を訴える野党が出てきており、やっとの事で憲法の中身の議論が出来そうな雰囲気がある。
とは言え、特定野党は相変わらず中身に入らない「改憲阻止」との従前のスローガンを掲げており、ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにしながら「9条が日本を守る」が如きの空想話を続けていることは、誠に情けないことである。
2020年憲法記念日の各党談話
各党は各々談話を発表しているが、それらのポイントをまとめた記事(*2)があったので、それをベースに論を進める。
同記事は国会に議席を持つ9つの政党の談話のポイントを掲載しているが、国政をお遊びの場としている立花のNHK党は論外なので除外する。
一方、政党要件喪失間際の社民党(*3)は前身の社会党以来ずっと我が国政治を無自覚に壊してきた無用政党だが、その最後の時を見るのも一興だと考え、除外しないでいる。
以下に各党の談話のうちのエッセンスを抜粋引用する。
↓
○自民党:
「国際環境や国民意識は大きく変化し、緊急事態に対する切迫感が急速に高まっている。国会での議論と国民の理解を車の両輪とし、広く議論を喚起していくことは国会議員の責務だ。与野党の枠を超えて、これまで以上に活発な議論を進め、早期の憲法改正の実現に向け全力で取り組んでいく」
○立憲民主党:
「安易に強権的で中央集権的な政治体制を求めるのではなく、国民の自由と権利を守らなければならない。わが国の平和と繁栄に貢献してきた日本国憲法を大切に活用し、憲法を進化・発展させていくための『論憲』を今後も行う」
○公明党:
「憲法の原理を守り抜き、憲法の価値をさらに高めていく。大災害で国政選挙ができなくなった場合の国会議員の任期延長や(中略)時代の課題に向き合った憲法論議に、真摯に取り組んでいく」
○日本維新の会:
「現行憲法は、施行から75年を経て、時代や国際情勢の変化に対応できなくなっている。このままでは、わが国の平和・安全と国民の生命・財産を守れないのは自明の理であり、遅滞なく改正論議を進めるべきだ」
○国民民主党:
「新型コロナの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの新たな事態や変化に対応するためにも、憲法に関する不断の議論と見直しが必要だ。緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」
○共産党:
「ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本を『戦争する国』につくりかえる動きが露骨になっている。9条の平和主義を守り、幸福追求権など、憲法が国民に保障した豊かな権利の全面的な実現に力を尽くす」
○れいわ新選組:
「いま最も優先すべき政治課題は憲法改正ではない。(後略)」
○社民党:
「非武装・非戦の日本国憲法の先見性は明らかだ。夏の参議院選挙で改憲勢力の議席を3分の2以下に抑え、平和憲法の擁護を実現する」
<抜粋引用終わり>
改憲方向での議論を明示しているのは、自民党・維新の会だけである。
その一方、改憲反対を明示しているのは共産党・れいわ新撰組:社民党との御馴染の反日勢力である。
それ以外の政党は曖昧な物言いをしている。
先ず、立憲民主党であるが、同党は「論憲」なるインチキスローガン(*4)を掲げているものの、その実、国会の憲法審査会の開催に異議を唱えるなど枝野時代の「憲法議論しないことでの改憲阻止」との寝転がり戦法(*5)を継続している改憲反対派である。
同様、公明党も曖昧な物言いをしている。
公明党は連立与党となって以降は改憲反対とは表立っては言わない様になっているが、それ以前は「改憲に慎重」なる曖昧な態度を取ってきている。また、改憲に関しては、現行憲法はそのままに条項を書き加える「加憲」なる矛盾スローガンを掲げ続けている。(*6)
国民民主党も「改憲する」とは明示していない。
「憲法に関する不断の議論と見直しが必要」「緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」と言っているので、あたかも改憲派の様に見えるのだが、国民民主党は憲法に対する知見がないので、今から言っておくが、そのうち「改憲ではなく下位法で対応可能なのでは?」との見識なき発言をするであろう。国民民主党を改憲勢力だと見るのは危険である。(*7)
国民民主党は「議論をする」とだけしか言っていない。
要するに立憲民主は改憲反対派ながら、ストレートにそれを表現していないだけである。
公明・国民民主は風見鶏である。何か確固たる考えがあるのではなく、自分達の党に有利な様に世論動向に乗っていくというものである。
憲法記念日だから談話を出しているだけ
