「国民保守党」主要政策への雑感
- 2019/03/26
- 21:35
「国民保守党」主要政策への雑感

副題:「チャンネル錯乱」こと、チャンネル桜の水島聡が政治団体を立ち上げる。その主要政策スローガンに異議はないのだが、どうやって、それらを実現させるのか? 政権与党の得票数を削り、特定野党を利する逆効果を懸念する。
チャンネル桜の水島聡については、基本的には氏の保守的傾向は良いと考えている。
一方、個別事案に対して氏の考え方・行動に関しては、その幾つかに疑問を持っており、氏を全面的に支持することはしていない。
その水島氏が、今般、「国民保守党」との政治団体を立ち上げ、ネット動画にて、主要政策を発表した。
同動画のURL及び同動画から文字起こしされたと推定される「国民保守党 主政策(1~17)」を先ずは、以下に紹介する。
<動画URL>
https://www.youtube.com/watch?v=1q29KgQizjw
<国民保守党 主政策(1~17)>
1.自主憲法制定 #憲法9条改正
2.#移民政策反対
3.#消費増税反対、消費税を五パーセントに
4.皇室の皇統男系男子護持、#旧宮家復活
5.#拉致被害者全員奪還
6.#国防力強化、国防軍創設
7.#国土強靭化、防災予算を十年間倍増、国民の生命財産を守る
8.#デフレ脱却、積極財政で内需拡大
9.#財務省改革、財政危機論の嘘を暴く
10.#国民の格差是正、失業者のいない日本へ
11.#スパイ防止法 制定
12.#食料安全保障 体制と #エネルギー安全保障 体制の確立
13.#日本を主語とする教育 体制の構築
14.#少子化対策 の戦略的体制確立
15.#アイヌ先住民法 反対
16.#日本台湾連携 強化
17.#放送法改正、国民の手にメディアを取り戻す
<引用終わり>
これら「主要政策」のうちの多くは、スローガンとしては納得できる。
とは言え、その中身が文書により述べられていないので、賛同・支持をする段階にはないと考えている。
本気で政治団体を運営するのだとしたら、後日、これら政策に関しての、より具体的明示的な政策文書が出るはずなので、それらを読んでからの判断になる。
もしも、「スローガンの羅列」のままで進むのだとしたら、それは何処か別の「「保守系」政治団体」と同じで、真面目な「政党活動」を目指してはいないと看做される。
同様、「動画配信をしただけ」では、同党の政策を拡散する為の労力を惜しんでいると看做され、本気度に疑問が生じることになる。
従い、今回は上記した「動画から文字起こしされたと推定されるスローガン」をベースに論考することにした。
動画のほとんどが水島氏の心の発露であり、けして、「政党の政策」を述べるものではなかったからだ。
1.スローガンの全体印象
上記した1.から17.の「主要政策」の多くは、スローガンとしては納得できるものである。
しかし、幾つかのスローガンには違和感や疑問点を持った。
何に対して、どの様な違和感や疑問点を持ったのかは、以下の個別にて述べる。
尚、文章内にある括弧内数字は文末脚注を表す。主として論拠の提示を目的にしている。
2.各スローガンに対する違和感・疑問点
2.-1:1.自主憲法制定 #憲法9条改正
これは違和感というよりも、「中身を確認したい」という感覚である。
「自主憲法制定」の定義が、現行憲法の改正を以ての「自主憲法」なのか、一部で人気がある非現実的な「現行憲法無効論」の文脈から発せられた「自主憲法制定」なのかの確認をしたいと考えたのである。
「現行憲法無効論」が「改憲反対勢力の一部」になってしまっているとの誤謬・混乱については以前に指摘した通りである。(*1)
その様な「愛国・保守」のつもりな方々が、まんまと乗せられて、前文+9条との日本人劣後規定がある現行憲法の改憲に反対するとの本末転倒状態になることがない様に論理が整理されているのか否かを「確認したい」のである。
尚、「#憲法9条改正」は、是非とも実現すべきである。
現行憲法9条の問題点は、以前から繰り返して述べている通りである。(*2)
2.-2:2.#移民政策反対
これも「中身を確認したい」という感覚である。
ネット上で良く見聞きする論調には、旅行者や海外企業の赴任者をも一括りにして「移民」だとする粗雑なものが多く、あたかも、それらの外国人を、我が国に異文化のまま定住してしまう外国人や不法滞在者であるかの様な混同が見られる。(*3)
そして、その誤った論調のままに安倍政権の政策を批判するとの誤謬に陥っている。
その様な粗雑で誤った論調からのスローガンではないことを確認したい。
2.-3:3.#消費増税反対、消費税を五パーセントに、
消費税増税は、国民経済・景気の視点から見れば景気拡大に水を差すとの望ましくない政策であることから納得性のある主張ではある。
一方、今般予定されている消費税増税10%化は、民主党・野田内閣が、その公約に反して法制化したものである。(*4)
「天下の秀才」が集まった財務省が、無知なる民主党政権をうまく乗せて、法制化したものだが、その内容は、消費税率の5%から2段階での倍増10%化と税収の使途を福祉政策及び財政健全化と法文化しており、「消費税を増税しなかった場合には福祉行政の財源がない、財政健全化が出来ない」という建て付けになっている。
要するに、福祉と財政を人質に消費税を増税させるとの内容であり、廃案させるにしても、「福祉の財源問題」が立ちはだかるというもので、政治家に拒否させないとの財務官僚の強い意志が見て取れる内容なのである。
安倍首相は、国民経済・景気の落ち込みを懸念し、かつ、消費税増税法の「廃案」が現実的には無理だとして、「増税10%化は行うが、その使途を財政健全化偏重との財務官僚の省利省欲丸出し部分を変更して、国民経済・景気に資する分野へ投入する」との、所与の条件をクリアしての現実的な対応方針を提示をしている。(*5)
そういう所与の条件を踏まえれば、いったいどの様なウルトラCを用いて「消費税を5パーセントに」するのか、想像できない。
10%化の再々々延期でもなく、現行8%からの引き下げが「消費税を5パーセントに」であるのだから、それを実現する方策の提示がない段階では、にわかに信じられないのである。
2.-4:9.#財務省改革、財政危機論の嘘を暴く
大蔵省解体・財務省化に抵抗している財務官僚は未だに、「財政だけ担当してます」との国民を無視した自爆を続けているので、財務省改革は必要だ。
では、どの様に? 所謂「歳入庁」の新設だけか?
