F-2後継機正式契約を歓迎する・空の時代の国防の要
- 2020/11/11
- 21:43
F-2後継機正式契約を歓迎する・空の時代の国防の要
副題:国防の要である戦闘機を自国で生産できる事が自存自立を確保する為には必要だ。F-2後継機を我が国主導の国産とする方針は、そういう視点からすれば朗報であり、歓迎する。
先日のニュースになるのだが、F-2後継機が国産される事となり正式契約に至った。(*1)
20世紀初頭の1903年にライト兄弟による最初の動力飛行から始まった航空機の性能向上は凄まじく、1914年に始まった第1次世界大戦では爆撃機による爆撃、戦闘機同士による空中戦が起こっている。
スヌーピーが犬小屋の上で飛行帽をかぶっている場面があるが、あれは第1次世界大戦時のイギリス戦闘機・ソッピーズキャメルを操縦しているつもりなのである。
ライト兄弟の初飛行から僅か40年程度で飛行機はジェットエンジンを動力とする様になり、1947年には水平飛行で音速を突破し、超音速機が実用機として登場したのは1953年である。たった半世紀で飛行機は驚異的な発展をしたのである。
20世紀は科学発展の世紀であり、陸上及び海上の兵器に於いても大きく発展したのだが、その中にあって飛行機の発展は頭抜けている。
そうなって理由は、従来の陸上及び海上での平面機動とは次元が異なる空中での三次元機動能力との特性があったからだ。
同様、陸上・海上では限界がある速度は、航空機では音速を超え圧倒的に速い。
これらが飛行機の長所である。
この特性により、陸・海に於いて圧倒的強さを発揮するのである。
一方、飛行機の短所は、空中機動中に停止出来ない事にある、動き回らないと飛行機は飛行出来ないのである。
同様、搭載燃料は有限であり、燃料が切れると陸や海と違い墜落との大惨事に陥る。
また、滑走路がないと飛行機は離着陸できなく、その長所を発揮できないとの制約がある。
それ故に、空中停止できるヘリコプターが開発されたし、滑走路がなくても離着陸できるVTOL機が開発されたのだが、そういう特性を発揮する為に別の何等かのハンディがあり。燃料切れではどうにもならない事に変りはない。
陸も海も燃料切れは大問題なのだが墜落との大惨事にはならない。それに比べ空は大惨事に直結するのである。
この特性により、飛行機は限定された時間内にしか1ヶ所にとどまれないのである。
我が国の防衛装備は、我が国の特性に合わせて装備計画を策定して調達・運用されている。
勿論、陸海空自衛隊に総ては日本人の命、平和・安寧の確保が共通の最重要課題である。
その最重要課題には武力事態対応以外の任務(MOOTW=Military Operations Other Than War)もあるが今回は、それらは割愛する。
我が国日本列島は東北・南西へと延び、太平洋側は広くひらけており、EEZの広さは世界有数だ。従い、ある程度の航続距離がないと役に立たない。
そうであるにも関わらず、第二次FX選定時でF-4ファントムを選定した際には、わざわざ空中給油装置を外したり、国産輸送機C-1を設計・製造した際には、日本国内の北海道から九州に飛ぶ為には途中で給油が必要な極めて短い航続距離にさせられてなど、日本人の命を守るよりも「近隣国が脅威を感じる」ことを優先する愚策が行われていた。
この様な本末転倒の愚策は少しづつだが改められてきているのだが、未だに多くの本末転倒が残っているのが実情だ。未だに「憲法の制約」で日本国が日本人を守ることを規制しているのである。(*2)
その一方、「地域の軍事バランスが崩れると武力事態が発生する」との古今東西の経験則からは、そういう現実を見据えた政策により、「GDP比1%以内」との無意味な制約の中、防衛整備をしてきた。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射すればイージス艦にBMD能力を付加して対処したし、国防の要たる戦闘機は、その時代々々の最高性能機を導入してきた。
ところが、最新鋭のF-22は導入出来なかった。
秘密保持に関する法制が未整備であることから、高度技術が集積しているF-22の日本への輸出が禁止されたものである。
我が国の場合、「数を揃える」という対応が難しいことから、限られた数の中で個別の性能を高める政策を採用してきた。
そういう方針が通用しなくなったのであるから、何等かの対応を別途行う必要が出てきた訳である。
次善の策として、F-35ステルス戦闘機の導入を実行した。
そして、我が国は我が国の特性に合った戦闘機をF-2後継機として自国設計する事にした。
「我が国の特性に合った戦闘機」に求められる要目は、大きくは以下の4点である。
1)ステルス性能
上述した様に我が国は「数を揃える」という対応が難しい。従い、限られた数の中で個別の性能を高める必要がある。
そうなると、ステルス性能は必須条件となる。
