野党の改憲議論・いまだにこのレベル(国民民主・玉木シッタカ編)
- 2022/01/24
- 22:54
野党の改憲議論・いまだにこのレベル(国民民主・玉木シッタカ編)
副題:「改憲したら戦争になるぅ~(©ミズポ)」などとの印象操作ばかりで、憲法の中身に入らない「寝転がり戦法での改憲阻止」しかしてこなかった野党が「風が変わった」と、従前の特定野党との違いをアピールする為に、付け焼刃で「改憲」を言いだしているだけ。
今回の題材は野党の改憲ネタである。
副題に書いた通り、先の総選挙ではガチガチの改憲反対派である特定野党のうち、その主力である立憲民主党と共産党が大きく議席を減らした(*1)ことからか、それら特定野党との差別化が目的であろうか、国民民主党の玉木が最近は改憲に積極的であるかの様な発言をしている。
産経新聞の記事(*2)によれば、玉木は自民党が掲げている4つの重点項目(*3)のうちの緊急事態条項に関して、以下の様に、自民党案があたかも武力攻撃事態を想定していないが如き発言をしている。
↓
<産経記事要旨>(付番は引用者)
①:憲法への緊急事態条項創設に関する論議をめぐり、海外からの武力攻撃を想定すべきだとの考えを示した。
②:「通常の行政機能や立法府の機能が働かないとき、国の統治機構をどう守るか定めておくのは重要だ」
③:(国民民主)党で条文案をまとめ、国会の憲法審査会に示す方針
④:自民党は「大地震その他の異常かつ大規模な災害」を想定している。感染症を意識した内容になっていないことも問題視
⑤:国会議員の任期を特例的に延長する規定を優先して議論すべき
<要旨終わり>
玉木が発言した内容要旨の内、②、③については特に問題視していない。
②は緊急事態条項の必要性(*4)そのものの話であり、③は、今後、国民民主党がどの様な条文案を出すのか実に楽しみである。
一方、①と④は問題である。玉木は自民党案を読んでいないと推定されるからである。
この様に考えるのは、自民党の緊急事態条項案は、緊急時に於いて平時基準で策定されている各種下位法が国民の命・安全の確保に対して逆に障害となる事を防止する規定であり、どの様な想定外の事態が発生しても、国民を守る為に法的に機能することが求められるという基本的要件を満足する条文案になっているからである。
つまり玉木が言う「「海外からの武力攻撃」を想定していない」とか「感染症を意識した内容になっていない」ようなものではないのである。
自民党案の緊急事態条項は「緊急事態条項を発令する時の規定(緊急事態の宣言)」、「緊急事態体制の有効期間(100日間)」、「期間の延長は国会の承認がないと出来ない」などの規定が書かれており、第98条第1項では、「我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるとき」と規定されている。
大事な事なのでもう一度繰り返す。
「我が国に対する外部からの武力攻撃・・・」と自民党の条文案には書かれているのである。
そうであるにも関わらず、国民民主党・玉木は「①:海外からの武力攻撃を想定すべき」などと言っているのである。
要するに、玉木は自民党案を読んでいないのに、シッタカでしゃべっていると考えられるのである。
今回の玉木シッタカ編は以上である。
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【文末脚注】
(*1):先の総選挙ではガチガチの改憲反対派である特定野党のうち、その主力である立憲民主党と共産党が大きく議席を減らした。
↓
2021/11/01投稿:
総選挙結果雑感・全体編・立憲共産党大敗北との健全
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1581.html
(*2):産経新聞記事
↓
産経新聞 2022/1/19 01:07
見出し:◆緊急事態条項で国民民主・玉木氏 武力攻撃時想定を
https://www.sankei.com/article/20220119-ZLMTV4PE5JM5PNYXPKU6DDN3UA/
記事:○国民民主党の玉木雄一郎代表は18日のBSフジ番組で、憲法への緊急事態条項創設に関する論議をめぐり、海外からの武力攻撃を想定すべきだとの考えを示した。「通常の行政機能や立法府の機能が働かないとき、国の統治機構をどう守るか定めておくのは重要だ」と述べた。党で条文案をまとめ、国会の憲法審査会に示す方針も明らかにした。
○緊急事態条項を改憲4項目の一つに掲げる自民党は「大地震その他の異常かつ大規模な災害」を想定している。玉木氏は番組で、感染症を意識した内容になっていないことも問題視した。
○玉木氏は緊急事態条項に関し、国会議員の任期を特例的に延長する規定を優先して議論すべきだと強調した。
<引用終わり>
(*3):自民党が掲げている4つの重点項目
↓
①:安全保障に係る「自衛隊」
②:統治機構のあり方に関する「緊急事態」
③:一票の格差と地域の民意反映が問われる「合区解消・地方公共団体」
④:国家百年の大計だる「教育充実」
※今回論考は、上記②の緊急事態条項が対象である。自民党案の緊急事態に関する論考は以下の通りである。
<②:統治機構のあり方に関する「緊急事態」>
2018/02/03投稿:
緊急事態条項・自民党改憲推進本部報告
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-858.html
2018/02/05投稿:
緊急事態条項・2012年自民党改憲草案の良い所悪い所
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-859.html
(*4):緊急事態条項の必要性
↓
2016/07/22投稿:
緊急事態条項の必要性1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-462.html
2016/07/23投稿:
緊急事態条項の必要性2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-463.html
2016/07/25投稿:
緊急事態条項の必要性3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-465.html
