リスクマネジメント・感染症法の本末転倒文言「最小限度」
- 2020/02/05
- 01:53
リスクマネジメント・感染症法の本末転倒文言「最小限度」

副題:横浜に寄港するクルーズ船・ダイヤモンド・プリンセス。同船には新型コロナウイルス感染者が乗船していた事が確認されており、他の乗客への感染が懸念されている。
クルーズ船・ダイヤモンド・プリンセスに新型コロナウイルス感染者が乗船しており、既に香港で下船しているのだが、他の乗客への感染が懸念されている。その為、寄港する横浜港で検疫が行われるとのニュースを見た。(*1)
クルーズ船の停泊地は、以前は大桟橋だったが、大型クルーズ船の中には高さがあり過ぎてベイブリッジの下を通過できない船もあり、その様な船の為に、大黒埠頭に客船ターミナルを設置している。件のダイヤモンド・プリンセスの今回の接岸場所は記事では大黒埠頭だと報じられている。
当方の居住地・勤務地は横浜である。勤務地のみなとみらい地区はオフィスビル、商業施設、高層マンションなどが多々あり、平日でも多くの観光客が商業施設に集まっている。
以前、YouTubeの横浜のタクシー運転手のチャンネルで、クルーズ船が大桟橋などに寄港すると、タクシー運転手は「稼ぎ時」とばかりに埠頭に行くとの話を紹介していた。とは言え、行先が隣接している南京町やみなとみらい地区との「ハズレ」も多々いる様で、必ずしも稼ぎに直結する訳でもないそうである。
横浜の観光地区のど真ん中にある大桟橋とは違い、大黒埠頭から観光地区への移動は徒歩では不可能であり、バスまたはタクシーの利用が必須である。
そもそも大黒埠頭は輸出入貨物用の埠頭なのである。
同船は、クルーズを終えて大黒埠頭の客船ターミナルに着眼する予定なので、大黒埠頭から自宅に帰る人、羽田or成田に向かう人、関西方面への観光をして関空他の空港から離日する人など様々であろうと予想され、下船後の動向は予測不能である。
新型コロナウイルスによる感染症は、未だ詳しいことが解明されていない未知の病であり、感染リスクについては予断を許さない状態だ。その一方で、「安倍下ろし」との政治的目的で以て不安を煽るな扇動屋さんに不必要に乗せられるのは、感染症の感染と同等またはそれ以上に危険なことなので、安易な言動は厳に慎むべきである。
みなとみらいのオフィスにいると、「夕方の帰宅時には下船した乗客がみなとみらい地区や横浜駅を通過する電車に乗っている」との不安の声が耳に入る。
我々一般国民には、「マスクと帰宅時の手洗い・うがいをする」との自己防衛の他には、状況改善に実効性ある言動をする能力はない。むしろ、「こういう時には冷静でいる事」との東日本大震災他での教訓を生かし、今回もそれを実行することがベストだと考えている。
流言飛語に惑わされず、デマの拡大再生産に手を貸さない覚悟が必要だ。(*2)
この様な「現状での対処」とは別に、緊急事態が発生した場合には、将来に於けるより良き対処の為のLesson and Learnが必要だ。
「のど元過ぎれば熱さ忘れる」では、無用な混乱を繰り返すだけで何等の改善も期待できないからである。
リスクマネジメントの視点(*3)からは、今回事案での「望ましくない点」や「問題点」は、事象が起こった時点(リアルタイム)で記録を残しておき、後日、それら問題点の発生原因・背景他を分析し、改善対応策を策定することがプロセスとして必要になってくる。
そういう観点からは、沖縄・首里城の焼失事案での沖縄県他の地方自治体の対応は失格レベル(*4)であり、同じ轍を踏まないことが必要だ。
今回の新型コロナウイルス感染症については、現状では先行きが分からない状態であり、「リアルタイムでリスクが進行中」という段階なのだが、少なくとも、本日に至る過程で「感染症法の前文・条文に混入している歪んだ思想」が初動対応を阻害する要因になっているとの問題点を指摘している。(*5)
そういう問題点の抜本的な解決には、緊急事態条項が必要だとも述べているが、それは「対策案」が以前から見えていたからである。
早速に枝野が「言い切り」だけでの難癖をつけていたが、枝野が代表を務める立憲民主党は、新型コロナウイルス感染症への対応には無関心であり、感染症対策の視点からは、枝野達はお邪魔な存在・言説でしかないので、拡大前に早期に反論したものである。
緊急事態条項とは国民の命、平和・安寧を守る為に、平時基準の法令・規定が対処・対策を阻害する事がない様に、緊急時の特別対応を定めたものであるが、それは同時に、緊急時の終わり方を明示し民主主義・法治主義を厳守する建て付けになっているものである。
枝野がいう「現行法制で出来る」などは「対処だけ」しか見えておらず、その適用タイミング、終わり方規定等の民主主義・法治主義の理念などに考えが及んでいない極めて不見識なものである。(*6)
今の時点で軸足を置くべきなのは、発見された「望ましくない点」「問題点」の記録にある事を重々承知している。
