日本人の主権を希釈化させる政策を掲げる社民党候補Part-1
- 2022/02/07
- 21:22
日本人の主権を希釈化させる政策を掲げる社民党候補Part-1
副題:国籍とアイデンティティー(帰属意識)が一致しない社民党の新人候補。立ち位置は帰化前の朝鮮半島に軸足を置くもので、その政策は総て我々主権者国民の主権を希釈化するものでしかなく、我々日本人の暮らしを侵食する「歓迎されない「政策」」である。
ご存知の通り社民党、は55年体制以降長らく比較第2党・野党第1党だった日本社会党が、数合わせ烏合の衆細川内閣と自社野合政権を経て分裂解散した残骸政党である。労働者の為の政党だったはずの社会党が日本人労働者よりも共産主義諸国などを優先するとの偏りに陥り支持を失っていった結果である。
残骸政党社民党は、今夏の参議院選の結果によっては政党要件を失うまでの状態になっているのだが、既に社民党からは立憲民主党への移籍組が抜けており、党勢を維持することさえも苦しくなっているのが実情だ。
そんな中で、社民党は今夏の参議院選の候補者を選定したと同党機関誌・社会新報で報じた。(*1)同記事には「 共生」「参院選」「在日コリアン」「金泰泳」との4つのタグが貼られている。
社会新報のタグ及び候補者の名前から分かる通り、候補者は朝鮮半島にルーツを持つ帰化人である。
参議院選に立候補するのだから、この人物の国籍は日本国であり、日本を国籍国として自身が選択した訳なので本来ならば日本国民としての権利の付与と同時に義務を履行する責務を負う。
我が国では徴兵制を採用していないのでピンとこないであろうが、帰化した場合、帰化前の母国と戦争で戦う覚悟を求められるということだ。国籍を選択することの責務とはこういう重要な決断を伴うものとの建て付けがあるのである。
この人物に対して、当方は否定的である。
その理由は同氏が掲げる「政策」の内容にある。
社民党・機関誌の社会新報の記事には、以下の「政策」が記載されているが、お読みいただければ分かる通り、その総てが「「在日コリアン」の為の「政策」」である。
↓
①定住外国籍住民への地方参政権付与
②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める
③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現
④「大学生も生活保護の対象に」を実現
⑤「自分たちが変える」を実感できる主権者教育・市民教育の実施
社会新報では「在日コリアン」との用語を用いており、在日韓国・朝鮮人問題を複雑にしている韓国籍なのか北朝鮮系なのか旧朝鮮籍なのかの部分が曖昧になっているので正確には分からないが、③には「朝鮮学校授業料無償化の実現」との北朝鮮系列の各種学校を特別視して無償化すると言っているので、北朝鮮系なのではあるまいかと類推される。
そう言えば、社民党は、その前身の社会党・土井たか子の時代から北朝鮮との関係が深い。
尚、「③」が2つ存在するが、これは社会新報の記事がそうなっているもので、当方の誤記・ミスタイプではない。
現行憲法では我々日本国民が持つ主権を、前文で「主権が国民に存する」と記しており、第1条で「主権の存する日本国民」と記している。その主権とは、3つある主権概念のうちの「国の行く末を決定する主権」=主権3)のことである。(*2)
我が国は立憲君主国・代議制民主主義・議院内閣制の国であるので、統治権行使権は国民が持つ主権で選定された議員で構成される議院での首班指名で指名された人物が天皇陛下により任命され、その内閣により行使される建て付けになっているのである。(*3)
この主権は上記した現行憲法第15条の通り、「国民固有の権利」と明示されているもので、参政権とは国民が「国の行く末を決定する主権」を選挙や他の投票行動で行使する政治制度に参加する権利であり国民固有の権利である。
以前紹介した武蔵野市の外国人参政権を認める主権侵害条例が否決された際(*4)にも書いたことだが、我々日本人の固有の権利である参政権を外国人に与えることは、我々の主権を相対的に弱体化することに他ならないのである。
尚、「「地方参政権」は「国政への参政権」とは違う」という事を言っている人がいるが、それが違うことの明確な説明はない。両方とも主権の行使なのに何がどの様に違うのかの説明はない。予め言っておくが「税金を払っている」は理由にはならない(*5)。
この社民党候補の2つ目の「政策」は「②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める」である。
血統主義での国籍付与を原則としている我が国で、「出生地主義への変更」との突飛な言い分は、先祖代々日本人である人達のことなど脇に置いて、もっぱら在日韓国朝鮮人への便宜を目的にしたものだと推定される。
新生児への国籍付与のやり方は大きくは血統主義と出生地主義がある。