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副題:「改憲したら戦争になるぅ~(©ミズポ)」などとの印象操作ばかりで、憲法の中身に入らない「寝転がり戦法での改憲阻止」しかしてこなかった野党が「風が変わった」と、従前の特定野党との違いをアピールする為に、付け焼刃で「改憲」を言いだしているだけ。
今回の題材は野党の改憲ネタである。
緊急事態条項案の骨子を知らない玉木
副題に書いた通り、先の総選挙ではガチガチの改憲反対派である特定野党のうち、その主力である立憲民主党と共産党が大きく議席を減らした(*1)ことからか、それら特定野党との差別化が目的であろうか、国民民主党の玉木が最近は改憲に積極的であるかの様な発言をしている。
産経新聞の記事(*2)によれば、玉木は自民党が掲げている4つの重点項目(*3)のうちの緊急事態条項に関して、以下の様に、自民党案があたかも武力攻撃事態を想定していないが如き発言をしている。
↓
<産経記事要旨>(付番は引用者)
①:憲法への緊急事態条項創設に関する論議をめぐり、海外からの武力攻撃を想定すべきだとの考えを示した。
②:「通常の行政機能や立法府の機能が働かないとき、国の統治機構をどう守るか定めておくのは重要だ」
③:(国民民主)党で条文案をまとめ、国会の憲法審査会に示す方針
④:自民党は「大地震その他の異常かつ大規模な災害」を想定している。感染症を意識した内容になっていないことも問題視
⑤:国会議員の任期を特例的に延長する規定を優先して議論すべき
<要旨終わり>
玉木が発言した内容要旨の内、②、③については特に問題視していない。
②は緊急事態条項の必要性(*4)そのものの話であり、③は、今後、国民民主党がどの様な条文案を出すのか実に楽しみである。
一方、①と④は問題である。玉木は自民党案を読んでいないと推定されるからである。
この様に考えるのは、自民党の緊急事態条項案は、緊急時に於いて平時基準で策定されている各種下位法が国民の命・安全の確保に対して逆に障害となる事を防止する規定であり、どの様な想定外の事態が発生しても、国民を守る為に法的に機能することが求められるという基本的要件を満足する条文案になっているからである。
つまり玉木が言う「「海外からの武力攻撃」を想定していない」とか「感染症を意識した内容になっていない」ようなものではないのである。
自民党案の緊急事態条項は「緊急事態条項を発令する時の規定(緊急事態の宣言)」、「緊急事態体制の有効期間(100日間)」、「期間の延長は国会の承認がないと出来ない」などの規定が書かれており、第98条第1項では、「我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるとき」と規定されている。
大事な事なのでもう一度繰り返す。
「我が国に対する外部からの武力攻撃・・・」と自民党の条文案には書かれているのである。
そうであるにも関わらず、国民民主党・玉木は「①:海外からの武力攻撃を想定すべき」などと言っているのである。
要するに、玉木は自民党案を読んでいないのに、シッタカでしゃべっていると考えられるのである。
今回の玉木シッタカ編は以上である。
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【文末脚注】
(*1):先の総選挙ではガチガチの改憲反対派である特定野党のうち、その主力である立憲民主党と共産党が大きく議席を減らした。
↓
2021/11/01投稿:
総選挙結果雑感・全体編・立憲共産党大敗北との健全
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1581.html
(*2):産経新聞記事
↓
産経新聞 2022/1/19 01:07
見出し:◆緊急事態条項で国民民主・玉木氏 武力攻撃時想定を
https://www.sankei.com/article/20220119-ZLMTV4PE5JM5PNYXPKU6DDN3UA/
記事:○国民民主党の玉木雄一郎代表は18日のBSフジ番組で、憲法への緊急事態条項創設に関する論議をめぐり、海外からの武力攻撃を想定すべきだとの考えを示した。「通常の行政機能や立法府の機能が働かないとき、国の統治機構をどう守るか定めておくのは重要だ」と述べた。党で条文案をまとめ、国会の憲法審査会に示す方針も明らかにした。
○緊急事態条項を改憲4項目の一つに掲げる自民党は「大地震その他の異常かつ大規模な災害」を想定している。玉木氏は番組で、感染症を意識した内容になっていないことも問題視した。
○玉木氏は緊急事態条項に関し、国会議員の任期を特例的に延長する規定を優先して議論すべきだと強調した。
<引用終わり>
(*3):自民党が掲げている4つの重点項目
↓
①:安全保障に係る「自衛隊」
②:統治機構のあり方に関する「緊急事態」
③:一票の格差と地域の民意反映が問われる「合区解消・地方公共団体」
④:国家百年の大計だる「教育充実」
※今回論考は、上記②の緊急事態条項が対象である。自民党案の緊急事態に関する論考は以下の通りである。
<②:統治機構のあり方に関する「緊急事態」>
2018/02/03投稿:
緊急事態条項・自民党改憲推進本部報告
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-858.html
2018/02/05投稿:
緊急事態条項・2012年自民党改憲草案の良い所悪い所
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-859.html
(*4):緊急事態条項の必要性
↓
2016/07/22投稿:
緊急事態条項の必要性1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-462.html
2016/07/23投稿:
緊急事態条項の必要性2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-463.html
2016/07/25投稿:
緊急事態条項の必要性3
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