共産党・小池の現実世界を無視した駄弁:ウクライナ情勢雑感8
- 2022/03/24
- 22:15
共産党・小池の現実世界を無視した駄弁:ウクライナ情勢雑感8
副題:現実世界とは真逆のことを言っている共産党・小池
今回の題材は、日本共産党の機関紙である「しんぶん赤旗」の記事(*1)である。
同記事によれば、「赤いタヌキ」こと共産党・小池がまたもや具体性に欠ける無意味な「共産党の設定話」をしているので、毎度のことながら、何処がどの様に無意味なのかを指摘するものである。
赤旗の記事は大きくは2つの事が書かれており、その合間々々に今夏の参議院選に向けてのアジテーションが書かれているものだ。
2つの題材とは、①「ロシアによる「核威嚇」」と②「「憲法9条生かした外交」なる空想話」である。
記事によれば、共産党・小池は以下の様に、先ず「ロシアによる「核威嚇」」に対して怒ってみせ、それに対しての対応策として「この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない」と述べたそうである。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領を批判し、「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と力を込めました。(中略)
小池氏は、プーチン大統領による核威嚇を糾弾し、「核兵器の先制使用をいとわない核大国の指導者が出てきた。この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない。共産党は、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求め、全世界にも条約参加を呼びかける」と強調。(後略)
<引用終わり>
お分かりの方には「釈迦に説法」なのだが、「ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領」とは、NATO諸国の直接的軍事介入を防ぐ「口撃」である。
史実を述べれば、先の大戦後から顕在化した米ソ東西冷戦はソ連が崩壊する1990年代初頭まで40数年続いたのだが、核保有国同士の直接戦闘は発生していない。
核兵器保有国同士が直接に戦争をしてしまうと、お互いに「戦争目的」が達成出来ないことが分かっており、戦争をするメリットがないからである。
戦争とは軍事力を用いて政治目的を達成しようとする行為であると定義されるが、戦争に負けそうになった核保有国は敗戦を受け入れるのはなく、核を使用する選択肢をバーゲニングパワーに「敗戦による国家主権の大幅な停止」を回避することになる。
逆に勝ちそうな側は、全面核戦争か停戦合意かを選択することになり、核兵器保有国との戦争を始めた意味を失う。
こうなることが分かっているので、核兵器保有国同士が直接に戦争をしてもお互いに「戦争目的」が達成出来ないので、戦争をするメリットがなく、直接の戦争をしないのである。
そういう構造であることが分かっているので、ロシアは、「国家が存亡の危機」になれば「核兵器を使用出来る」と核兵器保有の基本的意義を述べているのである。(*2)
これを「ロシアによる「核威嚇」」だぁ~と煽動しているのが共産党・小池なのである。
実際は「核兵器を保有していることでの鉄壁防御体制のあらためての表明」をロシアはしているものである。
以前の論考でも述べたが、日本人の多くは「戦後「民主主義」教育」(*3)により、現実の世界情勢よりも、空想的「平和主義」に浸らされており、「核は絶対悪」「戦争は絶対悪意」で思考停止しているので、現実世界での国家の身の守り方を理解していない。
現実世界では、「核兵器を保有することで国家を守る」ことになるので、通常兵器での防衛の継続が経済的・技術的に不可能だと悟った北朝鮮は核保有に向かったのである。
そういう事態を防ぐ体制がNPTなのだが、北朝鮮は嘘と詐欺を繰り返し、核保有に至ったものである。(*4)
赤旗の記事では「ロシアによる「核威嚇」」との煽動に続き、「国家を守る」=「国民を守る」現実世界での実効性ある策が話題になることが不都合な共産党は、以下の様に、我々国民をどの様な政策で守るのかの具体案を示さず、空想的「平和主義」の話をしている。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)国内では危機に乗じて改憲や核保有を論じる勢力が現れ、「なかでもひどいのが、日本維新の会や安倍晋三元首相の『核共有』論だ」(後略)
<引用終わり>
問題がある場合、その問題を解決する策を提示するのが政治の役目である。
それは与野党関係両方の役目であるのだが、共産党が提示する「解決策」は、多くの場合、問題を解決出来るものではない。
それは今回も同様である。
今回の共産党が提示する「解決策」は、赤旗記事によると「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」とあるのだが、国連の「核兵器禁止条約」は実効性のないもので、同条約に我が国が参加してもリスクの低減に何等寄与しないものである。その事は以前の論考で指摘済なのでご再読いただきたい。(*5)
我々日本人の命、平和・安寧を確保する為には、実効性ある方策について議論し、その議論の中の1つとして「核共有」はあり得るのだが、それを真っ向から否定するのが共産党である。
