自由民主主義諸制度が崩壊しつつある。トランプのツイッターアカウントの永久凍結
- 2021/01/11
- 17:06
自由民主主義諸制度が崩壊しつつある。トランプのツイッターアカウントの永久凍結
副題:自由民主主義を超える政治制度はない。我々人類は民主主義以上の政治形態を発見・発明出来ていない。今、我々は自由民主主義を維持・担保する基盤制度である選挙制度や表現の自由が棄損されている実際を目の当たりにしている。
自由民主主義を超える政治制度はない。
我々人類は民主主義以上の政治形態を発見・発明出来ていない。
チャーチルが1947年にイギリス下院での演説(*1)で述べた「民主主義は最悪の政治形態である。しかし、今までの、どの様な政治形態に比べれば、民主主義は最良の政治形態である。」との指摘は今も有効だ。
自由民主主義の基本的考えは、国民が自身の行く末を、選挙や国民投票により選択する制度である。
3つある主権のうち、国の行く末を決める権利を国民が持つのが「国民主権」である。
他の2つの主権とは、国内を統治する統治権と対外的国家主権である。(*2)
国民が自身の行く末を自身で決めるとの国民主権の考え方を持つ自由民主主義国家であっても、その政体は様々である。我が国やイギリスの様な立憲君主国がだあり、共和国などがある。同じ共和国であってもアメリカ、ドイツ、スイスの様な連邦制共和国とフランスやイギリスの様な連邦制ではない共和国もある。
また、一般的には、共和国制の国では選挙で選ばれた大統領が統治権行使権を持ち、政治を行うが、ドイツの場合は大統領ではなく首相が統治権行使権者であるなど、各国によって様々な政体となっているのが実情だ。
ただ、共通しているのは、「国民の意志」を量る制度に自由選挙制度を採用していることだ。
我が国やイギリスの立憲君主国の場合は、下院(衆議院)選挙の結果、選出された多数党の代表が統治権者から統治権行使権の委譲を受け行政する。(*3)
アメリカは、各州で国民が投票をして各州の選挙人団を選出し、その選挙人の投票結果で大統領が選出される。この様に各国の首脳選定プロセスは各国の歴史や慣習により異なるが、自由選挙の結果で首脳が選出される制度であるとの根幹的考え方は同じであり、これは「国民の意志」を投票数との数値で明確化することで、政権の正統性を担保するものである。
「国民の自由意志での投票」が自由民主主義国の根幹制度なのだが「本当に自分の意志で投票しているのか?」との疑問を持ったのが2009年8月の鳩山・民主党に政権を渡した総選挙を経験してからである。
当時、リーマンショックでの経済低迷が著しく、麻生政権は既存の枠組みで最大限の経済対策をしている最中であった。「既存の枠組みでの最大限」とは、官僚が考える即時に実行出来るものなので、自ずと限界があったものの、一定程度の効果は期待できるものであった。勿論本丸は、先進諸外国がやった通貨供給量の増大策なのだが、財政至上主義・財務省は抵抗することになり、緊急対策としてはあれが精一杯だったのであろう。
そういう経済的な鬱憤を晴らす様に、マディアは盛んに麻生総理と自民党内閣を批判した。
そして同時に、「自民党政権にお灸を据える」と称して、新興政党民主党を持ちあげた。
メディアの持ち上げの中には「マニュフェスト選挙」というキャッチコピーが多々出来てきた。当時は目新しい言葉であったが、要するに選挙公約集のことである。
民主主義選挙は、立候補者が政策を掲げ、それを公約として、当選したあかつきには、その公約を実現する政治をするとの信頼関係が基本である。
従い、選挙公約は立候補者と有権者の契約であるとする考え方も存在している。