公明・国民民主の談話の風見鶏ぶりは「憲法記念日だから談話を出しているだけに」である。
同様、立憲民主党を含めた改憲反対の特定野党の談話は、「国民の命をどうやって守るのか」(*8)との政治としての最重要課題の1つである安全保障について何も具体的なことは言っていない。従来の「平和憲法を守れ」とかの夢想的な話での改憲反対を述べているだけであり、日本人の命、平和・安寧の確保について論じることをしていない。
これら特定野党も「憲法記念日だから改憲反対の談話を出しているだけ」であり、国民に対して無責任な態度であることが分かると思う。
今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):現在の11月3日は憲法公布日の「文化の日」となっているのだが、その日が公布日となったのは、先人達の努力の結果であり、明治天皇誕生日・明治節の日だからである。これについては、以前の11月3日に投稿したコラムに書いてあるので、それを御再読いただければ幸である。
↓
2015/11/03投稿:
【コラム】文化の日は明治天皇誕生日
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-251.html
【ご参考】
2016/05/03投稿:
【コラム】5月3日は憲法記念日
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-402.html
(*2):各党は各々談話を発表しているが、それらのポイントをまとめた記事
↓
NHK NEWS WEB 2022年5月3日 6時49分
見出し:◆「憲法記念日」各党が声明などを発表
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220503/k10013609821000.html
記事:○「憲法記念日」にあたって、各党は声明などを発表しました。
○自民党は「国際環境や国民意識は大きく変化し、緊急事態に対する切迫感が急速に高まっている。国会での議論と国民の理解を車の両輪とし、広く議論を喚起していくことは国会議員の責務だ。与野党の枠を超えて、これまで以上に活発な議論を進め、早期の憲法改正の実現に向け全力で取り組んでいく」としています。
○立憲民主党は「新型コロナやウクライナ情勢を受けて、安易に強権的で中央集権的な政治体制を求めるのではなく、国民の自由と権利を守らなければならない。わが国の平和と繁栄に貢献してきた日本国憲法を大切に活用し、憲法を進化・発展させていくための『論憲』を今後も行う」としています。
○公明党は「憲法の原理を守り抜き、憲法の価値をさらに高めていく。大災害で国政選挙ができなくなった場合の国会議員の任期延長や、デジタル時代に対応したプライバシー権の確立など時代の課題に向き合った憲法論議に、真摯(しんし)に取り組んでいく」としています。
○日本維新の会は「現行憲法は、施行から75年を経て、時代や国際情勢の変化に対応できなくなっている。このままでは、わが国の平和・安全と国民の生命・財産を守れないのは自明の理であり、遅滞なく改正論議を進めるべきだ」としています。
○国民民主党は「新型コロナの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの新たな事態や変化に対応するためにも、憲法に関する不断の議論と見直しが必要だ。緊急事態における国会議員の任期延長などの課題に積極的に取り組む」としています。
○共産党は「ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本を『戦争する国』につくりかえる動きが露骨になっている。9条の平和主義を守り、幸福追求権など、憲法が国民に保障した豊かな権利の全面的な実現に力を尽くす」としています。
○れいわ新選組は「いま最も優先すべき政治課題は憲法改正ではない。徹底した積極財政で、人々の暮らしと事業者を守り、現行憲法の生存権を保障すべきだ」としています。
○社民党は「非武装・非戦の日本国憲法の先見性は明らかだ。夏の参議院選挙で改憲勢力の議席を3分の2以下に抑え、平和憲法の擁護を実現する」としています。
○NHK党は「NHK受信契約は、契約の自由を侵害している。国民の権利・自由を保障する憲法を重んじた活動を今後も行っていく」としています。
<引用終わり>
(*3):政党要件喪失間際の社民党
↓
2022/01/21投稿:
消えて無くなれ社民党・政党要件未達で万事休す
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(*4):立憲民主党の「論憲」なるインチキスローガン
↓
2022/02/05投稿:
立憲民主党・泉が言う「論憲」とはいったい何だったのか?
