「日韓断交」で韓国を楽な立場にしてあげたいのか?
- 2018/11/12
- 19:26
「日韓断交」で韓国を楽な立場にしてあげたいのか?
<徴用工・韓国「最高裁」判決雑感6(要約)>

副題:威勢よく「日韓断交」を述べる方々は、それが韓国にとって有利になることを知らないのか?それとも、「保守・愛国」の皮を被った韓国側の代理人なのか?何故、韓国側を楽にする「日韓断交」を叫ぶのか?
先般の論考「徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final」で述べたことなのだが、そこに至る事実紹介・論拠提示が長過ぎて、結論部分に到達できない方々がいる様なので、今回は結論部分に焦点をあてた「まとめ」を書いた。
そういう事なので、今回は「「日韓断交」で韓国を楽な立場にしてあげたいのか?」という結論を題名にした。
到達できていない方々は、主に、「保守・愛国」を自称する方々のうち、長文が苦手、論拠にあまり興味がない、思考・検証を軽んじる様な方々だと想定されるので、その様な方々を念頭に記した。
<結論1>
「日韓断交」は、韓国側が苦しんでいる「日本との条約や協定」から解き離れる事を意味し、韓国側を楽にするものである。
<結論2>
我国は、現実世界の世界標準である法治主義・国際慣例厳守・民主主義の尊重を韓国に対しても適用し続けることが必要。それが我国の国益に沿うものであり、かつ、韓国にとっては大変な苦労を伴うものである。
↓
・解説:韓国人の感覚
「禽獣・夷狄のチョパリと人間様のウリが対等互恵の訳がない」
「国際ルールがそうなっているから仕方なくチョッパリと条約を締結してやってあげた」
現実世界での世界標準となっている対等互恵の関係を韓国が我国と結ぶことは「小中華思想」が骨の髄まで浸み込んでいる韓国人にとって「禽獣・夷狄のチョパリと人間様のウリが対等互恵の訳がない」との感覚があり、しっくりしていない。
それが韓国人の文明的背景なのである。(*1)
韓国人の小中華思想とは、中国の華夷秩序を基盤として、自分達も中華の一員とする考え方だ。
中国の華夷秩序からすれば、朝鮮は東夷の一部でしかないのだが、朝鮮からすれば、「中国は大中華・自分達は小中華」として「日本など東夷」と「下に見る」ことで「自分達が上」と考えるものだ。
たった数行の記述なのだが、これを論証するだけで千文字以上の論考が必要だったのが、前回迄に論考が長くなった理由だ。
そういう事なので【論拠は以前の論考(*2)で提示済。今回は割愛】ということにする。
・解説:
「問題の解決で努力すべきは日本側である」
「日本が望んでいるので、それを許してあげた」
韓国人の、もう1つの感覚として、儒教的な「労働は下の者がすること」がある。
彼等が基盤とする中華思想は、シナ文明=Sinic文明に基づくもので、そこには儒教文明が表裏一体に存在している。
韓国は、その儒教感覚で、対日外交をずっとしてきたのである。
韓国が常用する「理屈」を見れば、それが分かる。
韓国側が問題の原因をつくっているのも関わらず、その解決は日本側の責任だと言い放つ事例は多々ある。
彼等は、「問題解決の為に汗を流し努力するのは下の者の役目」だと信じており、「自分達が努力する事は自分達が下になる」という感覚なのだ。
今回の韓国「最高裁」判決についても、韓国側が「日韓がともに努力して解決する問題」とかのトンデモない事を言っているのは、「自分達だけが努力すると日本より下になってしまう」という懸念があるからだ。
そんな勝手な感覚で日本を巻き込むのはいい加減やめていただきたい。
他には、朴槿恵大統領時代の日韓首脳会談開催に関する韓国側の姿勢などの事例(*3)や日韓通貨スワップ協定の事例(*4)などがある。
この様に、「韓国側の設定」では、「日本は下・韓国は上」との小中華思想構図が彼等にとって「絶対的な公理」なのである。韓国社会の規範は「序列」であり「上下関係」が基本であるのだ。「上の者が言う事を下の者が実行する」が転じて、「実行する側が下」との捻じれた理解になっているのである。
<結論3>
身勝手な「韓国側の設定」の構図の中で、韓国が日本との条約や協定を国際標準に則り韓国側が解決努力をすることは、韓国にとって相当な苦痛を伴いものである。
↓
・解説
「チョッパリの指摘でウリが問題解決努力をするなどあり得ないパワハラだ」
今回の韓国「最高裁」の「徴用工」裁判判決は、世界標準で考えれば、一方的に韓国側に責があり、異常なものである。
ところが、「韓国側の設定」では、この異常事態を「韓国だけ」で処理・解決すること自体が「韓国が日本の下になる」という「問題」であるので、上記した様に「日韓がともに努力して解決する問題」などとの妄想を述べているのである。