共産党にとって、我々日本人の命など二の次、三の次であることが分かる言い草である。
赤旗記事の2つの題材のうちのもう1つは「憲法9条生かした外交」なる空虚なスローガンである。
その部分を以下に抜粋引用する。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)小池氏は、安倍元首相が憲法9条を「空想的、思考停止」と攻撃している問題でも、「9条をあざ笑い、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争に進むことは、今回の事態で明白だ。軍事力による『平和』こそ、空想的で思考停止だ」と批判しました。(中略)
憲法9条を守り生かす外交と、日米安保条約の廃棄・米国と対等平等の友好条約の締結こそ必要だと訴えました。
<引用終わり>
共産党・小池は安倍元首相の正論が都合悪く、主語入れ換え論法で正論に対してマイナスのレッテル貼りをしていることがお分かりのことだと思う。
現実社会では、軍事力を以て武力事態を未然に防止する抑止力としている。
核兵器も、抑止力の一部であることは上記した通り歴史が証明しており、本日只今も、NATOはウクライナ支援を口にしているが、ロシアに対して直接的な軍事介入をしていない。
これはロシアが持つ核兵器が対NATOへの抑止力となっているからだ。
我が国が他国から武力侵攻されない為の具体的方法は、抑止力の強化しかない。
防衛力強化、日米安保体制の増進などの実効性ある政策を実行するしか方法はないのだが、共産党は真逆のことを言っているのである。
共産党が言っていることは詭弁でしかない。
「我が国が他国から武力侵攻されない為の具体的方法」として共産党が提示しているのは、非武装規定9条を活かし、【他国から武力侵攻されそうになったら、即時に降伏して他国の政治目的を受け入れるる。そうすれば武力事態は起こらない】というものだ。
しかし、「降伏すれば命は安泰」なる話は虚偽である。降伏し国家主権を喪失した時に、その国の国民は更なる悲劇を被るのである。
共産党は日本人の命に価値を見出していないので、こんな詭弁を平気で言ってしまえるのである。
今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の共産党・小池による具体性に欠ける無意味な「共産党の設定話」
↓
しんぶん赤旗 2022年3月22日(火)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-03-22/2022032201_03_0.html
見出し:◆被爆地からロシアの核威嚇を糾弾
・日本は核兵器廃絶の先頭に
・長崎で小池書記局長が訴え
記事:○日本共産党の小池晃書記局長は21日、長崎市内で演説し、「参院選の公示まで3カ月だ。『比例は共産党』と大きく広げ、にひそうへい比例予定候補をはじめ5人全員の勝利を」と訴えるとともに、ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領を批判し、「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と力を込めました。演説会はオンラインでも配信されました。
○小池氏は、プーチン大統領による核威嚇を糾弾し、「核兵器の先制使用をいとわない核大国の指導者が出てきた。この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない。共産党は、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求め、全世界にも条約参加を呼びかける」と強調。「『この地球上に、長崎の次の戦争被爆地を絶対につくってはならない』という長崎の皆さんの思いを一緒に世界に広げよう」と訴えると、会場は大きな拍手で応えました。
○世界の国々と市民社会がロシアを非難し、外交と平和を求める声で侵略を止めようと努力するなか、国内では危機に乗じて改憲や核保有を論じる勢力が現れ、「なかでもひどいのが、日本維新の会や安倍晋三元首相の『核共有』論だ」と指摘。「怒りと恐怖に震えている」(長崎原爆被災者協議会の田中重光会長)などと県内から怒りの声が上がっていると語り、「核共有とは核兵器の使用も認めるもので、プーチン大統領と全く同じ立場だ」と厳しく指摘しました。
見出し:◆憲法9条生かした外交を
・共産党の躍進訴え
・にひ予定候補訴え
記事:○小池氏は、安倍元首相が憲法9条を「空想的、思考停止」と攻撃している問題でも、「9条をあざ笑い、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争に進むことは、今回の事態で明白だ。軍事力による『平和』こそ、空想的で思考停止だ」と批判しました。
○さらに、佐世保市の米軍基地には、港ではない海岸に地上部隊を上陸させて“殴り込み”をかける強襲揚陸艦が世界で唯一配備され、2003年のイラク戦争以来、絶え間なく中東・湾岸地域に派遣され続けており、同市の自衛隊基地も「日本版海兵隊」と呼ばれる陸上自衛隊の水陸機動団の活動拠点として強化されていると指摘。憲法9条を守り生かす外交と、日米安保条約の廃棄・米国と対等平等の友好条約の締結こそ必要だと訴えました。