2)F-2任務を引き継ぐ対艦ミサイル4発搭載能力と双発エンジン
従前、我が国は防空を担う主力戦闘機系列と対艦・対地攻撃による近接阻止を担う支援戦闘機系列の2つを運用してきた。
「支援戦闘機」というのは、戦車の事を「特車」と言い換えた様に、世界標準で言えば攻撃機=A-xxや戦闘攻撃機=F/A-xxの言い換えである。何せ我が国では攻撃とか爆撃とかは禁句なのだから。バカバカしい。
我が国初の国産支援戦闘機F-1は超音速性能を持ち2発の対艦ミサイルを搭載し、我が国に上陸しようとする敵性揚陸艦の近接阻止を主任務としていたものである。
F-1後継のF-2は、中曽根により国産を断念させられアメリカのF-16をベースに設計されたもので、ミサイル搭載能力は倍の4発となったものの洋上を長駆進出して敵性艦船を迎え撃つことを任務とするで双発機が望ましいのだが、F-16ベースの為に単発機で妥協したものである。
従い、F-2後継機はF-2の4発搭載能力を引き継ぎ、かつ、洋上飛行中の安全性を確保する双発とすることが望まれる。
3)長大な航続距離能力の確保
我が国国産戦闘機が守る範囲は、我が国領土・領海・EEZである。
上述した様にかなり広い。従い、それら範囲をカバーできる長大は航続距離が必要である。
航続距離を延伸したい場合、燃料を多く積むことが求められるのだが、それでは機体が大きくなり過ぎたり、太っちょになり過ぎ、機敏性が失われる。その対策としては増槽を機外に吊すなどがあるのだが、ステルス機の場合、機外に増槽や爆弾やミサイルを吊るすとステルス性能が落ちてしまう。
航続距離能力を上げるもう1つの工夫としては翼の形状があるのだが、それはステルス能力とのトレードオフとなり、何を優先し、何処で妥協するのかとなかなかに難しい。
4)機動力の確保
F-35は最新のステルス機なのだが、その機動力(格闘戦能力)はF-16に劣るとされている。
と言うか、F-16が開発された時のコンセプトが、戦闘爆撃機偏重の時代への反省から純粋な「制空戦闘機」の開発だからである。
その結果できたのが上位機のF-15であり、その廉価版F-16のHi-Lo Mix両機である。
従い、F-16の格闘戦能力は高いのは当たり前なのである。アメリカ軍は、F-35の格闘戦能力が劣る事に対して、戦法自体が違うから問題ないとしている。
F-35の戦法は、ステルス性能を生かし相手に発見される前に対空ミサイルを相手に打ち込み撃墜するというものだ。目視前にケリが付くので格闘戦能力は重視していない設計となっているものである。
ところが、我が国の場合はそれが難しい。
既に大規模な戦闘が始まっている場合は別にして、接近する敵性航空機に対して警告や退去命令を目視圏内で行うことになるので、相手側戦闘機と少なくとも同等の機動力がないと危険なのである。
これら4つの要求項目の総てを盛り込む事は多分、至難であろう。
何れかの機能が見送られることもあろう。
しかし、外国製では、最初から「要求性能」を提示できない「吊るしの背広」の中から選ぶことしか出来ない。
選べれば良いが、「売ってくれない」という事態になるかもしれない。
否、実際F-22は売ってくれなかった。
そういうリスクは今後もあり続けるだろう。従い、国防の要である戦闘機を自国で生産できる事が自存自立を確保する為には必要だ。F-2後継機を我が国主導の国産とする方針は、そういう視点からすれば朗報であり、歓迎すべきニュースである。
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【文末脚注】
(*1):先日のニュースになるのだが、F-2後継機が国産される事となり正式契約に至った。
↓
日本経済新聞 2020/10/30 9:30
見出し:◆次期戦闘機、三菱重工と正式契約 防衛相
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65646340Q0A031C2MM0000/
記事:○岸信夫防衛相は30日の閣議後の記者会見で、次期戦闘機の開発主体として三菱重工業と正式に契約したと発表した。航空自衛隊のF2戦闘機の後継として日本主導で量産をめざす。「F2の退役が始まる2035年ごろまでに初号機を配備できるよう開発を着実に進める」と述べた。
○三菱重工は小型ジェット旅客機の事業化について凍結する方針だ。岸氏は旅客機の事業凍結は戦闘機の開発に「全く影響がないと考えている」と話した。
○戦闘機の最新技術に関して情報提供する海外企業を年内に決め、体制を整える。レーダーから探知されにくい「ステルス性能」などの技術で助言を受ける。
○防衛省の公募に三菱重工1社が応募し、正式契約に向けた作業を進めていた。同社が全体のとりまとめを担当し、エンジン担当企業などが下請けになる。