この様な構図が分かっている我国政府は、国際標準に則り「100%韓国側で解決する問題」と河野外相はコメントしており(*5)、「韓国側の設定」の土俵上での「解決」などはない旨を明示しているのである。
・解説
日韓関係の異常さは、「韓国側の設定」を土俵として交渉してきた結果。
安倍政権では、国際標準での外交を実行することで、日本の国益を守っている。
上記した事が事実なのだが、「日韓断交」を威勢よく叫んでいる方々の中には、「安倍下ろし」を同時に叫んでいる方々もいる。
知っての通り「安倍下ろし」は、立憲民主党や共産党などが延々と続けているものであり、「安倍下ろし」の主張は、これら所謂「サヨク」の主張と同じである。
奇妙な一致である。
その様な「日韓断交」を威勢よく叫んでいる方々のうち、「保守・愛国」を自称している方々の言っていることを聞いていると、どうやら、「韓国はけしからん」という共感できる感想と、それを一歩進めた「韓国をギャフンと言わせてやりたい」という、これまた、ある程度は共感できる希望がある様に見受けられる。
しかし、「韓国をギャフンと言わせたい」との希望を実現する手段として「日韓断交」を言い出すのは知恵が足りない。
何故なら、「日韓断交」とは、現在、韓国が苦しんでいる問題から韓国を解き放つ事でしかないからだ。かえって韓国側を楽にして、韓国にとって有利になることだからだ。
韓国が、何に苦しんでいるのかは上記した通りだが、再度、説明する。
日韓断交にいきなり行くのはもったいない(笑)
特に、「韓国をギャフンと言わせたい」との希望を持っている方にこそ言いたい。
韓国の慰安婦合意に対しての悪足掻きを見ても、それが虚勢であることを理解できないのであろうかと。
文在寅が、大統領選挙の際に「公約」していた「慰安婦合意の正当性検証・見直し」の結果、「やっぱし合意破棄は出来ません」と康京和が記者発表したことを忘れてしまったのであろうか?(*6)
その後の韓国側の屁理屈は、「国際標準では破棄できない合意」に対する朝鮮流悪足掻きであることが理解できないのであおうか?
屁理屈による悪足掻きを、虚勢を張って続けているのは、彼等の世界観で「日本の下になりたくない」が主原因である。
要するに、彼等は「彼等の世界観の中で、自暴自棄の苦痛の中にいる」のである。
例えそれが世界標準であれば、何でもないことであっても、「日本の下に位置する」ことは彼等にとって絶対的に避けるべきもにで、それ故に、勝手に苦しんでいるのである。
そんな勝手な「韓国側の設定」であっても、彼等が彼等の設定の中で苦しんで悪足掻きをしていることは、「彼等をギャフンと言わせている」とは理解できないのであろうか?
異文化とは、そういうものだ。
我々日本人にとって、小学校の時に、授業が終われば教室を掃除することは普通のことであるのに、諸外国では「児童虐待」と受け取る方もいる。
勤労所得者が、所得税の納税申告を自分自身で領収書1枚1枚を証憑として添付して行う面倒臭いことを我国では採用していないが、他国では、それが勤労者の税務上の権利だと考えている方が多々いることなど、他の文化では、受け取り方が違うのである。
今の韓国が、虚勢を張って悪足掻きをしているのは、彼等の世界観の中で自暴自棄の苦痛の中にいる姿」なのである。
今回は出来るだけ短くしたいので、以上である。
最期に、結論の1.を再度、記載しておく。
<結論1.>
「日韓断交」は、韓国側が苦しんでいる「日本との条約や協定」から解き離れる事を意味し、韓国側を楽にするものである。
今回の「まとめ・要約」は、先般の論考「徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final」で述べた「結論部分」に到達できない方々がいる様なので、書いたものである。
到達できていない方々は、主に、「保守・愛国」を自称する方々のうち、長文が苦手、論拠にあまり興味がない、思考・検証を軽んじる様な方々だか想定されるので、その様な方々を念頭に記したことを、為念、最後に付記しておく。
1日1回ポチっとな ↓
FC2 Blog Ranking 
【文末脚注】
(*1):韓国人の文明的背景
2018/11/06投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感4(韓国側の設定)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1048.html
2018/11/08投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1049.html
(*2):【論拠は以前の論考で提示済。今回は割愛】
1:韓国では法も理論も事実さえも覆す別の基準があり、憲法規定・三権分立が機能していないのではないか?