尚、「財政危機論の嘘を暴く」は、既に多くの方々が指摘済(*6)であり、「暴く」の段階は過ぎており、その認知の拡大が必要な段階だと考えている。
仮にも「チャンネル桜」はメディアのはずなのだから、これはそっちでやるべき項目であり、政治団体としてやるのは水島氏の「幾つかの顔を持つ」立場からすれば本末転倒ではないだろうか?
2.-5:10.#国民の格差是正、失業者のいない日本へ
このスローガンに対して持った疑問点は、安倍政権後に劇的に改善された失業率の減少との事実との整合性のなさである。
「失業者のいない日本へ」はスローガンであり、失業率0%なる「あり得ない数値」のことではないと理解しているが、今や求人倍率は全都道府県で1.00を超え、「失業者のいない日本」は達成済なのではないか?
勿論、個別的には求人内容と就職希望者の希望内容が合致しないケースはあるであろうが、それはいつの時代にもあったことで、それを解消する現実的な政策は、経済合理性を保ちながらではあり得ず、ちょっと違う話である。
「格差是正」の文脈も不明である。
長々期でこそ意味があるインフレ率で割り戻す「実質賃金」の指標を数年単位の短期で用いる誤謬に基づき「実質賃金がぁ~」と言っているのではないことを期待する。
「賃金格差」との命題がどの様な文脈・軸足から発せられているのかが分からない。
2.-6:12.#食料安全保障 体制と #エネルギー安全保障 体制の確立
「食糧安保」とのキーワードの意味が不明。
所謂「カロリーベースで40%」に反応しているのか?
それとも「中国毒野菜の輸入禁止」を言っているのか?
しかし、現在の社会は、国境を越えたサプライチェーンが常識である。
国内農産物だけで食糧問題を語ることに経済合理性はない。
経済合理性がない政策は何れ破綻する。
同様、エネルギー問題も、ほぼ100%を輸入に頼る我が国では、「国内で」という選択肢は採用し難い。メタンハイドレートや東シナ海でのガス田のことを言っているのか?
エネルギー問題も何を目指すのかが明示されていない。
我が国は、既にLNGサプライチェーンを構築し始めている。(*7)
現実として存在する国境を越えたサプライチェーンとは違う「体制」を構築するという話ならば、それには賛成できない。
2.-7:14.#少子化対策 の戦略的体制確立
詳細不明。「中身を確認したい」。
「子供を産む・産まない」は個人の選択である。
政治に出来ることは、子供を産み育てることが困難と感じる諸制度の改善・改革であるし、「産みたい、育てたい」と考えられる環境の整備が必要だ。
勿論、その中には、子供を産み育てることが自身の幸福でもあり必要だと若い世代がマインドチェンジできる様にすることも含まれると思う。
2.-8:16.#日本台湾連携 強化
台湾との関係強化自体は必要だと考えているが、「台湾問題」とは、中華人民共和国の物語である「1つの中国」と密接に関係した問題であり、けして日台関係だけで考えて済む問題ではない。
台湾問題は蒋介石・毛沢東の「国共内戦」問題であることが、その根本にあり、国連加盟問題にみられる様に、これは戦後世界の「建て付け」問題である。
それをどの様に整理して、台湾との連携強化を言っているのかは不明である。
中共との対立を煽るだけでは解決しない問題である。
大事なことなので繰り返す。
「台湾との関係強化」を持ち出し、中共との対立を煽るだけでは、問題は解決しないのである。かえって拗らせる危険性がある問題なのである。
全体像を示した上で述べるのならば、この様な指摘をしないが、その様には見えないのである。
3.スローガンに対する期待・要望点
上記したスローガンに対する期待・要望点として、その項目に関する以前の投稿のURLを記しておく。
これらは、以前の論考にて同項目に関する注目点・発想方法を述べているので、これら項目に対しては、その様な視点で考えていただきたいと期待している。
尚、特にコメントしていない項目も幾つかある。
3.-1:5.#拉致被害者全員奪還
「拉致被害者の奪還」は我々日本人の願いである。
しかし、2002年10月に地村夫妻、蓮池夫妻、曽我ひとみさんの5人が帰国して以来、既に約17年が経過しているのに、未だに横田めぐみさんらの他の拉致被害者の帰国を実現していない。
それは何故かというと、交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないからである。
その事は、北朝鮮の核開発問題に関して、1994年6月からの四半世紀に及ぶ北朝鮮の対応を見れば、既に明らかなのである。(*8)交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないのである。
従い、安倍政権では、北朝鮮に対して圧力を加え、北朝鮮が、それに音を上げ、核を含む大量破壊兵器と各種弾道ミサイのCVID、拉致問題の解決を実行するまで追い込む策を米国トランプ政権とともに実施している。「対話と圧力のロードマップ」(*9)である。
この策を推し進め、拉致被害者全員奪還を実現していただきたいと希望している。
3.-2:6.#国防力強化、国防軍創設
国防力強化、国防軍創設とのキーワードが出ると、即時に現行憲法9条の話になるのだが、現行憲法9条の問題に関しては、文末脚注の「(*2)」で提示済なので繰り返さない。
「国防力強化」との政策は、現在の我が国を取り巻く外部環境からは妥当な政策であると考えている。
古今東西、地域の軍事バランスが崩れた時には武力事態が発生しているとの人類の経験則からは、武力事態発生を未然に防止する為には、軍事バランスの確保が必須である。