当時、当方はメディアが盛んに喧伝する民主党のマニュフェスト(*4)を読み、こんな反日政策を公約にする政党が政権交代できる訳がないと踏んでいたのだが、実際はその真逆でまんまと鳩山政権が誕生してしまったのである。
「自民党にお灸を据える」とのメディアの煽動に乗せられ、民主党がどの様な公約(マニュフェスト)を掲げているのかも確かめず、お祭り騒ぎで投票所に行き、民主党に政権を渡してしまったのである。
自民党にお灸を据えたつもりが、他の一般国民を巻き添えにして、自身が大火傷を負ったのが「おQ層」である。(*5)
おQ層だったの人達は、自分自身で考えて行動したつもりなのであろうが、けしてマニュフェストを読んでいないと確信している、読んだ上で民主党に投票した人達は、今も立憲民主党に投票をしているドサヨクであろう。おQ層の多くは、メディアが切り取った「都合のよい情報」やメディアが流す「感想」などを主な「情報源」として「判断」をしたのではないかと推察している。
主権者国民としての責務をまっとうしていない(*6)、上滑りな雰囲気のままでの投票行動だったと考えている。
とは言え、国民の多くは日々の暮らしで忙しい。忙しいので、自分から情報を取りに行くことは難しく、メディアニュースを主要な情報源とせざるを得ない。
また、事実を的確に報じることこそがメディアの使命であるのだが、それをしなくなって久しい。(*7)
メディアの存在意義は、主権者国民が自身の主権を選挙などで行使する際の判断材料の提供にある。自由民主主義国で保障されている「表現の自由」や「検閲の禁止」などは、主権者国民が選挙投票などの際に検討する判断材料を提示することを妨げない為の規定である。
ところが、偏向メディアは「報道しない自由」を用いて選択肢の不提示をする。
Q:選択肢A:ウンコ味のカレーと選択肢B:カレー味のウンコのどちらを食べますか?選んでください。
↓
選択肢:A:ウンコ味のカレー
選択肢:B:カレー味のウンコ
これだけだと二者択一であるが、「選択肢C:食べない」があれば、まともな多くの人達が選択肢C:を選ぶことになると思うが、本当のところは「選択肢D:牛丼」があるのだが、それが隠されていたり、虚偽や雰囲気で牛丼に盛んにケチを付けているという状態だ。
我が国の偏向メディアが言っていることはだいたい以下の様なことである。
選択肢:A:ウンコ味のカレー≒立憲民主党
選択肢:B:カレー味のウンコ≒共産党
選択肢:C:どっちも食べない≒棄権
選択肢:D:牛丼(ただし様々なウソでのケチが付く)≒自民党
最近は「新聞記者」との歪んだプリズムを通して映った虚像とは異なり、ネットを通じてノーカット無編集で記者会見などが視聴できる様になり、メディアが見せる虚像から自由になった。
選択肢Dにインチキなレッテルを貼っているネガティブキャンペーンが通用しなくなったのである。
既存メディアの流すニュースに対して「フェイク」であると大統領就任時から指摘してきたトランプ大統領は、政府公式発表の他、自身のツイッターで様々な事を発信してきた。
今般のアメリカ大統領選での既存メディアの情報はまったく当てにならない事はリアルタイムで見てきた人には良く分かっていると思う。
具体例としては、11月3日の一般投票時に「バイデン確定」と報じ、12月14日の選挙人投票時に、またもや「バイデン確定」と報じた。いったい何回「確定」するのか分からない無軌道ぶりであった。
その間、トランプ大統領はツイッターで不正投票・集計操作について発信し、「盗まれた選挙」であると述べていたのであり、普段から既存メディアはフェイクニュースを流すので、その趨勢を見ていたのだが「ツイッター社 トランプ大統領のアカウント 永久に停止と発表」した。(*8)
任期が残りわずかとは言え、トランプ大統領は現役のアメリカ大統領である。