2:日韓基本条約否定が韓国にとって致命的な痛手になることを韓国は分かっているのか?
3:徴用工問題で日本から金を取ることは、日韓基本条約以来の、韓国のいつもの「経済政策」なのではないのか?
4:韓国が対日外交で見せる異常さは、虚偽と捏造に塗れた「韓国側の設定」が影響しているのではないか?
5:韓国が対日外交で見せる異常さの根底には、韓国人の無意識的な日本人差別がある。その原因は小中華思想。
(*3):朴槿恵大統領時代の日韓首脳会談開催に関する韓国側の姿勢
2015/12/30投稿:
【コラム】「慰安婦」問題4 Q&A
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-303.html
↓
<日韓慰安婦合意分析・説明シリーズ>
2016/01/14投稿:
【コラム】「慰安婦」問題5 論点の整理の為に
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-314.html
※日韓慰安婦合意の誤解を拗らせてしまった方々への説明は「もっと平易にすべき」とのアドバイスをいただいたことからスタートさせたのが、以下のタグ「今北産業慰安婦合意」シリーズである。最初の1編は以下の通り「6」からスタートするが、基礎的知識がなくても分かる様に説明していくうちに「11」までの6編となってしまったものである。
2016/01/14投稿:
【コラム】「慰安婦」問題6 今北産業な方への説明
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-317.html
【今北産業シリーズ一覧はこちら】
↓
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-6.html
(*4):日韓通貨スワップ協定の事例
2018/02/28投稿:
何時もの「国内向け」発言・韓銀総裁・日韓通貨スワップ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-872.html
(*5):我国政府は、国際標準に則り「100%韓国側で解決する問題」と河野外相はコメントしており、「韓国側の設定」の土俵上での「解決」などはない旨を明示している。
<その1>
産経新聞 2018.11.1 19:40
見出し:◆河野外相、徴用工問題は「100%韓国側の責任」
https://www.sankei.com/politics/news/181101/plt1811010017-n1.html
記事:○自民党の外交関係部会・調査会の幹部らは1日、元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題について、日韓請求権協定に基づく協議や仲裁を韓国側に申し入れるよう政府に求める決議文を外務省で河野太郎外相に手渡した。
○河野氏は「韓国側がこの問題を重視していないということが見受けられる」とし、「韓国側から『お互いに知恵を出そう』という話があったが、百パーセント韓国側の責任において考えることだ」と強調した。河野氏と面会した松下新平外交部会長が記者団に明らかにした。
○河野氏は在外公館を通じ、各国に日本の立場を正確に発信するよう指示したとも説明したという。
<その2>
産経新聞 2018.11.8 20:11
見出し:◆徴用工裁判の不当性、対外発信を本格化
https://www.sankei.com/politics/news/181108/plt1811080023-n1.html
記事:○日本政府が、元徴用工をめぐる韓国最高裁判決の国際法上の不当性について対外発信を本格化させたことが8日、分かった。すでに一部の日本大使館がホームページ(HP)などで周知を始めたほか、各国駐在大使らが現地の有力紙に寄稿するなど海外メディアを通じた活動も展開していく。判決が「国際秩序への挑戦だ」(河野太郎外相)との理解を広め、判決後も対応が鈍い韓国政府に国際的圧力をかけていく狙いだ。
○米英両国やフランスなど一部の日本大使館は、判決が国際法違反だと説明する10月30日付の河野外相談話の英語版をHPや大使のSNS(会員制交流サイト)を通じて掲載している。