○F2は1980~90年代に日米が共同開発した戦闘機で、機体の組み立てを三菱重工が担う。エンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE)製を使う。2030年代から退役が始まる。
○空自が運用する戦闘機のうちF15とF35は米国製だ。F2の後継機でも国内企業が開発に関与しなければ戦闘機づくりの技術を伝承できないとの懸念が指摘されてきた。次期戦闘機は日本主導で進め、国内防衛産業の維持を狙う。
※完成予想図(現時点でのイメージ図)
https://trafficnews.jp/post/101377
(*2):未だに「憲法の制約」で日本国が日本人を守ることを規制しているのである。
↓
2017/07/17投稿:
国民の平和と安寧を阻害している岩盤規制
副題:防衛費「対GDP比1%枠」との本末転倒。こんな規制は国民の命を蔑ろにしている。
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-714.html
2015/04/05投稿:
【コラム】「専守防衛」は生贄欲する悪魔教の呪文
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-71.html
【ご参考】
2015/04/10投稿:
【コラム】国会答弁で多用される「必要最小限」から見る世紀の捻じれ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-77.html
2019/02/23投稿:
軍隊とは何か
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1118.html
2017/04/14投稿:
「いかなる事態でも国民守り抜く」安倍首相
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-648.html
2015/11/12投稿:
【コラム】在外国民の保護
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-261.html
【ご参考】
2018/07/12投稿:
国防の要・航空自衛隊新戦闘機
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-979.html
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副題:国防の要である戦闘機を自国で生産できる事が自存自立を確保する為には必要だ。F-2後継機を我が国主導の国産とする方針は、そういう視点からすれば朗報であり、歓迎する。
先日のニュースになるのだが、F-2後継機が国産される事となり正式契約に至った。(*1)
20世紀初頭の1903年にライト兄弟による最初の動力飛行から始まった航空機の性能向上は凄まじく、1914年に始まった第1次世界大戦では爆撃機による爆撃、戦闘機同士による空中戦が起こっている。
スヌーピーが犬小屋の上で飛行帽をかぶっている場面があるが、あれは第1次世界大戦時のイギリス戦闘機・ソッピーズキャメルを操縦しているつもりなのである。
ライト兄弟の初飛行から僅か40年程度で飛行機はジェットエンジンを動力とする様になり、1947年には水平飛行で音速を突破し、超音速機が実用機として登場したのは1953年である。たった半世紀で飛行機は驚異的な発展をしたのである。
兵器としての飛行機の長所・短所
20世紀は科学発展の世紀であり、陸上及び海上の兵器に於いても大きく発展したのだが、その中にあって飛行機の発展は頭抜けている。
そうなって理由は、従来の陸上及び海上での平面機動とは次元が異なる空中での三次元機動能力との特性があったからだ。
同様、陸上・海上では限界がある速度は、航空機では音速を超え圧倒的に速い。
これらが飛行機の長所である。
この特性により、陸・海に於いて圧倒的強さを発揮するのである。
一方、飛行機の短所は、空中機動中に停止出来ない事にある、動き回らないと飛行機は飛行出来ないのである。
同様、搭載燃料は有限であり、燃料が切れると陸や海と違い墜落との大惨事に陥る。
また、滑走路がないと飛行機は離着陸できなく、その長所を発揮できないとの制約がある。
それ故に、空中停止できるヘリコプターが開発されたし、滑走路がなくても離着陸できるVTOL機が開発されたのだが、そういう特性を発揮する為に別の何等かのハンディがあり。燃料切れではどうにもならない事に変りはない。
陸も海も燃料切れは大問題なのだが墜落との大惨事にはならない。それに比べ空は大惨事に直結するのである。
この特性により、飛行機は限定された時間内にしか1ヶ所にとどまれないのである。
我が国の防衛整備・所与の条件である地理的条件
我が国の防衛装備は、我が国の特性に合わせて装備計画を策定して調達・運用されている。
勿論、陸海空自衛隊に総ては日本人の命、平和・安寧の確保が共通の最重要課題である。