現役アメリカ大統領の発言の場を民間企業が奪ってしまったのである。
これはネット発信プラットフォームとしての矜持がツイッター社にはないと言う事の実例である。自分が気に入らない言論に対して、言論以外の手段に訴える行為は民主主義原則を破壊する危険な行為。
民主主義国家に於いて、その制度を保障する基盤として、「表現の自由」が必須の条件であり、誰もが自由に、自身の意見を述べる環境が必要である。
18世紀のフランスの哲学者ヴォルテールが残した言葉は有名だ。
【あなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る】。
その昔、「言論の自由を守れ」とのスローガンは、左翼運動側が常用したスローガンである。
その実態は、「俺の言いたい事を言わせろ」レベルでしかないのだが、少なくとも、民主主義の原則に合致したものだった。
ところが、所謂「第4の権力」であるマスメディア及びネット時代の発信プラットフォームを勢力圏に取り込んだ後は、「言論の自由」など見向きもせずに、様々な言論統制を行う動きをし始めて、かなりの悪影響が現出しているのである。
実に恐ろしい事である。
「言論の自由」を軽んじていては自由民主主義諸制度は崩壊する。
トランプのツイッターアカウントの永久凍結とは、自由民主主義の基盤を破壊する行為なのである。
既存メディアが情報を流さないばかりか、恣意的な誤報=虚報を流す事はご存じの通りである。(*9)
一方、ネット情報は玉石混交、むしろ曖昧であやふやな根拠提示なき「感想」や「願望」で溢れている。中国の超限戦。情報戦の主戦場であるとも言われ、ディスインフォメーションのツールとなっているとも言われている。
従い、それらニュースソースが確認できない情報の拡散に手を貸すことなき様、注意する必要がある。
また、同時に既存メディアの情報はニュースソース足り得ないことも心得をして持っておくべきだろう。上記のNHKニュースの「ツイッターでのトランプアカウント停止」は、実際にツイッターで同アカウントが凍結されていることを確認した上で引用しているもので、鵜呑みにはしていないものである。
こういう情報が錯綜している事態に於いてこそ、我々一人々々の情報リテラシーが試されているのである。自身が持つ常識に則り、各自が判断することが重要になってくるのである。
最後に一言だけ言いたい。
国民主権の行使方法は主として選挙である。
その選挙結果が歪められているのか否かの検証もなく「次期大統領」が選出されると、その正統性に疑義を持つ人々は、その正統性を認めないことになり、民主主義の基盤を大きく揺るがす事になるのである。
自由民主主義国に混乱を起こすことが目的の勢力にとっては、渡りに船の状況が現出するとの実に厄介な状態になるので心配している次第である。
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【文末脚注】
(*1):チャーチルの1947年にイギリス下院での演説
↓
<チャーチルの英下院での演説・1947/11/11)
Many forms of Government have been tried and will be tried in this world of sin and woe. No one pretends that democracy is perfect or all-wise. Indeed, it has been said that democracy is the worst form of government except all those other forms that have been tried from time to time.