○さらに、HPを閲覧する人は限定的だとみて、河野氏は領事館を含む在外公館に対し、現地メディアに情報を発信するよう指示した。外務省幹部によると、大使による現地メディアへの寄稿が中心になる。韓国最高裁の判断は明確な国際法違反に当たることを訴えていく。
https://www.sankei.com/politics/news/181108/plt1811080023-n2.html
○韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領が10月、欧州歴訪の際に北朝鮮への国連制裁の緩和を説いたことに対し欧州首脳は同調せず、逆に欧州を中心に韓国政府への「警戒感」や「違和感」が広まったことから、韓国の対応の不当性を主張しやすい環境にあるという見方もある。
○別の外務省幹部は「日韓間の問題をひとごとだと考えている諸外国にも正しく理解してもらうには、今のタイミングで発信していくべきだ」と話している。
○このような対外発信は、平成25年末に安倍晋三首相が靖国神社を参拝した後、中国政府が世界で展開した一方的な反日・反安倍キャンペーンへの対抗策として、一部主要国の駐在大使が現地メディアに寄稿した例がある。
◇解説
徴用工訴訟 日本による朝鮮半島統治下で日本に徴用され、労働を強いられたとして、元徴用工らが日本企業に賠償を求めた訴訟。1965年の日韓請求権協定に基づき日本は韓国に5億ドルを供与し、韓国国民への補償は韓国政府が行うとされたことから、日本政府は「完全かつ最終的に解決済み」と主張していた。韓国最高裁は今年10月30日、個人請求権は協定では消滅していないと判断、新日鉄住金(旧新日本製鉄)に計4億ウォン(約4千万円)の支払いを命じる判決が確定した。
<引用終わり>
(*6):文在寅が、大統領選挙の際に「公約」していた「慰安婦合意の正当性検証・見直し」の結果、「やっぱし合意破棄は出来ません」と康京和が記者発表した。
2018/01/13投稿:
続・動かぬゴールポストに苛つく韓国・肝心な事を報道しない我が国マスコミ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-844.html
1日1回ポチっとな ↓
FC2 Blog Ranking
<徴用工・韓国「最高裁」判決雑感6(要約)>


副題:威勢よく「日韓断交」を述べる方々は、それが韓国にとって有利になることを知らないのか?それとも、「保守・愛国」の皮を被った韓国側の代理人なのか?何故、韓国側を楽にする「日韓断交」を叫ぶのか?
先般の論考「徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final」で述べたことなのだが、そこに至る事実紹介・論拠提示が長過ぎて、結論部分に到達できない方々がいる様なので、今回は結論部分に焦点をあてた「まとめ」を書いた。
そういう事なので、今回は「「日韓断交」で韓国を楽な立場にしてあげたいのか?」という結論を題名にした。
到達できていない方々は、主に、「保守・愛国」を自称する方々のうち、長文が苦手、論拠にあまり興味がない、思考・検証を軽んじる様な方々だと想定されるので、その様な方々を念頭に記した。
<結論1>
「日韓断交」は、韓国側が苦しんでいる「日本との条約や協定」から解き離れる事を意味し、韓国側を楽にするものである。
<結論2>
我国は、現実世界の世界標準である法治主義・国際慣例厳守・民主主義の尊重を韓国に対しても適用し続けることが必要。それが我国の国益に沿うものであり、かつ、韓国にとっては大変な苦労を伴うものである。
↓
・解説:韓国人の感覚
「禽獣・夷狄のチョパリと人間様のウリが対等互恵の訳がない」
「国際ルールがそうなっているから仕方なくチョッパリと条約を締結してやってあげた」
現実世界での世界標準となっている対等互恵の関係を韓国が我国と結ぶことは「小中華思想」が骨の髄まで浸み込んでいる韓国人にとって「禽獣・夷狄のチョパリと人間様のウリが対等互恵の訳がない」との感覚があり、しっくりしていない。
それが韓国人の文明的背景なのである。(*1)
韓国人の小中華思想とは、中国の華夷秩序を基盤として、自分達も中華の一員とする考え方だ。
中国の華夷秩序からすれば、朝鮮は東夷の一部でしかないのだが、朝鮮からすれば、「中国は大中華・自分達は小中華」として「日本など東夷」と「下に見る」ことで「自分達が上」と考えるものだ。
たった数行の記述なのだが、これを論証するだけで千文字以上の論考が必要だったのが、前回迄に論考が長くなった理由だ。