現在の我が国を取り巻く外部環境は、中国の数十年にわたる2桁パーセントでの軍事費の増大の結果としての中国の軍事的脅威の増大、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発、韓国・文在寅の海軍軍拡宣言(*10)等で大きく変化し続けている。
一方、我が国は、相変わらずの「対GDP比1%以内」との岩盤規制(*11)があり、地域の軍事バランスは崩れつつある。
周辺諸国が軍拡をしている状態で、我が国だけが国防必要性とは別の基準で以て、相対的軍縮をしている状態は、むしろ、武力事態発生を誘因している様なものであり、危機的状況にある。
我々日本人の命、平和・安寧の確保が最も大事な視点なのである。(*12)
その様な視点から、「国防力強化」との政策は妥当性があると考えている。
一方、「国防軍創設」も同じ文脈からは当然の帰結だと考えているが、そこに至る基本的考え方を踏まえたプロセスがちゃんとなされたものか疑問がある。
後日に出るであろう文書で確認したい。
3.-3:11.#スパイ防止法 制定
戦後、現行憲法になってから、刑法条文にあった防諜規定が削除された。(*13)
幸にして、特定機密法案の制定で、致命的な不具合の一部は解消されたが、まだ不十分であり、スパイ防止法の制定は政策として納得性はある。
一方、法的未整備状態との視点で言えば、スパイ防止法の制定と同等以上に重要な「現行憲法には緊急事態条項がない」(*14)との問題は政策に含まれていない。
この様なことから、どうも水島氏はそこまで深く考えていないのではないかとの疑念がある。
最初に書いた様に、「個別事案に対して氏の考え方・行動に関しては、その幾つかに疑問を持っており、氏を全面的に支持することはしていない。」となるのは、各事案での氏の考え方が随分と浅いと感じるからである。
3.-4:17.#放送法改正、国民の手にメディアを取り戻す
「放送法改正」についての視点が「国民の手にメディアを取り戻す」であり、コンテンツの内容の軸足がある。それが「放送法改正」の本丸かもしれないが、その攻略を実現するプロセスを考えているのであろうか?
「放送法」を改正する際の、最初に取り掛かる問題点は、むしろ、今や時代遅れになった「NHK受信料徴収の建て付け」ではないかと考えている。(*15)
到達点は「放送法改正」でも、路線の考え方に違いがある様だ。
4.まとめ
「国民保守党」の主要政策スローガンの内容が、当方が考えているものであれば、それへの異議はないのだが、もっとも重視すべきことは、これらスローガンの中身だけではなく、その実現可能性との視点がである。
実現されないスローガンでは意味がない。
また、実現性なきスローガンをただ単に提示しているのであれば、それは2009年8月総選挙に際の民主党マニフェストと同じ「詐欺」でしかない。
それ故に、実現化の為の各種施策や実現の為のロードマップが示されるのであるが、現時点では、その様な提示はない。
そういう状況下では、別の視点で実現性を検証することになる。
提示されたスローガンを実現させる為には、国会で多数党の位置を占めて実現するか、政権与党の政策として採用しもらうかの2つしかない。
それが現実だ。
また、「国民保守党」が掲げる、これら政策スローガンに同調する方々は、投票行動で反日姿勢が基本の立憲民主党や共産党の様な「特定野党」には投票しないと見込まれる。
同様、反日「特定野党」に投票してしまう方々が、これらの政策スローガンを掲げる「国民保守党」に投票することも考え難い。
そういう見方からすれば、「国民保守党」に投票しようかと考える方々とは、「反日特定野党」に否定的な方々だと推定される。
そうであれば、それは政権与党自民党の得票数を削ることを意味しており、相対的に特定野党を利する逆効果を発生させるだけとなるのである。
「議席を得る勝算がない弱小政治団体」が選挙で得た投票数の分析をすれば、その多くが「同一陣営間での票の取り合い」に終わり自滅するものであった。
これは、「多数議席を得る見込みがない政党」でも同じである。
それ故に「特定野党」の間では「統一候補」を模索しているのである。
何のことはない、御本人の意思とは無関係に実際は特定野党を利する動きをしているだけである。
この様に、あまり深く考えていない可能性がある水島氏の「国民保守党」に関しては、現時点ではかなり懐疑的にならざるを得ないと考えている次第である。現状の雑感としては以上である。
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【文末脚注】
(*1):「現行憲法無効論」が「改憲反対勢力の一部」になってしまっているとの誤謬・混乱。「愛国・保守」のつもりな方々が、まんまと乗せられて、前文+9条との日本人劣後規定がある現行憲法の改憲に反対するとの本末転倒状態を危惧している。
2016/10/10投稿:
「現行憲法無効論」考(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-516.html
2016/10/11投稿:
「現行憲法無効論」考(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-517.html
2016/09/28投稿:
六法全書・憲法と下位法(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-511.html