我が国は血統主義であり、父が日本国籍を有していれば、その子供は日本国籍者となるとの決まりだったが、法改正後は父母の何れかが日本国籍を有していれば日本国籍が付与されるのが原則だ。
「原則」と書いたのは特例があり、父母の何れもの国籍が不明な新生児が日本国内で生まれた場合は、その新生児に日本国籍が付与される規定がある。
最近メディアに登場した「秘密出産」なる「プライバシー保護名目」の話で、この日本国籍付与が悪用されないことを願っている。
ここで「悪用」と書いたのは、出生地主義のアメリカやカナダでのアンカーベビーorパスポートベビーの事例があるからである。
アンカーベビーとは、出生地主義国の国籍を産まれてくる我が子に取得させる事を目的にアメリカ人以外の外国人の母親がアメリカでの出産の為に旅行して産む子供のことである。
アメリカの地で産まれた子供は、アメリカが出生地主義なのでアメリカ国籍を持ち、その子が21歳になれば、外国人籍であってもその両親(及び家族)に合法的な在留が許可されるので、先進国への移住を図る外国人に悪用された前例があるからだ。
日本国籍の取得方式を血統主義から出生地主義にすると、特定アジア諸国からの出産旅行が増えるだろうし、在日韓国朝鮮人の子弟に自動的に日本国籍が付与されることになる。
その上で、この社民党候補は「複数国籍を認める」ことを目指している。
「複数国籍」と言っているが、要するに二重国籍・三重国籍のことである。
我が国の場合、二重国籍は認められていないが、二重国籍になってしまうケースもある。
例えば日本商社の海外駐在員の妻が赴任先のアメリカで出産した場合、日本人の両親の子供なので日本国籍となるが、同時に出生地主義のアメリカではアメリカ国籍が付与され二重国籍になるケースがある。
この場合、21歳までに何れかの国籍を選択することになるが、それまでは猶予期間である。
尚、以前に現立憲民主党議員の蓮訪の国籍詐称疑惑・二重(三重?)国籍疑惑の際に、ここいら辺を論じている(*6)ので興味ある方はご一読いただきたい。
この社民党候補は、先ず国籍付与方式を出生地主義にすると言っており、次に二重国籍を認めると言っている訳だが、これでは日本で産まれた在日○国人は、そもそもの母国の国籍を有しながら日本国籍を保持することになり、参政権という日本国民の主権を得ることになるし、我々日本人のご先祖様が営々と築いてきた社会制度・社会インフラを異文化・異民族の価値観を以て侵食されてしまうリスクが最大化する。
勿論、郷に入りては郷に従えを実行し我が国文化に敬意を以て従うのであれば何等の問題はない。しかし、異文化外国人が多数派となってしまった団地や街でのカオスを見ると、侵食リスクを心配せざるを得ないのである。
少なくとも、血統主義を続けている我が国の制度に対して突飛に出生地主義を言い出すこと自体が我が国文化を尊重していない証左である。
こういう事を言い出して平気なセンチメントは異文化ならではである。
我々日本人の文化を以て異文化を「理解」したつもりになってしまうことは両者にとり不幸な結果にしかならないのである。(*7)
次の政策は「③」が2つある「③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現」であるが、長くなりそうなので、今回はここで項を分ける。
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【文末脚注】
(*1):社民党は今夏の参議院選の候補者を選定したと同党機関誌・社会新報で報じた。
↓
社会新報 2022.02.03 (社会新報2022年2月9日号2面より)
タグ : 共生 / 参院選 / 在日コリアン / 金泰泳
見出し:◆参院選比例代表予定候補 金泰泳教授が出馬会見~「大切にされている」と誰もが思える社会に~
https://sdp.or.jp/sdp-paper/kim-taeyoung/
記事:○社会民主党全国連合常任幹事会は1月26日、参院選の比例代表に新人で東洋大学教授の金泰泳(キム・テヨン 井澤泰樹)さん(58)を擁立することを決定した。比例代表予定候補としては福島みずほ党首、大椿ゆうこ副党首に続き3人目となった。
○キム・テヨンさんは31日、参院議員会館で出馬表明の記者会見を開き、「『大切にされている』と誰もが思える社会に」「多様性を力に」と決意を語った。
○会見に同席した福島党首は「この日本社会の中で全ての差別をなくしたい。多様性を認め合い、共生社会を実現していきたい。それが社民党の立場だ。まさに『大切にされている』と誰もが思える社会をつくっていくために全力を挙げていく。キムさんの当選を含め全力を尽くしたい」と述べた。
小見出し:◆多様性を尊重し力に
○キムさんは2009年に日本国籍を取得した経緯について「すでに作られている制度に従うだけではなく、自分が制度を変えたり、制度を作る側になりたい。その思いから日本国籍を取得し、参政権を得た。在日コリアンルーツを持つ人間として、エスニックマイノリティとしての視点から現代の社会における多様性を尊重し、それを力にしていきたい」と説明した。