そういう事なので【論拠は以前の論考(*2)で提示済。今回は割愛】ということにする。
・解説:
「問題の解決で努力すべきは日本側である」
「日本が望んでいるので、それを許してあげた」
韓国人の、もう1つの感覚として、儒教的な「労働は下の者がすること」がある。
彼等が基盤とする中華思想は、シナ文明=Sinic文明に基づくもので、そこには儒教文明が表裏一体に存在している。
韓国は、その儒教感覚で、対日外交をずっとしてきたのである。
韓国が常用する「理屈」を見れば、それが分かる。
韓国側が問題の原因をつくっているのも関わらず、その解決は日本側の責任だと言い放つ事例は多々ある。
彼等は、「問題解決の為に汗を流し努力するのは下の者の役目」だと信じており、「自分達が努力する事は自分達が下になる」という感覚なのだ。
今回の韓国「最高裁」判決についても、韓国側が「日韓がともに努力して解決する問題」とかのトンデモない事を言っているのは、「自分達だけが努力すると日本より下になってしまう」という懸念があるからだ。
そんな勝手な感覚で日本を巻き込むのはいい加減やめていただきたい。
他には、朴槿恵大統領時代の日韓首脳会談開催に関する韓国側の姿勢などの事例(*3)や日韓通貨スワップ協定の事例(*4)などがある。
この様に、「韓国側の設定」では、「日本は下・韓国は上」との小中華思想構図が彼等にとって「絶対的な公理」なのである。韓国社会の規範は「序列」であり「上下関係」が基本であるのだ。「上の者が言う事を下の者が実行する」が転じて、「実行する側が下」との捻じれた理解になっているのである。
<結論3>
身勝手な「韓国側の設定」の構図の中で、韓国が日本との条約や協定を国際標準に則り韓国側が解決努力をすることは、韓国にとって相当な苦痛を伴いものである。
↓
・解説
「チョッパリの指摘でウリが問題解決努力をするなどあり得ないパワハラだ」
今回の韓国「最高裁」の「徴用工」裁判判決は、世界標準で考えれば、一方的に韓国側に責があり、異常なものである。
ところが、「韓国側の設定」では、この異常事態を「韓国だけ」で処理・解決すること自体が「韓国が日本の下になる」という「問題」であるので、上記した様に「日韓がともに努力して解決する問題」などとの妄想を述べているのである。
この様な構図が分かっている我国政府は、国際標準に則り「100%韓国側で解決する問題」と河野外相はコメントしており(*5)、「韓国側の設定」の土俵上での「解決」などはない旨を明示しているのである。
・解説
日韓関係の異常さは、「韓国側の設定」を土俵として交渉してきた結果。
安倍政権では、国際標準での外交を実行することで、日本の国益を守っている。
上記した事が事実なのだが、「日韓断交」を威勢よく叫んでいる方々の中には、「安倍下ろし」を同時に叫んでいる方々もいる。
知っての通り「安倍下ろし」は、立憲民主党や共産党などが延々と続けているものであり、「安倍下ろし」の主張は、これら所謂「サヨク」の主張と同じである。
奇妙な一致である。
その様な「日韓断交」を威勢よく叫んでいる方々のうち、「保守・愛国」を自称している方々の言っていることを聞いていると、どうやら、「韓国はけしからん」という共感できる感想と、それを一歩進めた「韓国をギャフンと言わせてやりたい」という、これまた、ある程度は共感できる希望がある様に見受けられる。
しかし、「韓国をギャフンと言わせたい」との希望を実現する手段として「日韓断交」を言い出すのは知恵が足りない。
何故なら、「日韓断交」とは、現在、韓国が苦しんでいる問題から韓国を解き放つ事でしかないからだ。かえって韓国側を楽にして、韓国にとって有利になることだからだ。
韓国が、何に苦しんでいるのかは上記した通りだが、再度、説明する。
日韓断交にいきなり行くのはもったいない(笑)
特に、「韓国をギャフンと言わせたい」との希望を持っている方にこそ言いたい。
韓国の慰安婦合意に対しての悪足掻きを見ても、それが虚勢であることを理解できないのであろうかと。
文在寅が、大統領選挙の際に「公約」していた「慰安婦合意の正当性検証・見直し」の結果、「やっぱし合意破棄は出来ません」と康京和が記者発表したことを忘れてしまったのであろうか?(*6)
その後の韓国側の屁理屈は、「国際標準では破棄できない合意」に対する朝鮮流悪足掻きであることが理解できないのであおうか?