○県内では、県と佐世保市がカジノ誘致を推進しているとして、「カジノができれば、ギャンブル依存症で苦しむ人が必ず生まれる。人の不幸を踏み台にして何が経済成長か。長崎の観光地としての魅力を台無しにしてはならない。きっぱり断念させよう」と呼びかけました。
○小池氏は、共産党への疑問に答える「はてな」リーフの中身を縦横に語り、市民と野党の共同をめぐって立憲民主党と候補者調整の開始で合意したと報告。「重要な一歩だが、『本気の共闘』にするためには政策の合意、対等平等・相互尊重の確認が必要だ」と述べ、「共闘を前に進める特効薬は共産党の躍進だ。『比例は共産党』と広げに広げ、力を合わせてこの国の政治を変えよう」と訴えました。
○にひ氏は、ロシアのウクライナ侵略に乗じた「核共有」論、9条改憲論を批判し、「プーチン氏と同じ立場に立ち『力には力、核には核』という人たちに、参院選で3分の2を握らせるわけには絶対いかない。共産党を躍進させ、何としても私をもう一度国会で働かせてほしい」と訴えました。長崎選挙区の安江あや子予定候補が決意表明。2月の県知事選で共同した吉田博大村市議(無所属)が、党演説会で初めてあいさつしました。
○演説を聴いた学生(20)は「プーチン大統領のように権力者が暴走した時にその手を縛ることができるのが憲法だという話に共感した」と語りました。
○演説会後の「入党相談コーナー」では、小池氏も訴える中、21歳の男性が入党しました。
<引用終わり>
(*2):ロシアは、「国家が存亡の危機」になれば「核兵器を使用出来る」と核兵器保有の基本的意義を述べているのである。
↓
Reuters 2022年3月23日4:38 午前1日前更新
見出し:◆ロシア「存亡の危機でのみ」核兵器使用=ペスコフ報道官
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-nuclear-idJPKCN2LJ27W
記事:○[22日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は22日、ロシアは自国の存在が脅かされた場合にのみ核兵器を使用すると述べた。
○CNNとの英語インタビューで、プーチン大統領が核兵器を使用しないと確信しているかとの質問に対し、「われわれには国内安全保障の概念があり、それは公開されている。核兵器を使用する理由はすべて読むことができる。だから、もしわが国にとって存亡の危機であれば、われわれの概念に従って(核兵器を)使用することができる」と述べた。同時に、それ以外に核兵器を使用する理由はないとも明言した。
○プーチン大統領は先月、核戦力を戦闘態勢に置くよう命じ、ロシア軍の核戦力部隊が同態勢に入った。
<引用終わり>
(*3):日本人の多くは「戦後「民主主義」教育」により、現実の世界情勢よりも、空想的「平和主義」に浸らされている。
↓
2022/03/20投稿:
「降伏すれば命は安泰」なる虚偽。悲劇は戦争後も続く:ウクライナ情勢雑感7
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1631.html
(*4):北朝鮮は嘘と詐欺を繰り返し、核保有に至ったものである。
↓
2017/04/17投稿:
北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-649.html
2017/04/18投稿:
続・北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-650.html
(*5):国連の「核兵器禁止条約」は実効性のないもので、同条約に我が国が参加してもリスクの低減に何等寄与しないものである。その事は以前の論考で指摘済なのでご再読いただきたい。
↓
2017/09/18投稿:
国連・核兵器禁止条約に関する考察
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-755.html
2017/11/26投稿:
核兵器禁止条約に関する考察2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-811.html
<資料編>
2017/09/23投稿:
(資料編1)国連・核禁止条約・前文部分
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-761.html
2017/09/24投稿:
(資料編2)国連・核禁止条約・条文部分その1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-762.html
2017/09/25投稿:
(資料編3)国連・核禁止条約・条文部分その2Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-763.html
【ご参考】
2022/01/07投稿:
核兵器禁止条約に対するカウンター・核保有5か国「核戦争に勝者なし」声明
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1607.html
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副題:現実世界とは真逆のことを言っている共産党・小池
