追記・NHK「特集」記事・裏取りなしの「自説」拡散にメーカーが抗議声明
- 2020/03/11
- 22:45
追記・NHK「特集」記事・裏取りなしの「自説」拡散にメーカーが抗議声明
<新型コロナウイルス感染症・国民の安全を脇に置く人々(TV番組編)の追記>

副題:あれだけ不安を煽られたら誰だって過剰反応する。その結果、メーカーに多数のクレーム・問い合わせが来て、メーカーがNHK記事に対する抗議声明を発表する事態となった。
先の論考「TV番組編」の追記である。
最初に、先の論考で示したチェックポイントのうち、今回事例に該当する部分を以下に再記する。
↓
<抜粋引用開始>
・未知の感染症に対して断定的は決め付けを言ってないか?
・専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?
↓
●自説だけを提示し、政府が実行している別の政策を批判するやり方。専門知識がない一般視聴者は不安を感じ、政府が無能であるかの様な誤解へと誘導される。
<引用終わり>
今回の事例は、上記の「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?」及び「自説だけを提示し・・・専門知識がない一般視聴者は不安を感じ・・・誤解へと誘導される」の典型例である。
今回の題材は、フマキラー社の声明であるが、その声明は、NHKの特集記事(*1)での以下の部分に対してのものである。
↓
<当該部分の抜粋引用>、
Q:キッチン用エタノールは消毒効果ある?
手洗いに使う消毒液の代わりにキッチン用のエタノールを使っても消毒の効果はあるのでしょうか。
↓
A:効果の科学的証明はされていません
エタノールはアルコールの一種で、手や指の消毒に使われる市販の消毒液は濃度が80%程度のものが多くなっています。
日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、キッチン用のエタノールは、濃度が50%ほどのものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果があるか、科学的には証明されていないということです。
ただ、身の回りの掃除などで使う場合はエタノールを吹きかけるだけでなく、布で拭き取ることが重要だということで、濃度が50%程度の製品でも、何もしない場合に比べて有効である可能性があるということです。
<引用終わり>
お読みいただければ分かる通り、NHK記事は「消毒効果」は「科学的証明はされていません」としているものである。
これに対してキッチン用エタノールメーカーのフマキラーは「当社とは全く異なる見解」であり、「多数の問合せ・クレームが寄せられており、こういった形で混乱が広がっていることに対し、強い憤りを感じております」と声明を発表している。
フマキラーの声明は、解説の必要がないものなので、それをそのまま以下に引用する。
↓
<フマキラー社の声明引用開始>
https://www.fumakilla.co.jp/new/3725/
2020.03.09 お知らせ
表題:◆「キッチン用エタノール」報道に対する当社見解
○一部報道において、「キッチン用エタノールは、アルコール濃度が50%程度のものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果については科学的に証明されていない」等といった、当社とは全く異なる見解が表明されました。
○これを受け、当社には、お客様から多数の問合せ・クレームが寄せられており、こういった形で混乱が広がっていることに対し、強い憤りを感じております。また、この報道により、株主様と投資家の皆様にも多大なご心配をお掛けすることとなり、誠に遺憾です。そして、新型コロナウイルスの広がりが世界的に重大なリスクとなっている今、感染のさらなる拡大を招きかねない一方的な情報を発信したことの責任は極めて重大であると考えており、決して見過ごすことはできません。
○キッチン用エタノールは、疾病の予防を目的としたものではありませんが、少なくとも当社が製造する製品につきましては、新型コロナウイルスと同じ構造を持つネコ腸コロナウイルスへの不活化試験を外部試験機関(一般財団法人北里環境科学センター)にて実施し、その効果を確認しております。従いまして、「キッチン用エタノールのコロナウイルスへの効果は科学的に証明されていない」という主張は、この試験結果とは全く相入れないものです。
(試験の詳細については、当社2020年2月28日付「当社除菌剤のコロナウイルス科に対する効果を確認」をご覧ください。)
○今回の報道に際し、キッチン用エタノール製品を製造する当社への事前取材は行われておらず、一部有識者の見解を論拠とし、あたかも全てのキッチン用エタノールに効果がないような一方的な説明がなされたことは、断じて納得できるものではありません。上記の試験データの提供を含め、当社はいつでも取材に応じる用意があり、ウイルス対策の有益な情報・手段として、広く社会にお役立て頂きたいと考えております。