(Winston Churchill, speech in the House of Commons (November 11, 1947))
↓
<勝手な和訳>
沢山の政府形態が試され、今後も、罪と悲しみを以て、この世界で試されるであろう。
総ての賢人の誰もが民主主義が完璧だとは思っていない。
確かに、民主主義は最悪の政府形態であると言われている。これまで時々刻々と試行された他の総ての政府形態を除けば、民主主義は最悪の政府形態である。
↓
<勝手な意訳>
民主主義は最悪の政治形態である。しかし、今までの、どの様な政治形態に比べれば、民主主義は最良の政治形態である。
(*2):3つある主権のうち、国の行く末を決める権利を国民が持つのが「国民主権」である。他の2つの主権とは、国内を統治する統治権と対外的国家主権である。
↓
<3つの主権概念>
・主権1):国民及び領土を統治する主権。統治権
・主権2):国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行うことが出来る主権。対外的国家主権
・主権3):国家の政治を最終的に決定する権利。我が国では国民が投票権他で行使。国民主権
(*3):我が国やイギリスの立憲君主国の場合は、下院(衆議院)選挙の結果、選出された多数党の代表が統治権者から統治権行使権の委譲を受け行政する。
↓
2020/10/07投稿:
宇都宮健児は宮沢俊義と同じ不見識・日本学術会議
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1428.html
【ご参考】
2017/11/04投稿:
「皇居での首相任命式と閣僚認証式」憲法第6条・第7条
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-795.html
(*4):当時、当方はメディアが盛んに喧伝する民主党のマニュフェストを読み、こんな反日政策を公約にする政党が政権交代できる訳がないと踏んでいたのだが、実際はその真逆でまんまと鳩山政権が誕生してしまったのである。
↓
2009年8月総選挙の際の民主党マニフェスト
民主党2009年マニフェスト。(マニフェストの「2」が「子ども手当」)
http://archive.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf
※PDFファイル:スマホの方は要注意
【ご参考】
2015/12/04投稿:
【コラム】2009年時点で民主党が目指した改憲
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
(*5):自民党にお灸を据えたつもりが、他の一般国民を巻き添えにして、自身が大火傷を負ったのが「おQ層」である。
↓
2016/10/15投稿:
雰囲気で「判断」することの危険性
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-520.html
2019/06/24投稿:
「おQ層」に向けて「柳の下」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1204.html
(*6):主権者国民としての責務をまっとうしていない
↓
2015/11/29投稿:
【コラム】「主権者国民」の責務1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-277.html
2015/11/30投稿:
【コラム】「主権者国民」の責務2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-278.html
(*7):事実を的確に報じることこそがメディアの使命であるのだが、それをしなくなって久しい。
↓
2017/08/19投稿:
国民の知る権利
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-734.html
2017/08/06投稿:
民主主義の土台を壊している偏向マスコミ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-727.html
(*8):トランプ大統領のアカウント停止とのニュース
↓
NHKニュース 2021年1月9日 9時02分
見出し:◆ツイッター社 トランプ大統領のアカウント 永久に停止と発表
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805591000.html?utm_int=all_contents_just-in_001