屁理屈による悪足掻きを、虚勢を張って続けているのは、彼等の世界観で「日本の下になりたくない」が主原因である。
要するに、彼等は「彼等の世界観の中で、自暴自棄の苦痛の中にいる」のである。
例えそれが世界標準であれば、何でもないことであっても、「日本の下に位置する」ことは彼等にとって絶対的に避けるべきもにで、それ故に、勝手に苦しんでいるのである。
そんな勝手な「韓国側の設定」であっても、彼等が彼等の設定の中で苦しんで悪足掻きをしていることは、「彼等をギャフンと言わせている」とは理解できないのであろうか?
異文化とは、そういうものだ。
我々日本人にとって、小学校の時に、授業が終われば教室を掃除することは普通のことであるのに、諸外国では「児童虐待」と受け取る方もいる。
勤労所得者が、所得税の納税申告を自分自身で領収書1枚1枚を証憑として添付して行う面倒臭いことを我国では採用していないが、他国では、それが勤労者の税務上の権利だと考えている方が多々いることなど、他の文化では、受け取り方が違うのである。
今の韓国が、虚勢を張って悪足掻きをしているのは、彼等の世界観の中で自暴自棄の苦痛の中にいる姿」なのである。
今回は出来るだけ短くしたいので、以上である。
最期に、結論の1.を再度、記載しておく。
<結論1.>
「日韓断交」は、韓国側が苦しんでいる「日本との条約や協定」から解き離れる事を意味し、韓国側を楽にするものである。
今回の「まとめ・要約」は、先般の論考「徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final」で述べた「結論部分」に到達できない方々がいる様なので、書いたものである。
到達できていない方々は、主に、「保守・愛国」を自称する方々のうち、長文が苦手、論拠にあまり興味がない、思考・検証を軽んじる様な方々だか想定されるので、その様な方々を念頭に記したことを、為念、最後に付記しておく。
1日1回ポチっとな ↓



【文末脚注】
(*1):韓国人の文明的背景
2018/11/06投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感4(韓国側の設定)
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1048.html
2018/11/08投稿:
徴用工・韓国「最高裁」判決雑感5Final
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-1049.html
(*2):【論拠は以前の論考で提示済。今回は割愛】
1:韓国では法も理論も事実さえも覆す別の基準があり、憲法規定・三権分立が機能していないのではないか?
2:日韓基本条約否定が韓国にとって致命的な痛手になることを韓国は分かっているのか?
3:徴用工問題で日本から金を取ることは、日韓基本条約以来の、韓国のいつもの「経済政策」なのではないのか?
4:韓国が対日外交で見せる異常さは、虚偽と捏造に塗れた「韓国側の設定」が影響しているのではないか?