○当社は、「ひとの命を守る」ことを経営理念に掲げており、今回の新型コロナウイルス流行に対しても、お客様に安心・安全をお届けするべく、キッチン用エタノール製品の安定供給に向けた増産体制の構築等に全力で取り組んでおります。その切迫した状況下において、今回のような報道がなされたことは、当社並びメーカー各社の精一杯の企業活動を侮辱・妨害する行為であり、到底看過できるものではありません。○お客様各位におかれましては、衛生用品の品不足等がもたらす不安な日々の中で、でき得る限りの対策を講じるべく、日々尽力されていることと存じます。ぜひとも正しい情報を知って頂き、当社製品をご活用頂きますよう、何卒お願い申し上げます。
<引用終わり>
如何であろう。フマキラー社は猛烈に迷惑していることが分かる文面である。
当方が注目したのは、中段にある「今回の報道に際し、キッチン用エタノール製品を製造する当社への事前取材は行われておらず、一部有識者の見解を論拠とし、あたかも全てのキッチン用エタノールに効果がないような一方的な説明がなされたことは、断じて納得できるものではありません」との一文である。
これなどは、まさに「上記の「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?」である。
この様な事実を元にもう少し考えてみたいのだが、今回の事例での問題はどこにあるのかという点である。
NHK記事の回答での「効果の科学的証明はされていません」の根拠とされているのは「日本環境感染学会の菅原えりさ理事」へのインタビューだと思われるが、はたしてインタビューアーであるNHKは、どの様な聞き方をしたのかは分からない。
何故、こんな事を考えているのかと言うと、それは「効果の有無」との質問に「あり・なし」で答えておらず、「科学的証明がない」との答えをNHK記事は書いている事に対する違和感があるからである。
メディアの取材記事で得てして起こる現象に、メディア側の意向により発言者の意図とは異なる記事が書かれることがある。その事は以前の論考で指摘済だ。
そのバイアスがひどい時には、今回のフマキラーの事例、前回のマスクの製造業者でつくる「日本衛生材料工業連合会」の事例となる。
この様な事から、「効果の科学的証明はされていません」としているのは、「日本環境感染学会の菅原えりさ理事」なのかインタビューをまとめたNHK記者なのかは分からないということになると考えている。
何れにしろ、NHKの記事に書かれていることは、「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定している」ものである。
この「1つの説で断定する」方式は、現状のメディアが常用するもので、実に危険なものである。
そして、同時に「報道」に対する怠慢でもある。
複数のニュースソースから情報を得るとか裏取りをして情報の正確性を担保するとかの地道なことをしていれば、防げたものだと想定されるが、そうなっていないのは、これらの地道な作業をしていないことの表れだと推定される。
世の中では品質が重視されるのだが、メディア記事の品質はけして高くはないと評価している。
今回は、事例を加えることを主旨としている追記なので以上とする。
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【文末脚注】
(*1):NHKの特集記事(*1
NHK NEWS WEB 2020年2月26日 19時50分
見出し:◆新型コロナウイルス対策 あなたの疑問に答えます
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012302901000.html
記事:○新型コロナウイルスに関して視聴者から寄せられた疑問について専門家に聞きました。
Q:「アビガン」は使える?
新型コロナウイルスへの治療に使えるのではないかと注目される、エイズの発症を抑える薬やインフルエンザの治療薬「アビガン」は自分にも使ってもらえるのでしょうか。
↓
A:一般的に使えません
エイズの発症を抑える薬は、新型コロナウイルスに感染した患者に対して、国内やタイなどで試験的に使われています。
現在のところ、有効性は確認されてはおらず、一般的に使えるものではありません。
また、「アビガン(一般名:ファビピラビル)」はウイルスの増殖そのものを防ぐインフルエンザの治療薬で、2014年に医薬品として承認されましたが、副作用の懸念があることから、ほかの薬が効かない場合に限って使用することになっています。
感染症の問題に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長によりますと、新型コロナウイルスに感染しても重症で緊急性が高い場合にしか処方されず、有効性や安全性はまだ確かめられていないので、「希望すれば誰でも使えるというものではない」ということです。
今後、臨床試験で有効性や安全性が確かめられれば使えるようになりますが、現在のところ、いつ使えるようになるかはわかりません。
Q:洗濯でウイルス除去できる?