今回の題材は、日本共産党の機関紙である「しんぶん赤旗」の記事(*1)である。
同記事によれば、「赤いタヌキ」こと共産党・小池がまたもや具体性に欠ける無意味な「共産党の設定話」をしているので、毎度のことながら、何処がどの様に無意味なのかを指摘するものである。
赤旗の記事は大きくは2つの事が書かれており、その合間々々に今夏の参議院選に向けてのアジテーションが書かれているものだ。
2つの題材とは、①「ロシアによる「核威嚇」」と②「「憲法9条生かした外交」なる空想話」である。
「ロシアによる「核威嚇」」との設定
記事によれば、共産党・小池は以下の様に、先ず「ロシアによる「核威嚇」」に対して怒ってみせ、それに対しての対応策として「この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない」と述べたそうである。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領を批判し、「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と力を込めました。(中略)
小池氏は、プーチン大統領による核威嚇を糾弾し、「核兵器の先制使用をいとわない核大国の指導者が出てきた。この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない。共産党は、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求め、全世界にも条約参加を呼びかける」と強調。(後略)
<引用終わり>
お分かりの方には「釈迦に説法」なのだが、「ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領」とは、NATO諸国の直接的軍事介入を防ぐ「口撃」である。
史実を述べれば、先の大戦後から顕在化した米ソ東西冷戦はソ連が崩壊する1990年代初頭まで40数年続いたのだが、核保有国同士の直接戦闘は発生していない。
核兵器保有国同士が直接に戦争をしてしまうと、お互いに「戦争目的」が達成出来ないことが分かっており、戦争をするメリットがないからである。
戦争とは軍事力を用いて政治目的を達成しようとする行為であると定義されるが、戦争に負けそうになった核保有国は敗戦を受け入れるのはなく、核を使用する選択肢をバーゲニングパワーに「敗戦による国家主権の大幅な停止」を回避することになる。
逆に勝ちそうな側は、全面核戦争か停戦合意かを選択することになり、核兵器保有国との戦争を始めた意味を失う。
こうなることが分かっているので、核兵器保有国同士が直接に戦争をしてもお互いに「戦争目的」が達成出来ないので、戦争をするメリットがなく、直接の戦争をしないのである。
そういう構造であることが分かっているので、ロシアは、「国家が存亡の危機」になれば「核兵器を使用出来る」と核兵器保有の基本的意義を述べているのである。(*2)
これを「ロシアによる「核威嚇」」だぁ~と煽動しているのが共産党・小池なのである。
実際は「核兵器を保有していることでの鉄壁防御体制のあらためての表明」をロシアはしているものである。
以前の論考でも述べたが、日本人の多くは「戦後「民主主義」教育」(*3)により、現実の世界情勢よりも、空想的「平和主義」に浸らされており、「核は絶対悪」「戦争は絶対悪意」で思考停止しているので、現実世界での国家の身の守り方を理解していない。
現実世界では、「核兵器を保有することで国家を守る」ことになるので、通常兵器での防衛の継続が経済的・技術的に不可能だと悟った北朝鮮は核保有に向かったのである。
そういう事態を防ぐ体制がNPTなのだが、北朝鮮は嘘と詐欺を繰り返し、核保有に至ったものである。(*4)
赤旗の記事では「ロシアによる「核威嚇」」との煽動に続き、「国家を守る」=「国民を守る」現実世界での実効性ある策が話題になることが不都合な共産党は、以下の様に、我々国民をどの様な政策で守るのかの具体案を示さず、空想的「平和主義」の話をしている。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)国内では危機に乗じて改憲や核保有を論じる勢力が現れ、「なかでもひどいのが、日本維新の会や安倍晋三元首相の『核共有』論だ」(後略)
<引用終わり>
問題がある場合、その問題を解決する策を提示するのが政治の役目である。
それは与野党関係両方の役目であるのだが、共産党が提示する「解決策」は、多くの場合、問題を解決出来るものではない。
それは今回も同様である。
今回の共産党が提示する「解決策」は、赤旗記事によると「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」とあるのだが、国連の「核兵器禁止条約」は実効性のないもので、同条約に我が国が参加してもリスクの低減に何等寄与しないものである。その事は以前の論考で指摘済なのでご再読いただきたい。(*5)
我々日本人の命、平和・安寧を確保する為には、実効性ある方策について議論し、その議論の中の1つとして「核共有」はあり得るのだが、それを真っ向から否定するのが共産党である。
共産党にとって、我々日本人の命など二の次、三の次であることが分かる言い草である。
「憲法9条生かした外交」とは具体的に何?