2016/09/30投稿:
六法全書・憲法と下位法(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-512.html
2016/10/18投稿:
「帝国憲法回帰論」考(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-521.html
2016/10/19投稿:
「帝国憲法回帰論」考(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-522.html
(*2):現行憲法9条の問題点は、以前から繰り返して述べている通りである。
2017/05/19投稿:
憲法議論1・前文の「平和主義」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-673.html
201511/20投稿:
「平和憲法」との偽看板
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-269.html
※現行憲法の9条は、敗戦後半年という特異な時点で、それまで死闘を繰り広げていた敵将マッカーサーにより、敗戦国日本を独立国家にはさせないとの意思に基づき起草されたものである。
2016/07/29投稿:
(資料編)マッカーサー3原則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-467.html
↓
2016/07/31投稿:
(解説編2)資料・マッカーサー3原則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-469.html
↓
この事は、国立国会図書館所蔵の一次資料を示しながら論証済である。
2017/05/20投稿:
(資料編)憲法前文の登場・9条の登場と変遷
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-674.html
(*3):ネット上で良く見聞きする論調には、旅行者や海外企業の赴任者をも一括りにして「移民」だとする粗雑なものが多い。
2018/10/18投稿:
「外国人労働者受入」への過敏な反応・雑感
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1036.html
(*4):今般予定されている消費税増税10%化は、民主党・野田内閣が、その公約に反して法制化したものである。
2017/10/10投稿:
消費税10%化は民主党・野田政権の置き土産
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-775.html
(*5)安倍首相は、国民経済・景気の落ち込みを懸念し、「増税10%化は行うが、その使途を財政健全化偏重との財務官僚の省利省欲丸出し部分を変更して、国民経済・景気に資する分野へ投入する」との、所与の条件をクリアしての現実的な対応方針を提示している。
2019/02/05投稿:
施政方針演説の全体像概観と注目点・御製引用と消費税
<2019年通常国会冒頭に於ける施政方針演説その1>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1104.html
(*6):「財政危機論の嘘を暴く」は、既に多くの方々が指摘済
2017/04/03投稿:
日銀は財務省じゃないとの理屈
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-638.html
(*7):我が国は、既にLNGサプライチェーンを構築し始めている。
2018/11/24投稿:
真珠湾攻撃が石油禁輸の結果である事の教訓から
<2018年11月・安倍外交怒涛の一週間Part1>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1060.html
2019/02/06投稿:
施政方針演説の注目点2・安全保障政策の再構築
<2019年通常国会冒頭に於ける施政方針演説その2>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1105.html
(*8):1994年6月からの四半世紀に及ぶ北朝鮮の対応を見れば、交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないことは明らかである。
2017/04/17投稿:
北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-649.html
2017/04/18投稿:
続・北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-650.html
(*9):「対話と圧力のロードマップ」
<初出>:2017/11/20投稿:
全体像の把握・現状の認識2Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-806.html
<最新>2019/02/21投稿:
雑音に惑わされない為に・その1(第2回米朝会談)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1116.html
【ご参考】
2019/03/15投稿:
「空爆での非核化」の方が良いのですか?