その事を為念、書かさせていただいたものである。今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):クルーズ船・ダイヤモンド・プリンセスに新型コロナウイルス感染者が乗船しており、既に香港で下船しているのだが、他の乗客への感染が懸念されている。その為、寄港する横浜港で検疫が行われるとのニュースを見た。
↓
朝日新聞デジタル 2020年2月3日 22時51分
見出し:◆新型肺炎患者がいたクルーズ船 横浜港に着岸せず再検疫
https://www.asahi.com/articles/ASN2372X8N23UTIL03V.html
記事:○香港政府は1日深夜、横浜から大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗って香港に帰国した男性(80)から新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたと発表した。船は3日夜、横浜市鶴見区の横浜港・大黒ふ頭沖に到着し、着岸しないまま停泊。厚生労働省は同日夜、船内で乗客乗員約3500人の検疫を始めた。発熱などの症状がある人がいるという。
○船は横浜到着前に沖縄・那覇に寄港して検疫を済ませているが、新型肺炎に感染した人がいる可能性があることから異例の再検疫を決めた。症状のある人は検査をして、感染がわかれば医療機関に入院する。症状がなければ、検査せずに下船。感染がわかった人と接触した人は自宅にとどまってもらい、健康状態をチェックしてもらう。乗客らは検査結果が出る4日夕方ごろに下船する見込み。
○香港政府によると、男性は1月10日、香港から中国広東省深圳市に入り、数時間滞在。香港に戻った後、17日に飛行機で東京へ移動し、20日に横浜から乗船した。25日に香港に到着し、下船した。船に乗り込む前日からせきが出始め、香港到着後の30日には発熱したことから、病院で検査を受けた結果、陽性反応が出たという。
○運航会社のホームページなどによると、船は約11万6千トン、全長290メートル、18階建ての大型客船。ラウンジや、プール、カジノなどの娯楽施設も備えている。乗務員は約1100人で、乗客定員は約2700人。
○船は横浜出港後、香港の他には22日に鹿児島、31日に台湾の基隆、2月1日に那覇に寄港して横浜に戻る日程だった。
○大型クルーズ船をめぐっては、新型コロナウイルスによる肺炎の疑いがある男女2人が乗っていた船が1月末、イタリア・ローマ近郊の港で半日にわたって待機させられた。2人は陰性と確認された。この船には乗客約7千人が乗っていたという。イタリアメディアが報じた。
<引用終わり>
(*2):流言飛語に惑わされず、デマの拡大再生産に手を貸さない覚悟が必要だ。
2020/01/29投稿:
続・新型コロナウイルス・不安を煽るのは「奴等」の常套手段
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1316.html
【ご参考】
2016/07/13投稿:
【コラム】造反有理・革命無罪の罪深さ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-455.html
(*3):リスクマネジメントの視点
2017/04/19投稿:
リスクマネジメント
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-651.html
(*4):リスクマネジメントの視点からは、沖縄・首里城の焼失事案での沖縄県他の地方自治体の対応は失格レベルであり、同じ轍を踏まないことが必要だ。
2019/11/09投稿:
首里城焼失・リスクマネジメント2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1281.html
(*5):「感染症法の前文・条文に混入している歪んだ思想」が初動対応を阻害する要因になっているとの問題点を指摘している。
2020/01/30投稿:
(落穂拾い)新型コロナウイルス・「人権」をキーワードに
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1317.html
2020/01/27投稿:
新型コロナウイルス・検疫法他関連法規に関して
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1315.html
【ご参考】
2018/03/23投稿:
官僚さんの職業病
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-888.html
(*6):枝野がいう「現行法制で出来る」などは「対処だけ」しか見えておらず、その適用タイミング、終わり方規定等の民主主義・法治主義の理念などに考えが及んでいない極めて不見識なものである。
2020/02/03投稿:
枝野の根拠提示なき緊急事態条項批判
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1319.html