洗濯するとウイルスを取り除く効果はあるのでしょうか。また衣服にもアルコール消毒をするべきなのでしょうか。
↓
A:大部分のウイルスは落ちます
感染予防が専門で、日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、コロナウイルスに関しては証明されていませんが、大部分のウイルスでは通常の手順で洗濯を行えば、衣服についたウイルスが物理的に流れてしまうので、アルコール消毒の必要はないということです。
また、せきやくしゃみが広がるのを防ぐために、口を覆ったハンカチなど、ウイルスが取り除けているか、特に心配だという場合は沸騰したお湯に15分から20分ほどつければよいということです。
Q:キッチン用エタノールは消毒効果ある?
手洗いに使う消毒液の代わりにキッチン用のエタノールを使っても消毒の効果はあるのでしょうか。
↓
A:効果の科学的証明はされていません
エタノールはアルコールの一種で、手や指の消毒に使われる市販の消毒液は濃度が80%程度のものが多くなっています。
日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、キッチン用のエタノールは、濃度が50%ほどのものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果があるか、科学的には証明されていないということです。
ただ、身の回りの掃除などで使う場合はエタノールを吹きかけるだけでなく、布で拭き取ることが重要だということで、濃度が50%程度の製品でも、何もしない場合に比べて有効である可能性があるということです。
<以下略>
※本論考はリスクマネジメント視点での「Lesson and Learn」目的の為の記録である。
↓
今後の動向不明ながらリアルタイムでの問題点の記録をしておき教訓とすべき
2020/02/05投稿:
リストマネジメント・感染症法の本末転倒文言「最小限度」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1320.html
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<新型コロナウイルス感染症・国民の安全を脇に置く人々(TV番組編)の追記>


副題:あれだけ不安を煽られたら誰だって過剰反応する。その結果、メーカーに多数のクレーム・問い合わせが来て、メーカーがNHK記事に対する抗議声明を発表する事態となった。
先の論考「TV番組編」の追記である。
最初に、先の論考で示したチェックポイントのうち、今回事例に該当する部分を以下に再記する。
↓
<抜粋引用開始>
・未知の感染症に対して断定的は決め付けを言ってないか?
・専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?
↓
●自説だけを提示し、政府が実行している別の政策を批判するやり方。専門知識がない一般視聴者は不安を感じ、政府が無能であるかの様な誤解へと誘導される。
<引用終わり>
今回の事例は、上記の「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?」及び「自説だけを提示し・・・専門知識がない一般視聴者は不安を感じ・・・誤解へと誘導される」の典型例である。
今回の題材は、フマキラー社の声明であるが、その声明は、NHKの特集記事(*1)での以下の部分に対してのものである。
↓
<当該部分の抜粋引用>、
Q:キッチン用エタノールは消毒効果ある?