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1134.html
(*10)韓国・文在寅の海軍軍拡宣言
2019/03/07投稿:
「平和をつくるためには一層強力な国防力が必要だ」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1128.html
2019/03/08投稿:
落穂拾い・文在寅の海軍士官学校での軍拡宣言
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1129.html
(*11):「対GDP比1%以内」との岩盤規制
2017/07/17投稿:
国民の平和と安寧を阻害している岩盤規制
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-714.html
(*12):我々日本人の命、平和・安寧の確保が最も大事な視点なのである。
2017/05/25投稿:
憲法議論2・憲法9条・議論の出発点
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-677.html
【ご参考】
タグ【憲法議論2017】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-10.html
(*13):戦後、現行憲法になってから、刑法条文にあった防諜規定が削除された。
2016/04/30投稿:
【コラム】本質を隠した議論の罠
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-399.html
(*14):「現行憲法には緊急事態条項がない」
2016/07/22投稿:
緊急事態条項の必要性1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-462.html
2016/07/23投稿:
緊急事態条項の必要性2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-463.html
2016/07/25投稿:
緊急事態条項の必要性3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-465.html
【ご参考】
タグ【緊急事態条項】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-9.html
(*15):今や時代遅れになった「NHK受信料徴収の建て付け」
2018/06/27投稿:
NHK受信料の話
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-966.html
2018/07/05投稿:
NHK受信料の話2「NHKが映らないテレビ」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-972.html
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副題:「チャンネル錯乱」こと、チャンネル桜の水島聡が政治団体を立ち上げる。その主要政策スローガンに異議はないのだが、どうやって、それらを実現させるのか? 政権与党の得票数を削り、特定野党を利する逆効果を懸念する。
チャンネル桜の水島聡については、基本的には氏の保守的傾向は良いと考えている。
一方、個別事案に対して氏の考え方・行動に関しては、その幾つかに疑問を持っており、氏を全面的に支持することはしていない。
その水島氏が、今般、「国民保守党」との政治団体を立ち上げ、ネット動画にて、主要政策を発表した。
同動画のURL及び同動画から文字起こしされたと推定される「国民保守党 主政策(1~17)」を先ずは、以下に紹介する。
<動画URL>
https://www.youtube.com/watch?v=1q29KgQizjw
<国民保守党 主政策(1~17)>
1.自主憲法制定 #憲法9条改正
2.#移民政策反対
3.#消費増税反対、消費税を五パーセントに
4.皇室の皇統男系男子護持、#旧宮家復活
5.#拉致被害者全員奪還
6.#国防力強化、国防軍創設
7.#国土強靭化、防災予算を十年間倍増、国民の生命財産を守る
8.#デフレ脱却、積極財政で内需拡大
9.#財務省改革、財政危機論の嘘を暴く
10.#国民の格差是正、失業者のいない日本へ
11.#スパイ防止法 制定
12.#食料安全保障 体制と #エネルギー安全保障 体制の確立
13.#日本を主語とする教育 体制の構築
14.#少子化対策 の戦略的体制確立
15.#アイヌ先住民法 反対
16.#日本台湾連携 強化
17.#放送法改正、国民の手にメディアを取り戻す
<引用終わり>
これら「主要政策」のうちの多くは、スローガンとしては納得できる。
とは言え、その中身が文書により述べられていないので、賛同・支持をする段階にはないと考えている。
本気で政治団体を運営するのだとしたら、後日、これら政策に関しての、より具体的明示的な政策文書が出るはずなので、それらを読んでからの判断になる。
もしも、「スローガンの羅列」のままで進むのだとしたら、それは何処か別の「「保守系」政治団体」と同じで、真面目な「政党活動」を目指してはいないと看做される。
同様、「動画配信をしただけ」では、同党の政策を拡散する為の労力を惜しんでいると看做され、本気度に疑問が生じることになる。
従い、今回は上記した「動画から文字起こしされたと推定されるスローガン」をベースに論考することにした。
動画のほとんどが水島氏の心の発露であり、けして、「政党の政策」を述べるものではなかったからだ。
1.スローガンの全体印象
上記した1.から17.の「主要政策」の多くは、スローガンとしては納得できるものである。
しかし、幾つかのスローガンには違和感や疑問点を持った。
何に対して、どの様な違和感や疑問点を持ったのかは、以下の個別にて述べる。
尚、文章内にある括弧内数字は文末脚注を表す。主として論拠の提示を目的にしている。
2.各スローガンに対する違和感・疑問点
2.-1:1.自主憲法制定 #憲法9条改正
これは違和感というよりも、「中身を確認したい」という感覚である。
「自主憲法制定」の定義が、現行憲法の改正を以ての「自主憲法」なのか、一部で人気がある非現実的な「現行憲法無効論」の文脈から発せられた「自主憲法制定」なのかの確認をしたいと考えたのである。
「現行憲法無効論」が「改憲反対勢力の一部」になってしまっているとの誤謬・混乱については以前に指摘した通りである。(*1)
その様な「愛国・保守」のつもりな方々が、まんまと乗せられて、前文+9条との日本人劣後規定がある現行憲法の改憲に反対するとの本末転倒状態になることがない様に論理が整理されているのか否かを「確認したい」のである。
尚、「#憲法9条改正」は、是非とも実現すべきである。
現行憲法9条の問題点は、以前から繰り返して述べている通りである。(*2)
2.-2:2.#移民政策反対
これも「中身を確認したい」という感覚である。
ネット上で良く見聞きする論調には、旅行者や海外企業の赴任者をも一括りにして「移民」だとする粗雑なものが多く、あたかも、それらの外国人を、我が国に異文化のまま定住してしまう外国人や不法滞在者であるかの様な混同が見られる。(*3)
そして、その誤った論調のままに安倍政権の政策を批判するとの誤謬に陥っている。
その様な粗雑で誤った論調からのスローガンではないことを確認したい。
2.-3:3.#消費増税反対、消費税を五パーセントに、
消費税増税は、国民経済・景気の視点から見れば景気拡大に水を差すとの望ましくない政策であることから納得性のある主張ではある。
一方、今般予定されている消費税増税10%化は、民主党・野田内閣が、その公約に反して法制化したものである。(*4)
「天下の秀才」が集まった財務省が、無知なる民主党政権をうまく乗せて、法制化したものだが、その内容は、消費税率の5%から2段階での倍増10%化と税収の使途を福祉政策及び財政健全化と法文化しており、「消費税を増税しなかった場合には福祉行政の財源がない、財政健全化が出来ない」という建て付けになっている。
要するに、福祉と財政を人質に消費税を増税させるとの内容であり、廃案させるにしても、「福祉の財源問題」が立ちはだかるというもので、政治家に拒否させないとの財務官僚の強い意志が見て取れる内容なのである。
安倍首相は、国民経済・景気の落ち込みを懸念し、かつ、消費税増税法の「廃案」が現実的には無理だとして、「増税10%化は行うが、その使途を財政健全化偏重との財務官僚の省利省欲丸出し部分を変更して、国民経済・景気に資する分野へ投入する」との、所与の条件をクリアしての現実的な対応方針を提示をしている。(*5)
そういう所与の条件を踏まえれば、いったいどの様なウルトラCを用いて「消費税を5パーセントに」するのか、想像できない。
10%化の再々々延期でもなく、現行8%からの引き下げが「消費税を5パーセントに」であるのだから、それを実現する方策の提示がない段階では、にわかに信じられないのである。
2.-4:9.#財務省改革、財政危機論の嘘を暴く
大蔵省解体・財務省化に抵抗している財務官僚は未だに、「財政だけ担当してます」との国民を無視した自爆を続けているので、財務省改革は必要だ。
では、どの様に? 所謂「歳入庁」の新設だけか?