その最重要課題には武力事態対応以外の任務(MOOTW=Military Operations Other Than War)もあるが今回は、それらは割愛する。
我が国日本列島は東北・南西へと延び、太平洋側は広くひらけており、EEZの広さは世界有数だ。従い、ある程度の航続距離がないと役に立たない。
そうであるにも関わらず、第二次FX選定時でF-4ファントムを選定した際には、わざわざ空中給油装置を外したり、国産輸送機C-1を設計・製造した際には、日本国内の北海道から九州に飛ぶ為には途中で給油が必要な極めて短い航続距離にさせられてなど、日本人の命を守るよりも「近隣国が脅威を感じる」ことを優先する愚策が行われていた。
この様な本末転倒の愚策は少しづつだが改められてきているのだが、未だに多くの本末転倒が残っているのが実情だ。未だに「憲法の制約」で日本国が日本人を守ることを規制しているのである。(*2)
その一方、「地域の軍事バランスが崩れると武力事態が発生する」との古今東西の経験則からは、そういう現実を見据えた政策により、「GDP比1%以内」との無意味な制約の中、防衛整備をしてきた。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射すればイージス艦にBMD能力を付加して対処したし、国防の要たる戦闘機は、その時代々々の最高性能機を導入してきた。
ところが、最新鋭のF-22は導入出来なかった。
秘密保持に関する法制が未整備であることから、高度技術が集積しているF-22の日本への輸出が禁止されたものである。
我が国の場合、「数を揃える」という対応が難しいことから、限られた数の中で個別の性能を高める政策を採用してきた。
そういう方針が通用しなくなったのであるから、何等かの対応を別途行う必要が出てきた訳である。
次善の策として、F-35ステルス戦闘機の導入を実行した。
そして、我が国は我が国の特性に合った戦闘機をF-2後継機として自国設計する事にした。
F-2後継機に求められる性能
「我が国の特性に合った戦闘機」に求められる要目は、大きくは以下の4点である。
1)ステルス性能
上述した様に我が国は「数を揃える」という対応が難しい。従い、限られた数の中で個別の性能を高める必要がある。
そうなると、ステルス性能は必須条件となる。
2)F-2任務を引き継ぐ対艦ミサイル4発搭載能力と双発エンジン
従前、我が国は防空を担う主力戦闘機系列と対艦・対地攻撃による近接阻止を担う支援戦闘機系列の2つを運用してきた。
「支援戦闘機」というのは、戦車の事を「特車」と言い換えた様に、世界標準で言えば攻撃機=A-xxや戦闘攻撃機=F/A-xxの言い換えである。何せ我が国では攻撃とか爆撃とかは禁句なのだから。バカバカしい。
我が国初の国産支援戦闘機F-1は超音速性能を持ち2発の対艦ミサイルを搭載し、我が国に上陸しようとする敵性揚陸艦の近接阻止を主任務としていたものである。
F-1後継のF-2は、中曽根により国産を断念させられアメリカのF-16をベースに設計されたもので、ミサイル搭載能力は倍の4発となったものの洋上を長駆進出して敵性艦船を迎え撃つことを任務とするで双発機が望ましいのだが、F-16ベースの為に単発機で妥協したものである。
従い、F-2後継機はF-2の4発搭載能力を引き継ぎ、かつ、洋上飛行中の安全性を確保する双発とすることが望まれる。
3)長大な航続距離能力の確保
我が国国産戦闘機が守る範囲は、我が国領土・領海・EEZである。
上述した様にかなり広い。従い、それら範囲をカバーできる長大は航続距離が必要である。
航続距離を延伸したい場合、燃料を多く積むことが求められるのだが、それでは機体が大きくなり過ぎたり、太っちょになり過ぎ、機敏性が失われる。その対策としては増槽を機外に吊すなどがあるのだが、ステルス機の場合、機外に増槽や爆弾やミサイルを吊るすとステルス性能が落ちてしまう。
航続距離能力を上げるもう1つの工夫としては翼の形状があるのだが、それはステルス能力とのトレードオフとなり、何を優先し、何処で妥協するのかとなかなかに難しい。
4)機動力の確保
F-35は最新のステルス機なのだが、その機動力(格闘戦能力)はF-16に劣るとされている。
と言うか、F-16が開発された時のコンセプトが、戦闘爆撃機偏重の時代への反省から純粋な「制空戦闘機」の開発だからである。
その結果できたのが上位機のF-15であり、その廉価版F-16のHi-Lo Mix両機である。
従い、F-16の格闘戦能力は高いのは当たり前なのである。アメリカ軍は、F-35の格闘戦能力が劣る事に対して、戦法自体が違うから問題ないとしている。
F-35の戦法は、ステルス性能を生かし相手に発見される前に対空ミサイルを相手に打ち込み撃墜するというものだ。目視前にケリが付くので格闘戦能力は重視していない設計となっているものである。