手洗いに使う消毒液の代わりにキッチン用のエタノールを使っても消毒の効果はあるのでしょうか。
↓
A:効果の科学的証明はされていません
エタノールはアルコールの一種で、手や指の消毒に使われる市販の消毒液は濃度が80%程度のものが多くなっています。
日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、キッチン用のエタノールは、濃度が50%ほどのものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果があるか、科学的には証明されていないということです。
ただ、身の回りの掃除などで使う場合はエタノールを吹きかけるだけでなく、布で拭き取ることが重要だということで、濃度が50%程度の製品でも、何もしない場合に比べて有効である可能性があるということです。
<引用終わり>
お読みいただければ分かる通り、NHK記事は「消毒効果」は「科学的証明はされていません」としているものである。
これに対してキッチン用エタノールメーカーのフマキラーは「当社とは全く異なる見解」であり、「多数の問合せ・クレームが寄せられており、こういった形で混乱が広がっていることに対し、強い憤りを感じております」と声明を発表している。
フマキラーの声明は、解説の必要がないものなので、それをそのまま以下に引用する。
↓
<フマキラー社の声明引用開始>
https://www.fumakilla.co.jp/new/3725/
2020.03.09 お知らせ
表題:◆「キッチン用エタノール」報道に対する当社見解
○一部報道において、「キッチン用エタノールは、アルコール濃度が50%程度のものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果については科学的に証明されていない」等といった、当社とは全く異なる見解が表明されました。
○これを受け、当社には、お客様から多数の問合せ・クレームが寄せられており、こういった形で混乱が広がっていることに対し、強い憤りを感じております。また、この報道により、株主様と投資家の皆様にも多大なご心配をお掛けすることとなり、誠に遺憾です。そして、新型コロナウイルスの広がりが世界的に重大なリスクとなっている今、感染のさらなる拡大を招きかねない一方的な情報を発信したことの責任は極めて重大であると考えており、決して見過ごすことはできません。
○キッチン用エタノールは、疾病の予防を目的としたものではありませんが、少なくとも当社が製造する製品につきましては、新型コロナウイルスと同じ構造を持つネコ腸コロナウイルスへの不活化試験を外部試験機関(一般財団法人北里環境科学センター)にて実施し、その効果を確認しております。従いまして、「キッチン用エタノールのコロナウイルスへの効果は科学的に証明されていない」という主張は、この試験結果とは全く相入れないものです。
(試験の詳細については、当社2020年2月28日付「当社除菌剤のコロナウイルス科に対する効果を確認」をご覧ください。)
○今回の報道に際し、キッチン用エタノール製品を製造する当社への事前取材は行われておらず、一部有識者の見解を論拠とし、あたかも全てのキッチン用エタノールに効果がないような一方的な説明がなされたことは、断じて納得できるものではありません。上記の試験データの提供を含め、当社はいつでも取材に応じる用意があり、ウイルス対策の有益な情報・手段として、広く社会にお役立て頂きたいと考えております。
○当社は、「ひとの命を守る」ことを経営理念に掲げており、今回の新型コロナウイルス流行に対しても、お客様に安心・安全をお届けするべく、キッチン用エタノール製品の安定供給に向けた増産体制の構築等に全力で取り組んでおります。その切迫した状況下において、今回のような報道がなされたことは、当社並びメーカー各社の精一杯の企業活動を侮辱・妨害する行為であり、到底看過できるものではありません。○お客様各位におかれましては、衛生用品の品不足等がもたらす不安な日々の中で、でき得る限りの対策を講じるべく、日々尽力されていることと存じます。ぜひとも正しい情報を知って頂き、当社製品をご活用頂きますよう、何卒お願い申し上げます。
<引用終わり>
如何であろう。フマキラー社は猛烈に迷惑していることが分かる文面である。
当方が注目したのは、中段にある「今回の報道に際し、キッチン用エタノール製品を製造する当社への事前取材は行われておらず、一部有識者の見解を論拠とし、あたかも全てのキッチン用エタノールに効果がないような一方的な説明がなされたことは、断じて納得できるものではありません」との一文である。
これなどは、まさに「上記の「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定してないか?」である。
この様な事実を元にもう少し考えてみたいのだが、今回の事例での問題はどこにあるのかという点である。
NHK記事の回答での「効果の科学的証明はされていません」の根拠とされているのは「日本環境感染学会の菅原えりさ理事」へのインタビューだと思われるが、はたしてインタビューアーであるNHKは、どの様な聞き方をしたのかは分からない。