尚、「財政危機論の嘘を暴く」は、既に多くの方々が指摘済(*6)であり、「暴く」の段階は過ぎており、その認知の拡大が必要な段階だと考えている。
仮にも「チャンネル桜」はメディアのはずなのだから、これはそっちでやるべき項目であり、政治団体としてやるのは水島氏の「幾つかの顔を持つ」立場からすれば本末転倒ではないだろうか?
2.-5:10.#国民の格差是正、失業者のいない日本へ
このスローガンに対して持った疑問点は、安倍政権後に劇的に改善された失業率の減少との事実との整合性のなさである。
「失業者のいない日本へ」はスローガンであり、失業率0%なる「あり得ない数値」のことではないと理解しているが、今や求人倍率は全都道府県で1.00を超え、「失業者のいない日本」は達成済なのではないか?
勿論、個別的には求人内容と就職希望者の希望内容が合致しないケースはあるであろうが、それはいつの時代にもあったことで、それを解消する現実的な政策は、経済合理性を保ちながらではあり得ず、ちょっと違う話である。
「格差是正」の文脈も不明である。
長々期でこそ意味があるインフレ率で割り戻す「実質賃金」の指標を数年単位の短期で用いる誤謬に基づき「実質賃金がぁ~」と言っているのではないことを期待する。
「賃金格差」との命題がどの様な文脈・軸足から発せられているのかが分からない。
2.-6:12.#食料安全保障 体制と #エネルギー安全保障 体制の確立
「食糧安保」とのキーワードの意味が不明。
所謂「カロリーベースで40%」に反応しているのか?
それとも「中国毒野菜の輸入禁止」を言っているのか?
しかし、現在の社会は、国境を越えたサプライチェーンが常識である。
国内農産物だけで食糧問題を語ることに経済合理性はない。
経済合理性がない政策は何れ破綻する。
同様、エネルギー問題も、ほぼ100%を輸入に頼る我が国では、「国内で」という選択肢は採用し難い。メタンハイドレートや東シナ海でのガス田のことを言っているのか?
エネルギー問題も何を目指すのかが明示されていない。
我が国は、既にLNGサプライチェーンを構築し始めている。(*7)
現実として存在する国境を越えたサプライチェーンとは違う「体制」を構築するという話ならば、それには賛成できない。
2.-7:14.#少子化対策 の戦略的体制確立
詳細不明。「中身を確認したい」。
「子供を産む・産まない」は個人の選択である。
政治に出来ることは、子供を産み育てることが困難と感じる諸制度の改善・改革であるし、「産みたい、育てたい」と考えられる環境の整備が必要だ。
勿論、その中には、子供を産み育てることが自身の幸福でもあり必要だと若い世代がマインドチェンジできる様にすることも含まれると思う。
2.-8:16.#日本台湾連携 強化
台湾との関係強化自体は必要だと考えているが、「台湾問題」とは、中華人民共和国の物語である「1つの中国」と密接に関係した問題であり、けして日台関係だけで考えて済む問題ではない。
台湾問題は蒋介石・毛沢東の「国共内戦」問題であることが、その根本にあり、国連加盟問題にみられる様に、これは戦後世界の「建て付け」問題である。
それをどの様に整理して、台湾との連携強化を言っているのかは不明である。
中共との対立を煽るだけでは解決しない問題である。
大事なことなので繰り返す。
「台湾との関係強化」を持ち出し、中共との対立を煽るだけでは、問題は解決しないのである。かえって拗らせる危険性がある問題なのである。
全体像を示した上で述べるのならば、この様な指摘をしないが、その様には見えないのである。
3.スローガンに対する期待・要望点
上記したスローガンに対する期待・要望点として、その項目に関する以前の投稿のURLを記しておく。
これらは、以前の論考にて同項目に関する注目点・発想方法を述べているので、これら項目に対しては、その様な視点で考えていただきたいと期待している。
尚、特にコメントしていない項目も幾つかある。
3.-1:5.#拉致被害者全員奪還
「拉致被害者の奪還」は我々日本人の願いである。
しかし、2002年10月に地村夫妻、蓮池夫妻、曽我ひとみさんの5人が帰国して以来、既に約17年が経過しているのに、未だに横田めぐみさんらの他の拉致被害者の帰国を実現していない。
それは何故かというと、交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないからである。
その事は、北朝鮮の核開発問題に関して、1994年6月からの四半世紀に及ぶ北朝鮮の対応を見れば、既に明らかなのである。(*8)交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないのである。
従い、安倍政権では、北朝鮮に対して圧力を加え、北朝鮮が、それに音を上げ、核を含む大量破壊兵器と各種弾道ミサイのCVID、拉致問題の解決を実行するまで追い込む策を米国トランプ政権とともに実施している。「対話と圧力のロードマップ」(*9)である。
この策を推し進め、拉致被害者全員奪還を実現していただきたいと希望している。
3.-2:6.#国防力強化、国防軍創設
国防力強化、国防軍創設とのキーワードが出ると、即時に現行憲法9条の話になるのだが、現行憲法9条の問題に関しては、文末脚注の「(*2)」で提示済なので繰り返さない。
「国防力強化」との政策は、現在の我が国を取り巻く外部環境からは妥当な政策であると考えている。
古今東西、地域の軍事バランスが崩れた時には武力事態が発生しているとの人類の経験則からは、武力事態発生を未然に防止する為には、軍事バランスの確保が必須である。
現在の我が国を取り巻く外部環境は、中国の数十年にわたる2桁パーセントでの軍事費の増大の結果としての中国の軍事的脅威の増大、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発、韓国・文在寅の海軍軍拡宣言(*10)等で大きく変化し続けている。
一方、我が国は、相変わらずの「対GDP比1%以内」との岩盤規制(*11)があり、地域の軍事バランスは崩れつつある。
周辺諸国が軍拡をしている状態で、我が国だけが国防必要性とは別の基準で以て、相対的軍縮をしている状態は、むしろ、武力事態発生を誘因している様なものであり、危機的状況にある。
我々日本人の命、平和・安寧の確保が最も大事な視点なのである。(*12)
その様な視点から、「国防力強化」との政策は妥当性があると考えている。
一方、「国防軍創設」も同じ文脈からは当然の帰結だと考えているが、そこに至る基本的考え方を踏まえたプロセスがちゃんとなされたものか疑問がある。