ところが、我が国の場合はそれが難しい。
既に大規模な戦闘が始まっている場合は別にして、接近する敵性航空機に対して警告や退去命令を目視圏内で行うことになるので、相手側戦闘機と少なくとも同等の機動力がないと危険なのである。
これら4つの要求項目の総てを盛り込む事は多分、至難であろう。
何れかの機能が見送られることもあろう。
しかし、外国製では、最初から「要求性能」を提示できない「吊るしの背広」の中から選ぶことしか出来ない。
選べれば良いが、「売ってくれない」という事態になるかもしれない。
否、実際F-22は売ってくれなかった。
そういうリスクは今後もあり続けるだろう。従い、国防の要である戦闘機を自国で生産できる事が自存自立を確保する為には必要だ。F-2後継機を我が国主導の国産とする方針は、そういう視点からすれば朗報であり、歓迎すべきニュースである。
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【文末脚注】
(*1):先日のニュースになるのだが、F-2後継機が国産される事となり正式契約に至った。
↓
日本経済新聞 2020/10/30 9:30
見出し:◆次期戦闘機、三菱重工と正式契約 防衛相
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65646340Q0A031C2MM0000/
記事:○岸信夫防衛相は30日の閣議後の記者会見で、次期戦闘機の開発主体として三菱重工業と正式に契約したと発表した。航空自衛隊のF2戦闘機の後継として日本主導で量産をめざす。「F2の退役が始まる2035年ごろまでに初号機を配備できるよう開発を着実に進める」と述べた。
○三菱重工は小型ジェット旅客機の事業化について凍結する方針だ。岸氏は旅客機の事業凍結は戦闘機の開発に「全く影響がないと考えている」と話した。
○戦闘機の最新技術に関して情報提供する海外企業を年内に決め、体制を整える。レーダーから探知されにくい「ステルス性能」などの技術で助言を受ける。
○防衛省の公募に三菱重工1社が応募し、正式契約に向けた作業を進めていた。同社が全体のとりまとめを担当し、エンジン担当企業などが下請けになる。
○F2は1980~90年代に日米が共同開発した戦闘機で、機体の組み立てを三菱重工が担う。エンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE)製を使う。2030年代から退役が始まる。
○空自が運用する戦闘機のうちF15とF35は米国製だ。F2の後継機でも国内企業が開発に関与しなければ戦闘機づくりの技術を伝承できないとの懸念が指摘されてきた。次期戦闘機は日本主導で進め、国内防衛産業の維持を狙う。
※完成予想図(現時点でのイメージ図)
https://trafficnews.jp/post/101377
(*2):未だに「憲法の制約」で日本国が日本人を守ることを規制しているのである。
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2017/07/17投稿:
国民の平和と安寧を阻害している岩盤規制
副題:防衛費「対GDP比1%枠」との本末転倒。こんな規制は国民の命を蔑ろにしている。
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2015/04/05投稿:
【コラム】「専守防衛」は生贄欲する悪魔教の呪文
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【コラム】国会答弁で多用される「必要最小限」から見る世紀の捻じれ
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2019/02/23投稿:
軍隊とは何か
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1118.html
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「いかなる事態でも国民守り抜く」安倍首相
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-648.html
2015/11/12投稿:
【コラム】在外国民の保護
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-261.html
【ご参考】
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国防の要・航空自衛隊新戦闘機
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