○アメリカのツイッター社は8日、トランプ大統領のアカウントを永久に停止したと発表しました。
○トランプ大統領による最近の投稿内容を詳しく検討した結果、さらなる暴力をあおるリスクがあると判断したとしています。
(*9):既存メディアが情報を流さないばかりか、恣意的な誤報=虚報を流す事はご存じの通りである。
↓
2019/08/01投稿:
朝日新聞の願望記事・ボルトンの防衛費負担要求
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1231.html
2020/02/24投稿:
朝日新聞・半年以上経ってからの記事「訂正」・防衛費負担5倍要求
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1328.html
2018/05/21投稿:
(資料編)朝日新聞の病巣を指摘する書籍
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-934.html
【ご参考】1
2018/07/23投稿:
表現の自由を認めない危険な考え方
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-983.html
2018/02/26投稿:
民主主義の敵・それは根拠なき選民意識
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-870.html
【ご参考】2
2020/11/29投稿:
アメリカ大統領選一般投票の法的確定状況について
副題:我が国大手メディアはあたかもアメリカ大統領選挙の結果が出ているかの如き「報道」をしているが、そうではない。未だ7つの州で法的に確定をしていない
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1445.html
2020/12/13投稿:
選挙人投票日・今年は12月14日
副題:大手メディアの「報道」とSNSでのトランプ大統領他の発信内容がまるで異なっている。最近のはやり言葉で言えば「異世界・平行世界」であるかの様に。
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1448.html
2020/12/16投稿:
アメリカ大統領選挙・選挙人投票について
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1450.html
2021/01/01投稿:
新年のご挨拶2021
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1454.html
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副題:自由民主主義を超える政治制度はない。我々人類は民主主義以上の政治形態を発見・発明出来ていない。今、我々は自由民主主義を維持・担保する基盤制度である選挙制度や表現の自由が棄損されている実際を目の当たりにしている。
初めに・我々人類は民主主義以上の政治形態を発見・発明出来ていない。
自由民主主義を超える政治制度はない。
我々人類は民主主義以上の政治形態を発見・発明出来ていない。
チャーチルが1947年にイギリス下院での演説(*1)で述べた「民主主義は最悪の政治形態である。しかし、今までの、どの様な政治形態に比べれば、民主主義は最良の政治形態である。」との指摘は今も有効だ。
国民主権・選挙制度・政権正統性
自由民主主義の基本的考えは、国民が自身の行く末を、選挙や国民投票により選択する制度である。
3つある主権のうち、国の行く末を決める権利を国民が持つのが「国民主権」である。
他の2つの主権とは、国内を統治する統治権と対外的国家主権である。(*2)
国民が自身の行く末を自身で決めるとの国民主権の考え方を持つ自由民主主義国家であっても、その政体は様々である。我が国やイギリスの様な立憲君主国がだあり、共和国などがある。同じ共和国であってもアメリカ、ドイツ、スイスの様な連邦制共和国とフランスやイギリスの様な連邦制ではない共和国もある。
また、一般的には、共和国制の国では選挙で選ばれた大統領が統治権行使権を持ち、政治を行うが、ドイツの場合は大統領ではなく首相が統治権行使権者であるなど、各国によって様々な政体となっているのが実情だ。
ただ、共通しているのは、「国民の意志」を量る制度に自由選挙制度を採用していることだ。
我が国やイギリスの立憲君主国の場合は、下院(衆議院)選挙の結果、選出された多数党の代表が統治権者から統治権行使権の委譲を受け行政する。(*3)