後日に出るであろう文書で確認したい。
3.-3:11.#スパイ防止法 制定
戦後、現行憲法になってから、刑法条文にあった防諜規定が削除された。(*13)
幸にして、特定機密法案の制定で、致命的な不具合の一部は解消されたが、まだ不十分であり、スパイ防止法の制定は政策として納得性はある。
一方、法的未整備状態との視点で言えば、スパイ防止法の制定と同等以上に重要な「現行憲法には緊急事態条項がない」(*14)との問題は政策に含まれていない。
この様なことから、どうも水島氏はそこまで深く考えていないのではないかとの疑念がある。
最初に書いた様に、「個別事案に対して氏の考え方・行動に関しては、その幾つかに疑問を持っており、氏を全面的に支持することはしていない。」となるのは、各事案での氏の考え方が随分と浅いと感じるからである。
3.-4:17.#放送法改正、国民の手にメディアを取り戻す
「放送法改正」についての視点が「国民の手にメディアを取り戻す」であり、コンテンツの内容の軸足がある。それが「放送法改正」の本丸かもしれないが、その攻略を実現するプロセスを考えているのであろうか?
「放送法」を改正する際の、最初に取り掛かる問題点は、むしろ、今や時代遅れになった「NHK受信料徴収の建て付け」ではないかと考えている。(*15)
到達点は「放送法改正」でも、路線の考え方に違いがある様だ。
4.まとめ
「国民保守党」の主要政策スローガンの内容が、当方が考えているものであれば、それへの異議はないのだが、もっとも重視すべきことは、これらスローガンの中身だけではなく、その実現可能性との視点がである。
実現されないスローガンでは意味がない。
また、実現性なきスローガンをただ単に提示しているのであれば、それは2009年8月総選挙に際の民主党マニフェストと同じ「詐欺」でしかない。
それ故に、実現化の為の各種施策や実現の為のロードマップが示されるのであるが、現時点では、その様な提示はない。
そういう状況下では、別の視点で実現性を検証することになる。
提示されたスローガンを実現させる為には、国会で多数党の位置を占めて実現するか、政権与党の政策として採用しもらうかの2つしかない。
それが現実だ。
また、「国民保守党」が掲げる、これら政策スローガンに同調する方々は、投票行動で反日姿勢が基本の立憲民主党や共産党の様な「特定野党」には投票しないと見込まれる。
同様、反日「特定野党」に投票してしまう方々が、これらの政策スローガンを掲げる「国民保守党」に投票することも考え難い。
そういう見方からすれば、「国民保守党」に投票しようかと考える方々とは、「反日特定野党」に否定的な方々だと推定される。
そうであれば、それは政権与党自民党の得票数を削ることを意味しており、相対的に特定野党を利する逆効果を発生させるだけとなるのである。
「議席を得る勝算がない弱小政治団体」が選挙で得た投票数の分析をすれば、その多くが「同一陣営間での票の取り合い」に終わり自滅するものであった。
これは、「多数議席を得る見込みがない政党」でも同じである。
それ故に「特定野党」の間では「統一候補」を模索しているのである。
何のことはない、御本人の意思とは無関係に実際は特定野党を利する動きをしているだけである。
この様に、あまり深く考えていない可能性がある水島氏の「国民保守党」に関しては、現時点ではかなり懐疑的にならざるを得ないと考えている次第である。現状の雑感としては以上である。
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【文末脚注】
(*1):「現行憲法無効論」が「改憲反対勢力の一部」になってしまっているとの誤謬・混乱。「愛国・保守」のつもりな方々が、まんまと乗せられて、前文+9条との日本人劣後規定がある現行憲法の改憲に反対するとの本末転倒状態を危惧している。
2016/10/10投稿:
「現行憲法無効論」考(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-516.html
2016/10/11投稿:
「現行憲法無効論」考(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-517.html
2016/09/28投稿:
六法全書・憲法と下位法(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-511.html
2016/09/30投稿:
六法全書・憲法と下位法(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-512.html
2016/10/18投稿:
「帝国憲法回帰論」考(前編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-521.html
2016/10/19投稿:
「帝国憲法回帰論」考(後編)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-522.html
(*2):現行憲法9条の問題点は、以前から繰り返して述べている通りである。
2017/05/19投稿:
憲法議論1・前文の「平和主義」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-673.html
201511/20投稿:
「平和憲法」との偽看板
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-269.html
※現行憲法の9条は、敗戦後半年という特異な時点で、それまで死闘を繰り広げていた敵将マッカーサーにより、敗戦国日本を独立国家にはさせないとの意思に基づき起草されたものである。
2016/07/29投稿:
(資料編)マッカーサー3原則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-467.html
↓
2016/07/31投稿:
(解説編2)資料・マッカーサー3原則
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-469.html
↓
この事は、国立国会図書館所蔵の一次資料を示しながら論証済である。
2017/05/20投稿:
(資料編)憲法前文の登場・9条の登場と変遷
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-674.html