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副題:横浜に寄港するクルーズ船・ダイヤモンド・プリンセス。同船には新型コロナウイルス感染者が乗船していた事が確認されており、他の乗客への感染が懸念されている。
クルーズ船・ダイヤモンド・プリンセスに新型コロナウイルス感染者が乗船しており、既に香港で下船しているのだが、他の乗客への感染が懸念されている。その為、寄港する横浜港で検疫が行われるとのニュースを見た。(*1)
クルーズ船の停泊地は、以前は大桟橋だったが、大型クルーズ船の中には高さがあり過ぎてベイブリッジの下を通過できない船もあり、その様な船の為に、大黒埠頭に客船ターミナルを設置している。件のダイヤモンド・プリンセスの今回の接岸場所は記事では大黒埠頭だと報じられている。
当方の居住地・勤務地は横浜である。勤務地のみなとみらい地区はオフィスビル、商業施設、高層マンションなどが多々あり、平日でも多くの観光客が商業施設に集まっている。
以前、YouTubeの横浜のタクシー運転手のチャンネルで、クルーズ船が大桟橋などに寄港すると、タクシー運転手は「稼ぎ時」とばかりに埠頭に行くとの話を紹介していた。とは言え、行先が隣接している南京町やみなとみらい地区との「ハズレ」も多々いる様で、必ずしも稼ぎに直結する訳でもないそうである。
横浜の観光地区のど真ん中にある大桟橋とは違い、大黒埠頭から観光地区への移動は徒歩では不可能であり、バスまたはタクシーの利用が必須である。
そもそも大黒埠頭は輸出入貨物用の埠頭なのである。
同船は、クルーズを終えて大黒埠頭の客船ターミナルに着眼する予定なので、大黒埠頭から自宅に帰る人、羽田or成田に向かう人、関西方面への観光をして関空他の空港から離日する人など様々であろうと予想され、下船後の動向は予測不能である。
新型コロナウイルスによる感染症は、未だ詳しいことが解明されていない未知の病であり、感染リスクについては予断を許さない状態だ。その一方で、「安倍下ろし」との政治的目的で以て不安を煽るな扇動屋さんに不必要に乗せられるのは、感染症の感染と同等またはそれ以上に危険なことなので、安易な言動は厳に慎むべきである。
みなとみらいのオフィスにいると、「夕方の帰宅時には下船した乗客がみなとみらい地区や横浜駅を通過する電車に乗っている」との不安の声が耳に入る。
我々一般国民には、「マスクと帰宅時の手洗い・うがいをする」との自己防衛の他には、状況改善に実効性ある言動をする能力はない。むしろ、「こういう時には冷静でいる事」との東日本大震災他での教訓を生かし、今回もそれを実行することがベストだと考えている。
流言飛語に惑わされず、デマの拡大再生産に手を貸さない覚悟が必要だ。(*2)
この様な「現状での対処」とは別に、緊急事態が発生した場合には、将来に於けるより良き対処の為のLesson and Learnが必要だ。
「のど元過ぎれば熱さ忘れる」では、無用な混乱を繰り返すだけで何等の改善も期待できないからである。
リスクマネジメントの視点(*3)からは、今回事案での「望ましくない点」や「問題点」は、事象が起こった時点(リアルタイム)で記録を残しておき、後日、それら問題点の発生原因・背景他を分析し、改善対応策を策定することがプロセスとして必要になってくる。
そういう観点からは、沖縄・首里城の焼失事案での沖縄県他の地方自治体の対応は失格レベル(*4)であり、同じ轍を踏まないことが必要だ。
今回の新型コロナウイルス感染症については、現状では先行きが分からない状態であり、「リアルタイムでリスクが進行中」という段階なのだが、少なくとも、本日に至る過程で「感染症法の前文・条文に混入している歪んだ思想」が初動対応を阻害する要因になっているとの問題点を指摘している。(*5)
そういう問題点の抜本的な解決には、緊急事態条項が必要だとも述べているが、それは「対策案」が以前から見えていたからである。
早速に枝野が「言い切り」だけでの難癖をつけていたが、枝野が代表を務める立憲民主党は、新型コロナウイルス感染症への対応には無関心であり、感染症対策の視点からは、枝野達はお邪魔な存在・言説でしかないので、拡大前に早期に反論したものである。
緊急事態条項とは国民の命、平和・安寧を守る為に、平時基準の法令・規定が対処・対策を阻害する事がない様に、緊急時の特別対応を定めたものであるが、それは同時に、緊急時の終わり方を明示し民主主義・法治主義を厳守する建て付けになっているものである。
枝野がいう「現行法制で出来る」などは「対処だけ」しか見えておらず、その適用タイミング、終わり方規定等の民主主義・法治主義の理念などに考えが及んでいない極めて不見識なものである。(*6)
今の時点で軸足を置くべきなのは、発見された「望ましくない点」「問題点」の記録にある事を重々承知している。
その事を為念、書かさせていただいたものである。今回は以上である。
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【文末脚注】