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1618.html
2022/04/05投稿:
立憲民主党・泉の底が浅い演説・「論憲」の正体
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1636.html
2022/04/19投稿:
中身を語れぬ立憲・泉のお門違いの批判:緊急事態条項
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1639.html
(*5):「憲法議論しないことでの改憲阻止」との寝転がり戦法
↓
2018/02/27投稿:
相変わらずの寝転がり戦法・野党5党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-871.html
2018/08/06投稿:
2018年通常国会・憲法議論から逃げ回った立憲民主党他野党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-993.html
2018/09/23投稿:
「国会で憲法議論などするものか」と相変わらずの野党
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1020.html
2021/04/10投稿:
またもや「憲法議論をさせないことでの改憲阻止」との愚劣・2021年4月
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1489.html
etc.
(*6):公明党は現行憲法はそのままに条項を書き加える「加憲」なる矛盾スローガンを掲げ続けている。
↓
2021/10/30投稿:
各党政策比較(憲法編)日本人自身による平和憲法創成=改憲が必要
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1580.html
※「加憲」とは、我が国の法律改正の御作法とはまったく異なるもので、アメリカ憲法の修正条項を我が国の憲法に適用する形式のことである。
現行憲法をそのまま残し、新たな条項を追加するものである。
これを9条に適用すると、9条第2項の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」をそのまま残し、第3項に【国家防衛の為に自衛隊を設置し領土・領海への侵略に対処する】との趣旨の条文を追加する「加憲」は、第9条の条文上の矛盾をそのまま憲法に成文化するとの愚策でしかない。
公明党の言う「加憲」は、憲法神学論争を成文化するとの日本国民を愚弄するものだ。
そんな愚策を言って恥じないのは、日本国民がこんな詐欺話で騙せると考えているからであろう。実にけしからん。
【ご参考】
2017/06/03投稿:
憲法議論4・憲法議論を進めよう
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-685.html
(*7):国民民主党は、あたかも改憲派の様に見えるのだが、同党は憲法に対する知見がなく見識なき発言をする。国民民主党を改憲勢力だと見るのは危険である。
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2021/11/09投稿:
国民民主党を改憲勢力と看做すのは危険
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1585.html
<国民民主党は憲法に対する知見がなく見識なき発言をする>
2022/01/24投稿:
野党の改憲議論・いまだにこのレベル(国民民主・玉木シッタカ編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1613.html
2022/01/26投稿:
続・野党の改憲議論・いまだにこのレベル(人材不足の国民民主編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1614.html
【ご参考】
2019/07/29投稿:
国民民主党玉木の「憲法議論」に不信感
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1229.html
2019/05/07投稿:
憲法記念日2019
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1172.html
※2018年10月時点での国民民主党・玉木は「安倍総理大臣が言う9条改憲案は反対だ」と明言している。
↓
2018/10/29投稿:
続々・2018臨時国会・所信表明演説(各野党他の反応(中編))
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1043.html
(*8):「国民の命をどうやって守るのか」との政治としての最重要課題の1つである安全保障に軸足を置いた憲法議論が必要だ。
↓
<非武装・交戦権否定の9条>
2017/05/25投稿:
憲法議論2・憲法9条・議論の出発点
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-677.html
2017/06/30投稿:
憲法議論7・現行憲法9条Q&A
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-705.html
<自存自立を認めぬ前文>
2017/05/19投稿:
憲法議論1・前文の「平和主義」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-673.html
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