○その上でキムさんは、「社会のマイノリティ(弱者・少数者)の問題は、ともすれば『弱者救済』と捉えられがち。しかしそうではない。社会的マイノリティのための政策は『弱者救済』だけに終わることなく、この国と社会や経済の活力に結びついていく」と強調した。
○また、キムさんは東京・武蔵野市議会で昨年12月に「外国人の住民投票を認める条例案」が否決された際、反対派議員が「外国人の住民投票を認めると次には地方参政権を認めなければいけなくなり、日本人の権利が抑圧され、浸食される」と言及したことに関し、次のように指摘した。
見出し:◆共生は他者も幸福に
○「それは大きな間違い。『共生』とは自分たちの幸福を追求することで、他者の幸福を抑圧することではない。自分たちの幸福の追求と他者のそれを両立させるバランスを取る営みが『共生』。定住外国籍住民が権利を持つことは、日本人の権利を侵食したり、日本を壊すことではない。日本を創造していくことだ」
○最後にキムさんは実現したい具体的な政策として、
①定住外国籍住民への地方参政権付与
②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める
③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現
④「大学生も生活保護の対象に」を実現
⑤「自分たちが変える」を実感できる主権者教育・市民教育の実施
を挙げた。
「金泰泳(キム・テヨン 井澤泰樹)さんの略歴」
東洋大学社会学部教授。専門分野は社会学(共生の社会学、ダイバーシティ論)。1963年、愛知県生まれ。98年、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了.博士(人間科学)。2009年に日本国籍を取得。参院選比例代表で社会民主党から立候補を予定。ツイッターのアカウントは@kim_TaeyougTK
<引用終わり>
(*2):現行憲法では我々日本国民が持つ主権を、前文で「主権が国民に存する」と記しており、第1条で「主権の存する日本国民」と記している。その主権とは、3つある主権概念のうちの「国の行く末を決定する主権」=主権3)のことである。
↓
※「主権」は単一ではなく、以下の3つの主権概念があり、我々日本国民が持つ「国民主権」とは、以下の主権3)のことである。
・主権1):国民及び領土を統治する主権。統治権
・主権2):国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行うことが出来る主権。対外的国家主権
・主権3):国家の政治を最終的に決定する権利。我が国では国民が投票権他で行使。国民主権
※我が国やイギリスの様な自由民主主義の立憲君主国での建て付けでは、国民が主権3)を選挙を通じて行使し、選挙で選任された議員の数に応じて選任された首班に対して主権1)統治権の行使権が、統治権者から国民によってえら選ばれた首班に委譲され首班が首相として行政が行われるとの建て付けになっている。
【ご参考】
2015/09/05投稿:
【コラム】国家元首と政治権力者(統治権行使権者)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-202.html
2015/09/16投稿:
自己検証3 主権概念の整理
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-211.html
(*3):我が国は立憲君主国・代議制民主主義・議院内閣制の国であるので、統治権行使権は国民が持つ主権で選定された議員で構成される議院での首班指名で指名された人物が天皇陛下により任命され、その内閣により行使される建て付けになっているのである。
↓
2021/10/06投稿:
「皇居」は場所。総理大臣を任命するのは天皇陛下・現行憲法第6条
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1570.html
2017/11/04投稿:
「皇居での首相任命式と閣僚認証式」憲法第6条・第7条
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-795.html
2015/10/10投稿:
【コラム】「皇居での認証式」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
(*4):以前紹介した武蔵野市の外国人参政権を認める主権侵害条例が否決された際にも書いたこと。
↓
2021/12/23投稿:
武蔵野市・住民投票条例案否決は当然
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1604.html
(*5):「税金を払っている」は理由にはならない。
↓
2020/10/10投稿:
「税金を払っても参政権がありません」とのいつもの詐欺話・主権概念の喪失
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1429.html
(*6):以前に現立憲民主党議員の蓮訪の国籍詐称疑惑・二重(三重?)国籍疑惑の際に、ここいら辺を論じている。
↓
2016/09/16投稿:
蓮舫の二重国籍問題1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-501.html
2016/09/18投稿:
蓮舫の二重国籍問題2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-502.html
2016/10/20投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-523.html
2016/10/21投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-524.html
2016/10/22投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-525.html
2016/10/25投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)4 Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-526.html
2016/10/30投稿:
蓮舫の国籍問題(追加情報)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-531.html
(*7):我々日本人の文化を以て異文化を「理解」したつもりになってしまうことは両者にとり不幸な結果にしかならないのである。
↓
2019/04/18投稿:
日本基準で他文明を「理解」することの危険性について
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1158.html
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副題:国籍とアイデンティティー(帰属意識)が一致しない社民党の新人候補。立ち位置は帰化前の朝鮮半島に軸足を置くもので、その政策は総て我々主権者国民の主権を希釈化するものでしかなく、我々日本人の暮らしを侵食する「歓迎されない「政策」」である。
ご存知の通り社民党、は55年体制以降長らく比較第2党・野党第1党だった日本社会党が、数合わせ烏合の衆細川内閣と自社野合政権を経て分裂解散した残骸政党である。労働者の為の政党だったはずの社会党が日本人労働者よりも共産主義諸国などを優先するとの偏りに陥り支持を失っていった結果である。
残骸政党社民党は、今夏の参議院選の結果によっては政党要件を失うまでの状態になっているのだが、既に社民党からは立憲民主党への移籍組が抜けており、党勢を維持することさえも苦しくなっているのが実情だ。
そんな中で、社民党は今夏の参議院選の候補者を選定したと同党機関誌・社会新報で報じた。(*1)同記事には「 共生」「参院選」「在日コリアン」「金泰泳」との4つのタグが貼られている。
候補者は「在日コリアン」の「金泰泳」との人物
社会新報のタグ及び候補者の名前から分かる通り、候補者は朝鮮半島にルーツを持つ帰化人である。
参議院選に立候補するのだから、この人物の国籍は日本国であり、日本を国籍国として自身が選択した訳なので本来ならば日本国民としての権利の付与と同時に義務を履行する責務を負う。
我が国では徴兵制を採用していないのでピンとこないであろうが、帰化した場合、帰化前の母国と戦争で戦う覚悟を求められるということだ。国籍を選択することの責務とはこういう重要な決断を伴うものとの建て付けがあるのである。
この人物に対して、当方は否定的である。
その理由は同氏が掲げる「政策」の内容にある。
社民党候補者金泰泳の「政策」
社民党・機関誌の社会新報の記事には、以下の「政策」が記載されているが、お読みいただければ分かる通り、その総てが「「在日コリアン」の為の「政策」」である。
↓
①定住外国籍住民への地方参政権付与
②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める
③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現
④「大学生も生活保護の対象に」を実現
⑤「自分たちが変える」を実感できる主権者教育・市民教育の実施
社会新報では「在日コリアン」との用語を用いており、在日韓国・朝鮮人問題を複雑にしている韓国籍なのか北朝鮮系なのか旧朝鮮籍なのかの部分が曖昧になっているので正確には分からないが、③には「朝鮮学校授業料無償化の実現」との北朝鮮系列の各種学校を特別視して無償化すると言っているので、北朝鮮系なのではあるまいかと類推される。