アメリカは、各州で国民が投票をして各州の選挙人団を選出し、その選挙人の投票結果で大統領が選出される。この様に各国の首脳選定プロセスは各国の歴史や慣習により異なるが、自由選挙の結果で首脳が選出される制度であるとの根幹的考え方は同じであり、これは「国民の意志」を投票数との数値で明確化することで、政権の正統性を担保するものである。
国民の自由意志での投票。本当に「自由意志」なのか?
「国民の自由意志での投票」が自由民主主義国の根幹制度なのだが「本当に自分の意志で投票しているのか?」との疑問を持ったのが2009年8月の鳩山・民主党に政権を渡した総選挙を経験してからである。
当時、リーマンショックでの経済低迷が著しく、麻生政権は既存の枠組みで最大限の経済対策をしている最中であった。「既存の枠組みでの最大限」とは、官僚が考える即時に実行出来るものなので、自ずと限界があったものの、一定程度の効果は期待できるものであった。勿論本丸は、先進諸外国がやった通貨供給量の増大策なのだが、財政至上主義・財務省は抵抗することになり、緊急対策としてはあれが精一杯だったのであろう。
そういう経済的な鬱憤を晴らす様に、マディアは盛んに麻生総理と自民党内閣を批判した。
そして同時に、「自民党政権にお灸を据える」と称して、新興政党民主党を持ちあげた。
メディアの持ち上げの中には「マニュフェスト選挙」というキャッチコピーが多々出来てきた。当時は目新しい言葉であったが、要するに選挙公約集のことである。
民主主義選挙は、立候補者が政策を掲げ、それを公約として、当選したあかつきには、その公約を実現する政治をするとの信頼関係が基本である。
従い、選挙公約は立候補者と有権者の契約であるとする考え方も存在している。
当時、当方はメディアが盛んに喧伝する民主党のマニュフェスト(*4)を読み、こんな反日政策を公約にする政党が政権交代できる訳がないと踏んでいたのだが、実際はその真逆でまんまと鳩山政権が誕生してしまったのである。
「自民党にお灸を据える」とのメディアの煽動に乗せられ、民主党がどの様な公約(マニュフェスト)を掲げているのかも確かめず、お祭り騒ぎで投票所に行き、民主党に政権を渡してしまったのである。
自民党にお灸を据えたつもりが、他の一般国民を巻き添えにして、自身が大火傷を負ったのが「おQ層」である。(*5)
おQ層だったの人達は、自分自身で考えて行動したつもりなのであろうが、けしてマニュフェストを読んでいないと確信している、読んだ上で民主党に投票した人達は、今も立憲民主党に投票をしているドサヨクであろう。おQ層の多くは、メディアが切り取った「都合のよい情報」やメディアが流す「感想」などを主な「情報源」として「判断」をしたのではないかと推察している。
主権者国民としての責務をまっとうしていない(*6)、上滑りな雰囲気のままでの投票行動だったと考えている。
国民に判断材料を提供しない偏向メディアの「報道しない自由」
とは言え、国民の多くは日々の暮らしで忙しい。忙しいので、自分から情報を取りに行くことは難しく、メディアニュースを主要な情報源とせざるを得ない。
また、事実を的確に報じることこそがメディアの使命であるのだが、それをしなくなって久しい。(*7)
メディアの存在意義は、主権者国民が自身の主権を選挙などで行使する際の判断材料の提供にある。自由民主主義国で保障されている「表現の自由」や「検閲の禁止」などは、主権者国民が選挙投票などの際に検討する判断材料を提示することを妨げない為の規定である。
ところが、偏向メディアは「報道しない自由」を用いて選択肢の不提示をする。
Q:選択肢A:ウンコ味のカレーと選択肢B:カレー味のウンコのどちらを食べますか?選んでください。
↓
選択肢:A:ウンコ味のカレー
選択肢:B:カレー味のウンコ
これだけだと二者択一であるが、「選択肢C:食べない」があれば、まともな多くの人達が選択肢C:を選ぶことになると思うが、本当のところは「選択肢D:牛丼」があるのだが、それが隠されていたり、虚偽や雰囲気で牛丼に盛んにケチを付けているという状態だ。
我が国の偏向メディアが言っていることはだいたい以下の様なことである。
選択肢:A:ウンコ味のカレー≒立憲民主党
選択肢:B:カレー味のウンコ≒共産党
選択肢:C:どっちも食べない≒棄権
選択肢:D:牛丼(ただし様々なウソでのケチが付く)≒自民党
最近は「新聞記者」との歪んだプリズムを通して映った虚像とは異なり、ネットを通じてノーカット無編集で記者会見などが視聴できる様になり、メディアが見せる虚像から自由になった。
選択肢Dにインチキなレッテルを貼っているネガティブキャンペーンが通用しなくなったのである。
現職大統領の発信を拒否したツイッター社