赤旗記事の2つの題材のうちのもう1つは「憲法9条生かした外交」なる空虚なスローガンである。
その部分を以下に抜粋引用する。
↓
<抜粋引用開始>
(前略)小池氏は、安倍元首相が憲法9条を「空想的、思考停止」と攻撃している問題でも、「9条をあざ笑い、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争に進むことは、今回の事態で明白だ。軍事力による『平和』こそ、空想的で思考停止だ」と批判しました。(中略)
憲法9条を守り生かす外交と、日米安保条約の廃棄・米国と対等平等の友好条約の締結こそ必要だと訴えました。
<引用終わり>
共産党・小池は安倍元首相の正論が都合悪く、主語入れ換え論法で正論に対してマイナスのレッテル貼りをしていることがお分かりのことだと思う。
現実社会では、軍事力を以て武力事態を未然に防止する抑止力としている。
核兵器も、抑止力の一部であることは上記した通り歴史が証明しており、本日只今も、NATOはウクライナ支援を口にしているが、ロシアに対して直接的な軍事介入をしていない。
これはロシアが持つ核兵器が対NATOへの抑止力となっているからだ。
我が国が他国から武力侵攻されない為の具体的方法は、抑止力の強化しかない。
防衛力強化、日米安保体制の増進などの実効性ある政策を実行するしか方法はないのだが、共産党は真逆のことを言っているのである。
共産党が言っていることは詭弁でしかない。
「我が国が他国から武力侵攻されない為の具体的方法」として共産党が提示しているのは、非武装規定9条を活かし、【他国から武力侵攻されそうになったら、即時に降伏して他国の政治目的を受け入れるる。そうすれば武力事態は起こらない】というものだ。
しかし、「降伏すれば命は安泰」なる話は虚偽である。降伏し国家主権を喪失した時に、その国の国民は更なる悲劇を被るのである。
共産党は日本人の命に価値を見出していないので、こんな詭弁を平気で言ってしまえるのである。
今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の共産党・小池による具体性に欠ける無意味な「共産党の設定話」
↓
しんぶん赤旗 2022年3月22日(火)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-03-22/2022032201_03_0.html
見出し:◆被爆地からロシアの核威嚇を糾弾
・日本は核兵器廃絶の先頭に
・長崎で小池書記局長が訴え
記事:○日本共産党の小池晃書記局長は21日、長崎市内で演説し、「参院選の公示まで3カ月だ。『比例は共産党』と大きく広げ、にひそうへい比例予定候補をはじめ5人全員の勝利を」と訴えるとともに、ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領を批判し、「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と力を込めました。演説会はオンラインでも配信されました。
○小池氏は、プーチン大統領による核威嚇を糾弾し、「核兵器の先制使用をいとわない核大国の指導者が出てきた。この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない。共産党は、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求め、全世界にも条約参加を呼びかける」と強調。「『この地球上に、長崎の次の戦争被爆地を絶対につくってはならない』という長崎の皆さんの思いを一緒に世界に広げよう」と訴えると、会場は大きな拍手で応えました。
○世界の国々と市民社会がロシアを非難し、外交と平和を求める声で侵略を止めようと努力するなか、国内では危機に乗じて改憲や核保有を論じる勢力が現れ、「なかでもひどいのが、日本維新の会や安倍晋三元首相の『核共有』論だ」と指摘。「怒りと恐怖に震えている」(長崎原爆被災者協議会の田中重光会長)などと県内から怒りの声が上がっていると語り、「核共有とは核兵器の使用も認めるもので、プーチン大統領と全く同じ立場だ」と厳しく指摘しました。
見出し:◆憲法9条生かした外交を
・共産党の躍進訴え
・にひ予定候補訴え
記事:○小池氏は、安倍元首相が憲法9条を「空想的、思考停止」と攻撃している問題でも、「9条をあざ笑い、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争に進むことは、今回の事態で明白だ。軍事力による『平和』こそ、空想的で思考停止だ」と批判しました。
○さらに、佐世保市の米軍基地には、港ではない海岸に地上部隊を上陸させて“殴り込み”をかける強襲揚陸艦が世界で唯一配備され、2003年のイラク戦争以来、絶え間なく中東・湾岸地域に派遣され続けており、同市の自衛隊基地も「日本版海兵隊」と呼ばれる陸上自衛隊の水陸機動団の活動拠点として強化されていると指摘。憲法9条を守り生かす外交と、日米安保条約の廃棄・米国と対等平等の友好条約の締結こそ必要だと訴えました。