そう言えば、社民党は、その前身の社会党・土井たか子の時代から北朝鮮との関係が深い。
尚、「③」が2つ存在するが、これは社会新報の記事がそうなっているもので、当方の誤記・ミスタイプではない。
「①定住外国籍住民への地方参政権付与」との国民主権への侵食
現行憲法では我々日本国民が持つ主権を、前文で「主権が国民に存する」と記しており、第1条で「主権の存する日本国民」と記している。その主権とは、3つある主権概念のうちの「国の行く末を決定する主権」=主権3)のことである。(*2)
我が国は立憲君主国・代議制民主主義・議院内閣制の国であるので、統治権行使権は国民が持つ主権で選定された議員で構成される議院での首班指名で指名された人物が天皇陛下により任命され、その内閣により行使される建て付けになっているのである。(*3)
この主権は上記した現行憲法第15条の通り、「国民固有の権利」と明示されているもので、参政権とは国民が「国の行く末を決定する主権」を選挙や他の投票行動で行使する政治制度に参加する権利であり国民固有の権利である。
以前紹介した武蔵野市の外国人参政権を認める主権侵害条例が否決された際(*4)にも書いたことだが、我々日本人の固有の権利である参政権を外国人に与えることは、我々の主権を相対的に弱体化することに他ならないのである。
尚、「「地方参政権」は「国政への参政権」とは違う」という事を言っている人がいるが、それが違うことの明確な説明はない。両方とも主権の行使なのに何がどの様に違うのかの説明はない。予め言っておくが「税金を払っている」は理由にはならない(*5)。
「②出生地主義への変更」との突飛な言い分と「複数国籍」
この社民党候補の2つ目の「政策」は「②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める」である。
血統主義での国籍付与を原則としている我が国で、「出生地主義への変更」との突飛な言い分は、先祖代々日本人である人達のことなど脇に置いて、もっぱら在日韓国朝鮮人への便宜を目的にしたものだと推定される。
新生児への国籍付与のやり方は大きくは血統主義と出生地主義がある。
我が国は血統主義であり、父が日本国籍を有していれば、その子供は日本国籍者となるとの決まりだったが、法改正後は父母の何れかが日本国籍を有していれば日本国籍が付与されるのが原則だ。
「原則」と書いたのは特例があり、父母の何れもの国籍が不明な新生児が日本国内で生まれた場合は、その新生児に日本国籍が付与される規定がある。
最近メディアに登場した「秘密出産」なる「プライバシー保護名目」の話で、この日本国籍付与が悪用されないことを願っている。
ここで「悪用」と書いたのは、出生地主義のアメリカやカナダでのアンカーベビーorパスポートベビーの事例があるからである。
アンカーベビーとは、出生地主義国の国籍を産まれてくる我が子に取得させる事を目的にアメリカ人以外の外国人の母親がアメリカでの出産の為に旅行して産む子供のことである。
アメリカの地で産まれた子供は、アメリカが出生地主義なのでアメリカ国籍を持ち、その子が21歳になれば、外国人籍であってもその両親(及び家族)に合法的な在留が許可されるので、先進国への移住を図る外国人に悪用された前例があるからだ。
日本国籍の取得方式を血統主義から出生地主義にすると、特定アジア諸国からの出産旅行が増えるだろうし、在日韓国朝鮮人の子弟に自動的に日本国籍が付与されることになる。
その上で、この社民党候補は「複数国籍を認める」ことを目指している。
「複数国籍」と言っているが、要するに二重国籍・三重国籍のことである。
我が国の場合、二重国籍は認められていないが、二重国籍になってしまうケースもある。
例えば日本商社の海外駐在員の妻が赴任先のアメリカで出産した場合、日本人の両親の子供なので日本国籍となるが、同時に出生地主義のアメリカではアメリカ国籍が付与され二重国籍になるケースがある。
この場合、21歳までに何れかの国籍を選択することになるが、それまでは猶予期間である。
尚、以前に現立憲民主党議員の蓮訪の国籍詐称疑惑・二重(三重?)国籍疑惑の際に、ここいら辺を論じている(*6)ので興味ある方はご一読いただきたい。
この社民党候補は、先ず国籍付与方式を出生地主義にすると言っており、次に二重国籍を認めると言っている訳だが、これでは日本で産まれた在日○国人は、そもそもの母国の国籍を有しながら日本国籍を保持することになり、参政権という日本国民の主権を得ることになるし、我々日本人のご先祖様が営々と築いてきた社会制度・社会インフラを異文化・異民族の価値観を以て侵食されてしまうリスクが最大化する。
勿論、郷に入りては郷に従えを実行し我が国文化に敬意を以て従うのであれば何等の問題はない。しかし、異文化外国人が多数派となってしまった団地や街でのカオスを見ると、侵食リスクを心配せざるを得ないのである。