(*3):ネット上で良く見聞きする論調には、旅行者や海外企業の赴任者をも一括りにして「移民」だとする粗雑なものが多い。
2018/10/18投稿:
「外国人労働者受入」への過敏な反応・雑感
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1036.html
(*4):今般予定されている消費税増税10%化は、民主党・野田内閣が、その公約に反して法制化したものである。
2017/10/10投稿:
消費税10%化は民主党・野田政権の置き土産
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-775.html
(*5)安倍首相は、国民経済・景気の落ち込みを懸念し、「増税10%化は行うが、その使途を財政健全化偏重との財務官僚の省利省欲丸出し部分を変更して、国民経済・景気に資する分野へ投入する」との、所与の条件をクリアしての現実的な対応方針を提示している。
2019/02/05投稿:
施政方針演説の全体像概観と注目点・御製引用と消費税
<2019年通常国会冒頭に於ける施政方針演説その1>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1104.html
(*6):「財政危機論の嘘を暴く」は、既に多くの方々が指摘済
2017/04/03投稿:
日銀は財務省じゃないとの理屈
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-638.html
(*7):我が国は、既にLNGサプライチェーンを構築し始めている。
2018/11/24投稿:
真珠湾攻撃が石油禁輸の結果である事の教訓から
<2018年11月・安倍外交怒涛の一週間Part1>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1060.html
2019/02/06投稿:
施政方針演説の注目点2・安全保障政策の再構築
<2019年通常国会冒頭に於ける施政方針演説その2>
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1105.html
(*8):1994年6月からの四半世紀に及ぶ北朝鮮の対応を見れば、交渉・話し合いでは北朝鮮は何もしないことは明らかである。
2017/04/17投稿:
北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-649.html
2017/04/18投稿:
続・北朝鮮との「対話」がもたらした結果が今2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-650.html
(*9):「対話と圧力のロードマップ」
<初出>:2017/11/20投稿:
全体像の把握・現状の認識2Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-806.html
<最新>2019/02/21投稿:
雑音に惑わされない為に・その1(第2回米朝会談)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1116.html
【ご参考】
2019/03/15投稿:
「空爆での非核化」の方が良いのですか?
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1134.html
(*10)韓国・文在寅の海軍軍拡宣言
2019/03/07投稿:
「平和をつくるためには一層強力な国防力が必要だ」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1128.html
2019/03/08投稿:
落穂拾い・文在寅の海軍士官学校での軍拡宣言
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1129.html
(*11):「対GDP比1%以内」との岩盤規制
2017/07/17投稿:
国民の平和と安寧を阻害している岩盤規制
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-714.html
(*12):我々日本人の命、平和・安寧の確保が最も大事な視点なのである。
2017/05/25投稿:
憲法議論2・憲法9条・議論の出発点
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-677.html
【ご参考】
タグ【憲法議論2017】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-10.html
(*13):戦後、現行憲法になってから、刑法条文にあった防諜規定が削除された。
2016/04/30投稿:
【コラム】本質を隠した議論の罠
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-399.html
(*14):「現行憲法には緊急事態条項がない」
2016/07/22投稿:
緊急事態条項の必要性1
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-462.html
2016/07/23投稿:
緊急事態条項の必要性2
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-463.html
2016/07/25投稿:
緊急事態条項の必要性3
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-465.html
【ご参考】
タグ【緊急事態条項】
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-9.html
(*15):今や時代遅れになった「NHK受信料徴収の建て付け」
2018/06/27投稿:
NHK受信料の話
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-966.html
2018/07/05投稿:
NHK受信料の話2「NHKが映らないテレビ」
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-972.html
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