既存メディアの流すニュースに対して「フェイク」であると大統領就任時から指摘してきたトランプ大統領は、政府公式発表の他、自身のツイッターで様々な事を発信してきた。
今般のアメリカ大統領選での既存メディアの情報はまったく当てにならない事はリアルタイムで見てきた人には良く分かっていると思う。
具体例としては、11月3日の一般投票時に「バイデン確定」と報じ、12月14日の選挙人投票時に、またもや「バイデン確定」と報じた。いったい何回「確定」するのか分からない無軌道ぶりであった。
その間、トランプ大統領はツイッターで不正投票・集計操作について発信し、「盗まれた選挙」であると述べていたのであり、普段から既存メディアはフェイクニュースを流すので、その趨勢を見ていたのだが「ツイッター社 トランプ大統領のアカウント 永久に停止と発表」した。(*8)
任期が残りわずかとは言え、トランプ大統領は現役のアメリカ大統領である。
現役アメリカ大統領の発言の場を民間企業が奪ってしまったのである。
これはネット発信プラットフォームとしての矜持がツイッター社にはないと言う事の実例である。自分が気に入らない言論に対して、言論以外の手段に訴える行為は民主主義原則を破壊する危険な行為。
民主主義国家に於いて、その制度を保障する基盤として、「表現の自由」が必須の条件であり、誰もが自由に、自身の意見を述べる環境が必要である。
18世紀のフランスの哲学者ヴォルテールが残した言葉は有名だ。
【あなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る】。
その昔、「言論の自由を守れ」とのスローガンは、左翼運動側が常用したスローガンである。
その実態は、「俺の言いたい事を言わせろ」レベルでしかないのだが、少なくとも、民主主義の原則に合致したものだった。
ところが、所謂「第4の権力」であるマスメディア及びネット時代の発信プラットフォームを勢力圏に取り込んだ後は、「言論の自由」など見向きもせずに、様々な言論統制を行う動きをし始めて、かなりの悪影響が現出しているのである。
実に恐ろしい事である。
「言論の自由」を軽んじていては自由民主主義諸制度は崩壊する。
トランプのツイッターアカウントの永久凍結とは、自由民主主義の基盤を破壊する行為なのである。
言論の自由なき、フェイクニュース環境下での我々国民がやるべきこと
既存メディアが情報を流さないばかりか、恣意的な誤報=虚報を流す事はご存じの通りである。(*9)
一方、ネット情報は玉石混交、むしろ曖昧であやふやな根拠提示なき「感想」や「願望」で溢れている。中国の超限戦。情報戦の主戦場であるとも言われ、ディスインフォメーションのツールとなっているとも言われている。
従い、それらニュースソースが確認できない情報の拡散に手を貸すことなき様、注意する必要がある。
また、同時に既存メディアの情報はニュースソース足り得ないことも心得をして持っておくべきだろう。上記のNHKニュースの「ツイッターでのトランプアカウント停止」は、実際にツイッターで同アカウントが凍結されていることを確認した上で引用しているもので、鵜呑みにはしていないものである。
こういう情報が錯綜している事態に於いてこそ、我々一人々々の情報リテラシーが試されているのである。自身が持つ常識に則り、各自が判断することが重要になってくるのである。
最後に一言だけ言いたい。
不正投票・集計操作等の選挙不正は政権の正統性を喪失させる
のである。国民主権の行使方法は主として選挙である。
その選挙結果が歪められているのか否かの検証もなく「次期大統領」が選出されると、その正統性に疑義を持つ人々は、その正統性を認めないことになり、民主主義の基盤を大きく揺るがす事になるのである。
自由民主主義国に混乱を起こすことが目的の勢力にとっては、渡りに船の状況が現出するとの実に厄介な状態になるので心配している次第である。
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【文末脚注】
(*1):チャーチルの1947年にイギリス下院での演説
↓
<チャーチルの英下院での演説・1947/11/11)
Many forms of Government have been tried and will be tried in this world of sin and woe. No one pretends that democracy is perfect or all-wise. Indeed, it has been said that democracy is the worst form of government except all those other forms that have been tried from time to time.