5:韓国が対日外交で見せる異常さの根底には、韓国人の無意識的な日本人差別がある。その原因は小中華思想。
(*3):朴槿恵大統領時代の日韓首脳会談開催に関する韓国側の姿勢
2015/12/30投稿:
【コラム】「慰安婦」問題4 Q&A
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-303.html
↓
<日韓慰安婦合意分析・説明シリーズ>
2016/01/14投稿:
【コラム】「慰安婦」問題5 論点の整理の為に
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-314.html
※日韓慰安婦合意の誤解を拗らせてしまった方々への説明は「もっと平易にすべき」とのアドバイスをいただいたことからスタートさせたのが、以下のタグ「今北産業慰安婦合意」シリーズである。最初の1編は以下の通り「6」からスタートするが、基礎的知識がなくても分かる様に説明していくうちに「11」までの6編となってしまったものである。
2016/01/14投稿:
【コラム】「慰安婦」問題6 今北産業な方への説明
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-317.html
【今北産業シリーズ一覧はこちら】
↓
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-category-6.html
(*4):日韓通貨スワップ協定の事例
2018/02/28投稿:
何時もの「国内向け」発言・韓銀総裁・日韓通貨スワップ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-872.html
(*5):我国政府は、国際標準に則り「100%韓国側で解決する問題」と河野外相はコメントしており、「韓国側の設定」の土俵上での「解決」などはない旨を明示している。
<その1>
産経新聞 2018.11.1 19:40
見出し:◆河野外相、徴用工問題は「100%韓国側の責任」
https://www.sankei.com/politics/news/181101/plt1811010017-n1.html
記事:○自民党の外交関係部会・調査会の幹部らは1日、元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題について、日韓請求権協定に基づく協議や仲裁を韓国側に申し入れるよう政府に求める決議文を外務省で河野太郎外相に手渡した。
○河野氏は「韓国側がこの問題を重視していないということが見受けられる」とし、「韓国側から『お互いに知恵を出そう』という話があったが、百パーセント韓国側の責任において考えることだ」と強調した。河野氏と面会した松下新平外交部会長が記者団に明らかにした。
○河野氏は在外公館を通じ、各国に日本の立場を正確に発信するよう指示したとも説明したという。
<その2>
産経新聞 2018.11.8 20:11
見出し:◆徴用工裁判の不当性、対外発信を本格化
https://www.sankei.com/politics/news/181108/plt1811080023-n1.html
記事:○日本政府が、元徴用工をめぐる韓国最高裁判決の国際法上の不当性について対外発信を本格化させたことが8日、分かった。すでに一部の日本大使館がホームページ(HP)などで周知を始めたほか、各国駐在大使らが現地の有力紙に寄稿するなど海外メディアを通じた活動も展開していく。判決が「国際秩序への挑戦だ」(河野太郎外相)との理解を広め、判決後も対応が鈍い韓国政府に国際的圧力をかけていく狙いだ。
○米英両国やフランスなど一部の日本大使館は、判決が国際法違反だと説明する10月30日付の河野外相談話の英語版をHPや大使のSNS(会員制交流サイト)を通じて掲載している。
○さらに、HPを閲覧する人は限定的だとみて、河野氏は領事館を含む在外公館に対し、現地メディアに情報を発信するよう指示した。外務省幹部によると、大使による現地メディアへの寄稿が中心になる。韓国最高裁の判断は明確な国際法違反に当たることを訴えていく。
https://www.sankei.com/politics/news/181108/plt1811080023-n2.html
○韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領が10月、欧州歴訪の際に北朝鮮への国連制裁の緩和を説いたことに対し欧州首脳は同調せず、逆に欧州を中心に韓国政府への「警戒感」や「違和感」が広まったことから、韓国の対応の不当性を主張しやすい環境にあるという見方もある。
○別の外務省幹部は「日韓間の問題をひとごとだと考えている諸外国にも正しく理解してもらうには、今のタイミングで発信していくべきだ」と話している。
○このような対外発信は、平成25年末に安倍晋三首相が靖国神社を参拝した後、中国政府が世界で展開した一方的な反日・反安倍キャンペーンへの対抗策として、一部主要国の駐在大使が現地メディアに寄稿した例がある。
◇解説
徴用工訴訟 日本による朝鮮半島統治下で日本に徴用され、労働を強いられたとして、元徴用工らが日本企業に賠償を求めた訴訟。1965年の日韓請求権協定に基づき日本は韓国に5億ドルを供与し、韓国国民への補償は韓国政府が行うとされたことから、日本政府は「完全かつ最終的に解決済み」と主張していた。韓国最高裁は今年10月30日、個人請求権は協定では消滅していないと判断、新日鉄住金(旧新日本製鉄)に計4億ウォン(約4千万円)の支払いを命じる判決が確定した。
<引用終わり>
(*6):文在寅が、大統領選挙の際に「公約」していた「慰安婦合意の正当性検証・見直し」の結果、「やっぱし合意破棄は出来ません」と康京和が記者発表した。
2018/01/13投稿:
続・動かぬゴールポストに苛つく韓国・肝心な事を報道しない我が国マスコミ
http://samrai308w.blog.fc2.com/blog-entry-844.html
1日1回ポチっとな ↓



スポンサーサイト