○県内では、県と佐世保市がカジノ誘致を推進しているとして、「カジノができれば、ギャンブル依存症で苦しむ人が必ず生まれる。人の不幸を踏み台にして何が経済成長か。長崎の観光地としての魅力を台無しにしてはならない。きっぱり断念させよう」と呼びかけました。
○小池氏は、共産党への疑問に答える「はてな」リーフの中身を縦横に語り、市民と野党の共同をめぐって立憲民主党と候補者調整の開始で合意したと報告。「重要な一歩だが、『本気の共闘』にするためには政策の合意、対等平等・相互尊重の確認が必要だ」と述べ、「共闘を前に進める特効薬は共産党の躍進だ。『比例は共産党』と広げに広げ、力を合わせてこの国の政治を変えよう」と訴えました。
○にひ氏は、ロシアのウクライナ侵略に乗じた「核共有」論、9条改憲論を批判し、「プーチン氏と同じ立場に立ち『力には力、核には核』という人たちに、参院選で3分の2を握らせるわけには絶対いかない。共産党を躍進させ、何としても私をもう一度国会で働かせてほしい」と訴えました。長崎選挙区の安江あや子予定候補が決意表明。2月の県知事選で共同した吉田博大村市議(無所属)が、党演説会で初めてあいさつしました。
○演説を聴いた学生(20)は「プーチン大統領のように権力者が暴走した時にその手を縛ることができるのが憲法だという話に共感した」と語りました。
○演説会後の「入党相談コーナー」では、小池氏も訴える中、21歳の男性が入党しました。
<引用終わり>
(*2):ロシアは、「国家が存亡の危機」になれば「核兵器を使用出来る」と核兵器保有の基本的意義を述べているのである。
↓
Reuters 2022年3月23日4:38 午前1日前更新
見出し:◆ロシア「存亡の危機でのみ」核兵器使用=ペスコフ報道官
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-nuclear-idJPKCN2LJ27W
記事:○[22日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は22日、ロシアは自国の存在が脅かされた場合にのみ核兵器を使用すると述べた。
○CNNとの英語インタビューで、プーチン大統領が核兵器を使用しないと確信しているかとの質問に対し、「われわれには国内安全保障の概念があり、それは公開されている。核兵器を使用する理由はすべて読むことができる。だから、もしわが国にとって存亡の危機であれば、われわれの概念に従って(核兵器を)使用することができる」と述べた。同時に、それ以外に核兵器を使用する理由はないとも明言した。
○プーチン大統領は先月、核戦力を戦闘態勢に置くよう命じ、ロシア軍の核戦力部隊が同態勢に入った。
<引用終わり>
(*3):日本人の多くは「戦後「民主主義」教育」により、現実の世界情勢よりも、空想的「平和主義」に浸らされている。
↓
2022/03/20投稿:
「降伏すれば命は安泰」なる虚偽。悲劇は戦争後も続く:ウクライナ情勢雑感7
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1631.html
(*4):北朝鮮は嘘と詐欺を繰り返し、核保有に至ったものである。
↓
2017/04/17投稿:
北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-649.html
2017/04/18投稿:
続・北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-650.html
(*5):国連の「核兵器禁止条約」は実効性のないもので、同条約に我が国が参加してもリスクの低減に何等寄与しないものである。その事は以前の論考で指摘済なのでご再読いただきたい。
↓
2017/09/18投稿:
国連・核兵器禁止条約に関する考察
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-755.html
2017/11/26投稿:
核兵器禁止条約に関する考察2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-811.html
<資料編>
2017/09/23投稿:
(資料編1)国連・核禁止条約・前文部分
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-761.html
2017/09/24投稿:
(資料編2)国連・核禁止条約・条文部分その1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-762.html
2017/09/25投稿:
(資料編3)国連・核禁止条約・条文部分その2Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-763.html
【ご参考】
2022/01/07投稿:
核兵器禁止条約に対するカウンター・核保有5か国「核戦争に勝者なし」声明
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1607.html
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