(Winston Churchill, speech in the House of Commons (November 11, 1947))
↓
<勝手な和訳>
沢山の政府形態が試され、今後も、罪と悲しみを以て、この世界で試されるであろう。
総ての賢人の誰もが民主主義が完璧だとは思っていない。
確かに、民主主義は最悪の政府形態であると言われている。これまで時々刻々と試行された他の総ての政府形態を除けば、民主主義は最悪の政府形態である。
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<勝手な意訳>
民主主義は最悪の政治形態である。しかし、今までの、どの様な政治形態に比べれば、民主主義は最良の政治形態である。
(*2):3つある主権のうち、国の行く末を決める権利を国民が持つのが「国民主権」である。他の2つの主権とは、国内を統治する統治権と対外的国家主権である。
↓
<3つの主権概念>
・主権1):国民及び領土を統治する主権。統治権
・主権2):国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行うことが出来る主権。対外的国家主権
・主権3):国家の政治を最終的に決定する権利。我が国では国民が投票権他で行使。国民主権
(*3):我が国やイギリスの立憲君主国の場合は、下院(衆議院)選挙の結果、選出された多数党の代表が統治権者から統治権行使権の委譲を受け行政する。
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2020/10/07投稿:
宇都宮健児は宮沢俊義と同じ不見識・日本学術会議
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1428.html
【ご参考】
2017/11/04投稿:
「皇居での首相任命式と閣僚認証式」憲法第6条・第7条
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-795.html
(*4):当時、当方はメディアが盛んに喧伝する民主党のマニュフェストを読み、こんな反日政策を公約にする政党が政権交代できる訳がないと踏んでいたのだが、実際はその真逆でまんまと鳩山政権が誕生してしまったのである。
↓
2009年8月総選挙の際の民主党マニフェスト
民主党2009年マニフェスト。(マニフェストの「2」が「子ども手当」)
http://archive.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf
※PDFファイル:スマホの方は要注意
【ご参考】
2015/12/04投稿:
【コラム】2009年時点で民主党が目指した改憲
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
(*5):自民党にお灸を据えたつもりが、他の一般国民を巻き添えにして、自身が大火傷を負ったのが「おQ層」である。
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2016/10/15投稿:
雰囲気で「判断」することの危険性
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-520.html
2019/06/24投稿:
「おQ層」に向けて「柳の下」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1204.html
(*6):主権者国民としての責務をまっとうしていない
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2015/11/29投稿:
【コラム】「主権者国民」の責務1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-277.html
2015/11/30投稿:
【コラム】「主権者国民」の責務2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-278.html
(*7):事実を的確に報じることこそがメディアの使命であるのだが、それをしなくなって久しい。
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2017/08/19投稿:
国民の知る権利
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-734.html
2017/08/06投稿:
民主主義の土台を壊している偏向マスコミ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-727.html
(*8):トランプ大統領のアカウント停止とのニュース
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NHKニュース 2021年1月9日 9時02分
見出し:◆ツイッター社 トランプ大統領のアカウント 永久に停止と発表
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805591000.html?utm_int=all_contents_just-in_001
○アメリカのツイッター社は8日、トランプ大統領のアカウントを永久に停止したと発表しました。
○トランプ大統領による最近の投稿内容を詳しく検討した結果、さらなる暴力をあおるリスクがあると判断したとしています。
(*9):既存メディアが情報を流さないばかりか、恣意的な誤報=虚報を流す事はご存じの通りである。
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2019/08/01投稿:
朝日新聞の願望記事・ボルトンの防衛費負担要求
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1231.html
2020/02/24投稿:
朝日新聞・半年以上経ってからの記事「訂正」・防衛費負担5倍要求
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1328.html
2018/05/21投稿:
(資料編)朝日新聞の病巣を指摘する書籍
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-934.html
【ご参考】1
2018/07/23投稿:
表現の自由を認めない危険な考え方
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-983.html
2018/02/26投稿:
民主主義の敵・それは根拠なき選民意識
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-870.html
【ご参考】2
2020/11/29投稿:
アメリカ大統領選一般投票の法的確定状況について
副題:我が国大手メディアはあたかもアメリカ大統領選挙の結果が出ているかの如き「報道」をしているが、そうではない。未だ7つの州で法的に確定をしていない
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1445.html
2020/12/13投稿:
選挙人投票日・今年は12月14日
副題:大手メディアの「報道」とSNSでのトランプ大統領他の発信内容がまるで異なっている。最近のはやり言葉で言えば「異世界・平行世界」であるかの様に。
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1448.html
2020/12/16投稿:
アメリカ大統領選挙・選挙人投票について
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1450.html
2021/01/01投稿:
新年のご挨拶2021
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1454.html
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