(*1):クルーズ船・ダイヤモンド・プリンセスに新型コロナウイルス感染者が乗船しており、既に香港で下船しているのだが、他の乗客への感染が懸念されている。その為、寄港する横浜港で検疫が行われるとのニュースを見た。
↓
朝日新聞デジタル 2020年2月3日 22時51分
見出し:◆新型肺炎患者がいたクルーズ船 横浜港に着岸せず再検疫
https://www.asahi.com/articles/ASN2372X8N23UTIL03V.html
記事:○香港政府は1日深夜、横浜から大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗って香港に帰国した男性(80)から新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたと発表した。船は3日夜、横浜市鶴見区の横浜港・大黒ふ頭沖に到着し、着岸しないまま停泊。厚生労働省は同日夜、船内で乗客乗員約3500人の検疫を始めた。発熱などの症状がある人がいるという。
○船は横浜到着前に沖縄・那覇に寄港して検疫を済ませているが、新型肺炎に感染した人がいる可能性があることから異例の再検疫を決めた。症状のある人は検査をして、感染がわかれば医療機関に入院する。症状がなければ、検査せずに下船。感染がわかった人と接触した人は自宅にとどまってもらい、健康状態をチェックしてもらう。乗客らは検査結果が出る4日夕方ごろに下船する見込み。
○香港政府によると、男性は1月10日、香港から中国広東省深圳市に入り、数時間滞在。香港に戻った後、17日に飛行機で東京へ移動し、20日に横浜から乗船した。25日に香港に到着し、下船した。船に乗り込む前日からせきが出始め、香港到着後の30日には発熱したことから、病院で検査を受けた結果、陽性反応が出たという。
○運航会社のホームページなどによると、船は約11万6千トン、全長290メートル、18階建ての大型客船。ラウンジや、プール、カジノなどの娯楽施設も備えている。乗務員は約1100人で、乗客定員は約2700人。
○船は横浜出港後、香港の他には22日に鹿児島、31日に台湾の基隆、2月1日に那覇に寄港して横浜に戻る日程だった。
○大型クルーズ船をめぐっては、新型コロナウイルスによる肺炎の疑いがある男女2人が乗っていた船が1月末、イタリア・ローマ近郊の港で半日にわたって待機させられた。2人は陰性と確認された。この船には乗客約7千人が乗っていたという。イタリアメディアが報じた。
<引用終わり>
(*2):流言飛語に惑わされず、デマの拡大再生産に手を貸さない覚悟が必要だ。
2020/01/29投稿:
続・新型コロナウイルス・不安を煽るのは「奴等」の常套手段
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【ご参考】
2016/07/13投稿:
【コラム】造反有理・革命無罪の罪深さ
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(*3):リスクマネジメントの視点
2017/04/19投稿:
リスクマネジメント
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(*4):リスクマネジメントの視点からは、沖縄・首里城の焼失事案での沖縄県他の地方自治体の対応は失格レベルであり、同じ轍を踏まないことが必要だ。
2019/11/09投稿:
首里城焼失・リスクマネジメント2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1281.html
(*5):「感染症法の前文・条文に混入している歪んだ思想」が初動対応を阻害する要因になっているとの問題点を指摘している。
2020/01/30投稿:
(落穂拾い)新型コロナウイルス・「人権」をキーワードに
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1317.html
2020/01/27投稿:
新型コロナウイルス・検疫法他関連法規に関して
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1315.html
【ご参考】
2018/03/23投稿:
官僚さんの職業病
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-888.html
(*6):枝野がいう「現行法制で出来る」などは「対処だけ」しか見えておらず、その適用タイミング、終わり方規定等の民主主義・法治主義の理念などに考えが及んでいない極めて不見識なものである。
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枝野の根拠提示なき緊急事態条項批判
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