何故、こんな事を考えているのかと言うと、それは「効果の有無」との質問に「あり・なし」で答えておらず、「科学的証明がない」との答えをNHK記事は書いている事に対する違和感があるからである。
メディアの取材記事で得てして起こる現象に、メディア側の意向により発言者の意図とは異なる記事が書かれることがある。その事は以前の論考で指摘済だ。
そのバイアスがひどい時には、今回のフマキラーの事例、前回のマスクの製造業者でつくる「日本衛生材料工業連合会」の事例となる。
この様な事から、「効果の科学的証明はされていません」としているのは、「日本環境感染学会の菅原えりさ理事」なのかインタビューをまとめたNHK記者なのかは分からないということになると考えている。
何れにしろ、NHKの記事に書かれていることは、「専門家の中でも諸説ある説のうち、1つだけが正解の様に断定している」ものである。
この「1つの説で断定する」方式は、現状のメディアが常用するもので、実に危険なものである。
そして、同時に「報道」に対する怠慢でもある。
複数のニュースソースから情報を得るとか裏取りをして情報の正確性を担保するとかの地道なことをしていれば、防げたものだと想定されるが、そうなっていないのは、これらの地道な作業をしていないことの表れだと推定される。
世の中では品質が重視されるのだが、メディア記事の品質はけして高くはないと評価している。
今回は、事例を加えることを主旨としている追記なので以上とする。
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(*1):NHKの特集記事(*1
NHK NEWS WEB 2020年2月26日 19時50分
見出し:◆新型コロナウイルス対策 あなたの疑問に答えます
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012302901000.html
記事:○新型コロナウイルスに関して視聴者から寄せられた疑問について専門家に聞きました。
Q:「アビガン」は使える?
新型コロナウイルスへの治療に使えるのではないかと注目される、エイズの発症を抑える薬やインフルエンザの治療薬「アビガン」は自分にも使ってもらえるのでしょうか。
↓
A:一般的に使えません
エイズの発症を抑える薬は、新型コロナウイルスに感染した患者に対して、国内やタイなどで試験的に使われています。
現在のところ、有効性は確認されてはおらず、一般的に使えるものではありません。
また、「アビガン(一般名:ファビピラビル)」はウイルスの増殖そのものを防ぐインフルエンザの治療薬で、2014年に医薬品として承認されましたが、副作用の懸念があることから、ほかの薬が効かない場合に限って使用することになっています。
感染症の問題に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長によりますと、新型コロナウイルスに感染しても重症で緊急性が高い場合にしか処方されず、有効性や安全性はまだ確かめられていないので、「希望すれば誰でも使えるというものではない」ということです。
今後、臨床試験で有効性や安全性が確かめられれば使えるようになりますが、現在のところ、いつ使えるようになるかはわかりません。
Q:洗濯でウイルス除去できる?
洗濯するとウイルスを取り除く効果はあるのでしょうか。また衣服にもアルコール消毒をするべきなのでしょうか。
↓
A:大部分のウイルスは落ちます
感染予防が専門で、日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、コロナウイルスに関しては証明されていませんが、大部分のウイルスでは通常の手順で洗濯を行えば、衣服についたウイルスが物理的に流れてしまうので、アルコール消毒の必要はないということです。
また、せきやくしゃみが広がるのを防ぐために、口を覆ったハンカチなど、ウイルスが取り除けているか、特に心配だという場合は沸騰したお湯に15分から20分ほどつければよいということです。
Q:キッチン用エタノールは消毒効果ある?
手洗いに使う消毒液の代わりにキッチン用のエタノールを使っても消毒の効果はあるのでしょうか。
↓
A:効果の科学的証明はされていません
エタノールはアルコールの一種で、手や指の消毒に使われる市販の消毒液は濃度が80%程度のものが多くなっています。
日本環境感染学会の菅原えりさ理事によりますと、キッチン用のエタノールは、濃度が50%ほどのものが多く、現時点ではコロナウイルスへの効果があるか、科学的には証明されていないということです。
ただ、身の回りの掃除などで使う場合はエタノールを吹きかけるだけでなく、布で拭き取ることが重要だということで、濃度が50%程度の製品でも、何もしない場合に比べて有効である可能性があるということです。
<以下略>
※本論考はリスクマネジメント視点での「Lesson and Learn」目的の為の記録である。
↓
今後の動向不明ながらリアルタイムでの問題点の記録をしておき教訓とすべき
2020/02/05投稿:
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