少なくとも、血統主義を続けている我が国の制度に対して突飛に出生地主義を言い出すこと自体が我が国文化を尊重していない証左である。
こういう事を言い出して平気なセンチメントは異文化ならではである。
我々日本人の文化を以て異文化を「理解」したつもりになってしまうことは両者にとり不幸な結果にしかならないのである。(*7)
次の政策は「③」が2つある「③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現」であるが、長くなりそうなので、今回はここで項を分ける。
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【文末脚注】
(*1):社民党は今夏の参議院選の候補者を選定したと同党機関誌・社会新報で報じた。
↓
社会新報 2022.02.03 (社会新報2022年2月9日号2面より)
タグ : 共生 / 参院選 / 在日コリアン / 金泰泳
見出し:◆参院選比例代表予定候補 金泰泳教授が出馬会見~「大切にされている」と誰もが思える社会に~
https://sdp.or.jp/sdp-paper/kim-taeyoung/
記事:○社会民主党全国連合常任幹事会は1月26日、参院選の比例代表に新人で東洋大学教授の金泰泳(キム・テヨン 井澤泰樹)さん(58)を擁立することを決定した。比例代表予定候補としては福島みずほ党首、大椿ゆうこ副党首に続き3人目となった。
○キム・テヨンさんは31日、参院議員会館で出馬表明の記者会見を開き、「『大切にされている』と誰もが思える社会に」「多様性を力に」と決意を語った。
○会見に同席した福島党首は「この日本社会の中で全ての差別をなくしたい。多様性を認め合い、共生社会を実現していきたい。それが社民党の立場だ。まさに『大切にされている』と誰もが思える社会をつくっていくために全力を挙げていく。キムさんの当選を含め全力を尽くしたい」と述べた。
小見出し:◆多様性を尊重し力に
○キムさんは2009年に日本国籍を取得した経緯について「すでに作られている制度に従うだけではなく、自分が制度を変えたり、制度を作る側になりたい。その思いから日本国籍を取得し、参政権を得た。在日コリアンルーツを持つ人間として、エスニックマイノリティとしての視点から現代の社会における多様性を尊重し、それを力にしていきたい」と説明した。
○その上でキムさんは、「社会のマイノリティ(弱者・少数者)の問題は、ともすれば『弱者救済』と捉えられがち。しかしそうではない。社会的マイノリティのための政策は『弱者救済』だけに終わることなく、この国と社会や経済の活力に結びついていく」と強調した。
○また、キムさんは東京・武蔵野市議会で昨年12月に「外国人の住民投票を認める条例案」が否決された際、反対派議員が「外国人の住民投票を認めると次には地方参政権を認めなければいけなくなり、日本人の権利が抑圧され、浸食される」と言及したことに関し、次のように指摘した。
見出し:◆共生は他者も幸福に
○「それは大きな間違い。『共生』とは自分たちの幸福を追求することで、他者の幸福を抑圧することではない。自分たちの幸福の追求と他者のそれを両立させるバランスを取る営みが『共生』。定住外国籍住民が権利を持つことは、日本人の権利を侵食したり、日本を壊すことではない。日本を創造していくことだ」
○最後にキムさんは実現したい具体的な政策として、
①定住外国籍住民への地方参政権付与
②子どもの国籍付与における出生地主義、複数国籍を認める
③教育費の補助・無償化と奨学金の返済免除③朝鮮学校授業料無償化の実現
④「大学生も生活保護の対象に」を実現
⑤「自分たちが変える」を実感できる主権者教育・市民教育の実施
を挙げた。
「金泰泳(キム・テヨン 井澤泰樹)さんの略歴」
東洋大学社会学部教授。専門分野は社会学(共生の社会学、ダイバーシティ論)。1963年、愛知県生まれ。98年、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了.博士(人間科学)。2009年に日本国籍を取得。参院選比例代表で社会民主党から立候補を予定。ツイッターのアカウントは@kim_TaeyougTK
<引用終わり>
(*2):現行憲法では我々日本国民が持つ主権を、前文で「主権が国民に存する」と記しており、第1条で「主権の存する日本国民」と記している。その主権とは、3つある主権概念のうちの「国の行く末を決定する主権」=主権3)のことである。
↓
※「主権」は単一ではなく、以下の3つの主権概念があり、我々日本国民が持つ「国民主権」とは、以下の主権3)のことである。
・主権1):国民及び領土を統治する主権。統治権
・主権2):国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行うことが出来る主権。対外的国家主権
・主権3):国家の政治を最終的に決定する権利。我が国では国民が投票権他で行使。国民主権
※我が国やイギリスの様な自由民主主義の立憲君主国での建て付けでは、国民が主権3)を選挙を通じて行使し、選挙で選任された議員の数に応じて選任された首班に対して主権1)統治権の行使権が、統治権者から国民によってえら選ばれた首班に委譲され首班が首相として行政が行われるとの建て付けになっている。
【ご参考】
2015/09/05投稿:
【コラム】国家元首と政治権力者(統治権行使権者)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-202.html
2015/09/16投稿:
自己検証3 主権概念の整理
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-211.html
(*3):我が国は立憲君主国・代議制民主主義・議院内閣制の国であるので、統治権行使権は国民が持つ主権で選定された議員で構成される議院での首班指名で指名された人物が天皇陛下により任命され、その内閣により行使される建て付けになっているのである。
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2021/10/06投稿:
「皇居」は場所。総理大臣を任命するのは天皇陛下・現行憲法第6条
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2017/11/04投稿:
「皇居での首相任命式と閣僚認証式」憲法第6条・第7条
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-795.html
2015/10/10投稿:
【コラム】「皇居での認証式」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
(*4):以前紹介した武蔵野市の外国人参政権を認める主権侵害条例が否決された際にも書いたこと。
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2021/12/23投稿:
武蔵野市・住民投票条例案否決は当然
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(*5):「税金を払っている」は理由にはならない。
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2020/10/10投稿:
「税金を払っても参政権がありません」とのいつもの詐欺話・主権概念の喪失
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(*6):以前に現立憲民主党議員の蓮訪の国籍詐称疑惑・二重(三重?)国籍疑惑の際に、ここいら辺を論じている。
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2016/09/16投稿:
蓮舫の二重国籍問題1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-501.html
2016/09/18投稿:
蓮舫の二重国籍問題2
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2016/10/20投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-523.html
2016/10/21投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-524.html
2016/10/22投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-525.html
2016/10/25投稿:
蓮舫の国籍問題(議員資格問題)4 Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-526.html
2016/10/30投稿:
蓮舫の国籍問題(追加情報)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-531.html
(*7):我々日本人の文化を以て異文化を「理解」したつもりになってしまうことは両者にとり不幸な結果にしかならないのである。
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2019/04/18投稿:
日本基準で他文明を「理解」することの危険性について
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1158.html
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